広島県反戦が呉現地闘争に決起
7月10日、広島県反戦は、自衛隊ソマリア沖派兵を阻止すべく、呉現地闘争に決起した。午前9時、青ヘル部隊は、護衛艦が停泊する呉基地Fバース前に布陣する。今回の第25次となる水上部隊の派兵は、広島県呉基地から護衛艦・「いなづま」(乗員約170人・排水量4550トン)、長崎県佐世保基地から護衛艦・「すずつき」(乗員約200人・排水量5000トン)、海上保安官8人の総勢約420人である。
呉基地からのソマリア沖派兵は6度目となる。呉基地は、横須賀基地や佐世保基地など同様、海外派兵の出撃基地として、自衛隊インド洋派兵や、米軍のイラク派兵の際にも補給艦や強襲揚陸艦をはじめとする艦船の出撃を繰り返してきた。今回出撃した2隻の護衛艦は、3月に派兵された第24次派兵部隊と交代して「海賊対処」と称した軍事活動を行なう。
安倍極右政府は、ソマリア沖の自衛隊の活動をさらに拡大させている。2013年12月10日以降、護衛艦1隻を、バーレーンに本拠を置く「多国籍任務部隊」(CTF151)に参加させ、特定海域を分担して哨戒する「ゾーンディフェンス方式」の監視を始めている。さらに、安倍政府は、2015年5月、「多国籍任務部隊」の司令部要員として、海自の将補クラス約10人を派遣した。自衛隊を労働者人民虐殺の軍隊として本格的に強化しようとしているのだ。ソマリア沖には、自衛隊だけでなく、米軍をはじめとした北大西洋条約機構(NATO)の諸国や欧州連合(EU)の諸国、中国軍や韓国軍などの艦隊がひしめくように部隊展開している。軍事展開もエスカレートし、洋上での戦闘―「海賊」の拿捕が頻繁に行なわれている。
青ヘル部隊は、「出兵式典」が行なわれている桟橋に向け、「ソマリア沖派兵阻止!」「自衛官は出兵を拒否せよ!」「労働者人民虐殺の銃を取るな!」とシュプレヒコールを叩きつける。
午前9時50分から、護衛艦「いなづま」が黒煙を上げながら出撃する。青ヘル部隊は、「護衛艦の出撃弾劾!」「労働者人民に銃口を向けるな!」と怒りのシュプレヒコールを出撃する護衛艦に叩きつけ、闘いを貫徹した。
革命的反戦闘争の爆発で安倍極右政府打倒へ
中東―アラブ諸国では、武装勢力が活発に動いている。米帝―帝国主義が「『イスラム国』壊滅」を掲げてイラク、シリアへの空爆を強行する中、ソマリアでも、米帝―帝国主義の「掃討作戦」が強化されている。しかし、それでもなお、中・南部などで武装勢力が攻勢をかけ、さらにケニアへの越境攻撃も起きている。ソマリアでの武装勢力の攻撃は、自衛隊の駐屯するジブチにも及んでいる。帝国主義の制圧下にある首都・モガジシオの中枢部ですら、武装勢力が攻撃を仕掛けている。
安倍極右政府は、昨年9月に、「安保法制関連法」を強行成立させて以降、より露骨な中東反革命戦争参画、朝鮮反革命戦争突撃を加速している。〈基地・沖縄〉強化に乗り出し、沖縄・名護新基地建設を加速させている。そして、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への「敵視政策」を強め、独自「制裁」を強化したばかりか、米軍や韓国軍との連携を強化し朝鮮反革命戦争突撃を一挙に強めているのである。米海兵隊と同様の機能を持つ「水陸機動団」の創設や、海上から陸上への戦闘部隊の侵攻に必須とされる水陸両用車やオスプレイの導入など、「専守防衛」を、はるかに逸脱し、露骨に軍事侵攻を目的とした部隊配備が進められようとしている。
安倍政府は、7月10日の参院選において、「改憲勢力」で全議席の3分の2を確保し、いよいよ改憲へと突き進もうとしている。天皇を元首化し自衛隊を国防軍とすることで、本格的に反革命戦争へと撃って出ようとしているのだ。その手始めとして、自衛隊海外派兵強化に着手しようとしている。安倍は、衆院予算委員会で、南スーダン「国連平和維持活動」(PKO)派兵での自衛隊の「駆け付け警護」「治安維持活動」について「新たな法律が通ったわけだから、任務の付与について検討している」と言い放った。そして、安倍政府は、戦時国家体制形成の総仕上げとして、「緊急事態条項」導入を突破口とする改憲を策動している。「緊急事態条項」とは、一切の権限を首相に集中し、集会、デモ、ストライキなど、労働者人民の闘いを禁圧するというものだ。
安倍極右政府による朝鮮反革命戦争突入に向けたやりたい放題の攻撃を絶対に許してはならない。「戦争のための基地は、沖縄にもどこにもいらない」と闘う沖縄労働者人民と連帯し、名護新基地建設阻止の革命的反戦闘争の爆発で、朝鮮反革命戦争粉砕、安倍極右政府打倒へ進撃しよう!
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