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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

原爆投下71ヵ年弾劾
8・6広島―8・9長崎反戦闘争に決起せよ
(1189号6面)

被爆71ヵ年徹底弾劾

 1945年8月6日、広島に、8月9日、長崎に、米軍爆撃機B―29により原子爆弾が投下され、多くの労働者人民がすさまじい放射能と熱線、爆風と猛火によって虐殺された。その中には、日帝に強制連行されていた朝鮮労働者人民、中国労働者人民も多数含まれている。死者は、1945年12月末の時点で、広島で約14万人、長崎で約7万4000人に達したと言われている。それ以降、今日に至るまで、放射能による白血病、ガンの発症など、「原爆症」の犠牲になる人々が相次ぎ、広島、長崎両市あわせてこれまでに約46万人もの被爆者が亡くなっている。

 原爆投下は、敗戦が必至の情勢であったにもかかわらず、「国体護持」=天皇の命乞いの一点で、戦争を継続させた天皇・ヒロヒトと日帝支配階級が招いたものであり、米帝からすれば、ソ連の対日占領とプロレタリア革命を阻止し、米帝を軸とする戦後世界支配を決定づけるために強行したものである。

 原爆投下から71年、米帝―帝国主義は、核兵器の照準を全世界に向けながら、中東で暴虐な反革命戦争を拡大、激化させている。安倍極右政府も、「安保法制関連法」成立や憲法改悪を狙い、「戦争国家」として世界に撃って出ようとしている。1930年代、天皇制ファシズムに屈服し、侵略戦争に加担し、アジア労働者人民虐殺に自らの手を染めていった日本階級闘争の負の歴史の根底的自己批判―突破をかけて、革命的反戦闘争の前進をかちとろう。

 5月27日、米帝・オバマが、在職中の大統領として初めて広島を訪問した。「核の発射ボタン」持参で広島に踏み込んだオバマは、演説で被爆者への一片の「謝罪」すら語ることなく、自国の核兵器削減には一切触れない「核廃絶」演説を朗々と行なった。日帝・安倍は、オバマの広島訪問を歓迎し、日米安保を深化させ朝鮮反革命戦争へと突き進もうとしている。オバマの広島蹂躙を弾劾し、安部の戦争政策を粉砕しよう。

 被爆71ヵ年を弾劾し、闘う被爆者(2世・3世)と連帯し、朝鮮反革命戦争突撃粉砕、改憲―核武装阻止、安倍政府打倒に向け闘おう。

闘う被爆者(2世・3世)と連帯し、首相・安倍の「式典」出席阻止へ

 首相・安倍が、昨年に引き続き、広島「平和記念式典」、長崎「平和祈念式典」に出席しようとしている。安倍の「式典」出席の目的は、戦争責任・被爆責任を追及する被爆者の闘いを圧殺し、原爆犠牲者を「お国のために死んだ英霊」として祀り上げ、新たな本格的戦争と核武装に突き進むことだ。安倍は、2002年に、「核兵器や大陸間弾道弾も憲法上問題ではない。小型であればよい」と言い放った核武装論者だ。「集団的自衛権」を「行使」して、海外で戦争をやりたがっている戦争屋だ。こんな奴の出席を許してはならない。戦争屋の安倍を引き入れ、原発再稼働をテコとした核武装化や、歴史を画する戦争準備を黙認し、ただ「平和」を唱える「式典」が行なわれようとしているのだ。原爆犠牲者の「英霊化」と戦争翼賛の「式典」なぞ粉砕あるのみだ。

 敗戦直後、占領米軍(GHQ)は、プレスコードを発令し、原爆被害の一切の情報を隠蔽した。日帝は、被爆者を救済するどころか、多くの被爆者を放置、見殺しにしてきた。日帝は、被爆責任を追及する被爆者の闘いに押され、1994年、「被爆者援護法」を制定したが、「国がはじめた戦争で原爆投下がおこったのであり、原爆被害は国が償うべき」とした被爆者の要求する「国家補償」は、無視されたままだ。かつて、昭和天皇・ヒロヒトが「原爆は、広島市民には気の毒であるが、戦争中だからやむをえない」と言い放ったように、「原爆投下は国の責任ではない」「戦争だから天皇や国家のために死ぬのは当然」というのが、日帝の本音なのだ。

 日帝・厚労省は、現在も、「原爆症認定制度」で、原爆による病苦で苦しむ被爆者の実情を無視し、「医療特別手当」の申請を却下し続けている。この原爆症認定で「原爆症」と認められ、「医療特別手当」を受けている被爆者は、全国で8793人に留まり(2014年3月末時点)、その数は、全国の被爆者約19万人に対し5パーセントにも達していない。残留放射能や内部被爆を考慮せずに爆心地からの距離だけを重視し、被爆者を切り捨てる「認定制度」に、被爆者は、「認定制度」を廃止し、全ての被爆者に「手当」を支給し、「障害」の程度に応じて加算すべきだ、と厚労省に訴えている。しかし、厚労省は、被爆者の訴えを無視したままだ。こうした政府・厚労省の被爆者切り捨てに対し、被爆者約100人が全国の地裁や高裁で集団訴訟を闘っている。また、韓国をはじめとした「在外被爆者」に対しては、「日本在住の被爆者」と切り離し、「被爆者援護法」による医療費支給は行なわず、別枠の助成事業で年間30万円までの上限付きの医療費支給を行なうなど、「被爆者援護法」の枠外に「在外被爆者」を追いやっている。「在朝被爆者」にたいしては、国交がないとして放置したままだ。

 安倍の暴走を許してしまえば、アジア労働者人民の虐殺と原爆投下という無残な未来が待つだけだ。今こそ、日帝の被爆責任・戦争責任を追及し闘いぬく被爆者(2世・3世)と連帯し、安倍の戦争政策と核武装を阻止する闘いに起ち上がろう。首相・安倍の「式典」出席を阻止しよう。

日帝の核武装を阻止しよう

 安倍極右政府は、原子力政策の推進のために、原発の再稼働を狙っている。九州電力の川内原発1号機、2号機(鹿児島県)の再稼働が強行された。火山噴火をはじめ多くの危険性を無視して強行されようとしている再稼働に、地元住民をはじめ、多くの労働者人民が反対している中での再稼働強行だ。安倍政府は、労働者人民の反対を無視し、川内原発再稼働を突破口として、7月下旬には四国電力・伊方原発(愛媛県)の再稼働強行を目論んでいる。全国の原発を次々に再稼働しようとしているのだ。「福島第1原発事故」のような大惨事を起こそうが、労働者人民が被曝しようがおかまいなしで、日帝が原子力政策を推進するのは、すべて核武装のためだ。

 日帝は、原爆の材料となるプルトニウムを約47トン保有している。その量は、核弾頭に換算すると約5000発分以上に相当するとされており、世界第5位の保有量だ。現在のロケット技術と合わせれば、大陸間弾道弾の製造が可能なのだ。日帝は、原爆の材料であるプルトニウムの保有の理由を、「あくまで発電用」としており、この建て前を通すためにプルトニウムとウランの混合酸化物であるMOX燃料を作り、これをウランの代わりに原発で燃料として使う「プルサーマル計画」を「核燃料サイクル」の一環として遂行してきた。電源開発・大間原発(青森県大間町)は、この「プルサーマル計画」の中核として建設が進められている。この原発は、MOX燃料を炉心全体に用いる「世界初のフルMOX燃料型原発」だ。一度、「大事故」が起これば、その被害規模は、福島第1原発の比ではないという危険極まりない代物だ。