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2016年福岡日雇い団結夏祭りへの参加・協力を呼びかけます(1190号8面)

 寄せ場労働者、野宿労働者の闘いに心を寄せるすべての皆さん!

 福岡・築港日雇労働組合(福日労)は、今年も8月13日から15日の3日間にわたり、市内中央区の須崎公園を会場にして、福岡日雇い団結夏祭りを開催します。すべての皆さんの参加と御協力、支援のカンパを呼びかけます。

 安倍政府の暴走にますます拍車がかかっています。7月10日の参院選において改憲勢力が議会の3分の2を越える議席を獲得したことで、改憲に向けての姿勢を露骨に示しています。このことは、ますます議会における何がしかのやりとりでは何も解決しないんだということを、私たちに示すものとなっています。大資本を生きのびさせるために、労働者に一切の矛盾を押しつける政治も強めています。派遣労働という不安定雇用を拡大し、「生涯非正規化」「全社員非正規化」を進める「労働者派遣法」改悪、「残業代ゼロ制度」を導入するための「労働基準法」改悪をもって、大資本に利益を与え、労働者を黙らせ、さらに徹底的に搾り取ろうという攻撃を粉砕していかなければなりません。

 福岡市の高島市長は、「日本会議福岡」の2月11日の「日本の建国をお祝いする集い」において、「国旗は国家の象徴として、なくてはならないもの」と、「『日の丸』掲揚は当然」とするあいさつをしています。安倍との結びつきを強めるものとして、「アベノミクス」の目玉の一つである「国家戦略特区」の「グローバル創業・雇用創出特区」なるものを推進しています。「労働規制の緩和」をもって、劣悪な労働条件での雇用を可能にすることで、内外の企業を福岡に呼び込もうというものです。「解雇自由化」の国策を、全国に先駆けて推し進めようというものです。労働者には、激しい競争と切り捨て、タダ働きと過労死の押しつけが強められます。膨大な失業者と「非正規雇用」の労働者が生み出され、野宿へと追いやられる労働者がますます増やされようとしています。

 福岡における日雇い・野宿の労働者の状況は、より厳しさを増しています。築港の寄せ場では、朝の五時から立っていても業者が来ない日々が常態化しています。寄せ場に立っても仕事がないことから、築港に来ること自体をあきらめてしまった労働者が多く、朝の寄せ場に1人の労働者が立つこともない日々が常態化してきています。もはや、寄せ場としての体をなしていないと言っても過言ではない状況です。こうした中で、「仕事があるなら何でもやりたい」という日雇い・野宿の労働者の足元を見透かして、タダ同然でこき使う業者が横行しています。とりわけ、福島の原発事故処理関連の仕事の現場などへと労働者を引っ張っていき、使い捨てにしています。アルミ缶を集めてかろうじて命をつないできた多くの仲間たちには、一昨年から「罰金」付きの「条例」が施行されています。生活保護費の削減も強行されています。おまけに「生活保護ホットライン」なる「たれ込みダイヤル」により、生活保護受給者にも厳しい締めつけが加えられています。

 こうした状況下、私たちは7年余りにわたり、毎週のように「仕事よこせ」の対市役所行動を行ない、「生活保護より仕事がほしい」、「体が動くうちは働いて暮らしたい」という労働者たちの声を市に突きつけてきました。その声を無視し続けている行政は、労働者に「野垂れ死ね」と言っているに等しいのです。こうした行政の姿勢とも相まって、野宿する労働者への排撃も強められます。私たちが夏祭りの会場にしている須崎公園のステージの一角で野宿をしていた仲間たちのテント小屋2軒が焼失しました。何者かによって放火された可能性がとても大きい火事です。街の中心近くで、白昼このような事態が引き起こされていることに、怒りがこみあげてきます。

 こうした状況にあって、夏祭りの意義は、ますます重要なものになっています。失業と飢えをはね返し、野垂れ死にから仲間たちの命を守りぬき、闘いの前進とその団結を打ち固めるものとして、夏祭りを盛大にやりぬいていきたいと思います。是非とも力強い協力と参加をもって、ともに夏祭りをやりぬいていこうではありませんか。

 夏祭りの第1の意義は、日雇い・野宿の労働者のための夏祭りを、自分たち自身の団結の力で作り上げることにあります。

 日雇い・野宿の仲間の多くは、ふるさとに帰ることができずに、夏祭り自体を奪い取られています。だからこそ、自分たちで夏祭りを作り上げるのです。しかも、いっしょに様々な作業や催しに参加することを通じて、あるいは同じ釜の飯を食うことによって、普段はなかなか顔を合わせる機会もなく、滅多に話もできない者同士が、お互いの知らなかった面を知り、労働・生活をめぐる様々な困難を相談し合い、励まし合える関係を作っていける場とするのです。このようにして、労働者自身の共同の力を培っていきたいと、私たちは考えています。今、ますます、こうした「仲間のために体を動かす」闘いが求められています。夏祭りが実力で闘う闘いの基礎を作るものとしてあるのです。

 第2の意義は、この取り組み自身が、野垂れ死に攻撃との闘いの場であり、「仕事よこせ」の闘いの場だという点にあります。

 多くの日雇い・野宿の仲間が野垂れ死にへと追い込まれ、生活保護を取った仲間が「孤独死」を強いられています。このようなことをくり返させるわけにはいきません。餓死・病死―野垂れ死にの瀬戸際に立たされている仲間をみんなの力で守りぬき、さらに、「仕事よこせ」の闘いと団結を強めていく場として、夏祭りはあるのです。

 私たちは、市に対して、県に対して、そして国に対して、「仕事よこせ」の取り組みを強めていこうと考えています。2009年以来、今年も年明けから毎週、市役所に対する「仕事よこせ」の行動をやりぬいてきた地平を引き継いで、夏祭りの成功をかちとっていきましょう。夏祭りの期間中には、国の労働行政をつかさどる厚生労働省の出先機関である福岡労働局などへの要求書の提出を予定しています。仕事をかちとる闘いを、ともにやりぬきましょう。

 第3の意義は、反戦の声と闘いをいっそう大きくしていく場であるということです。改憲に突き進み、「集団的自衛権の行使」に踏み込む安倍政府を打倒する闘いを前進させていかなければなりません。

 毎年私たちは、夏祭りの準備で猛烈に忙しい中、8・9長崎反戦闘争に取り組んできました。核武装論者の安倍が長崎の地を蹂躙することを許さず、今年もこの闘いをやりぬきます。

 安倍政府は、昨年、「戦争法」の成立を強行しました。沖縄・名護新基地建設の攻撃にも拍車をかけています。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)や中国の「脅威」をことさらに煽り、資本家や政府に対する民衆の不満や怒りを、戦争によって外にそらそうとする汚いやり口を、私たちは断じて許すわけにはいきません。

 「福島原発事故」なぞ何もなかったかのごとく、原発の再稼働と新(増)設にも拍車がかけられています。昨年、「再稼働第1号」として、川内原発(鹿児島県)の再稼働が強行されました。さらなる再稼働が目論まれています。政府が原発にこだわるのは、すべて核武装のためです。福日労は、元原発労働者の梅田氏を支えて、反原発の闘いに決起します。

 酒が目当てのゴロツキばかり、イジメとタカリで生きている連中ばかりを集め、いまだに労働者から生活保護の金をむしりとることを「組合活動」とする、ニセ「福日労」=ゴロツキ組合の敵対・妨害を許さず、夏祭りをやりぬきます。夏祭りの成功を力に、福日労と全国寄せ場交流会の強化をかちとり、全国労働組合運動交流会(全労交)のさらなる前進・発展を切り拓いていきたいと思います。

 そのために、多くの仲間の力、多くの資金、物資が必要となります。私たちの福岡日雇い団結夏祭りへの参加とご協力を、よろしくお願いします。


■福岡日雇い団結夏祭り 8月13日(土)、14日(日)、15日(月)
 会場 須崎公園(中央区天神5丁目)

■資金カンパ 西日本シティ銀行・千代町支店 普通3057293「福岡・築港日雇労働組合」まで、よろしくお願いします。
■物資(米、野菜、調味料、夏物衣料など)の支援をお願いいたします。

福岡・築港日雇労働組合
 (連絡先)092―263―8632   


    〈編集部責任転載〉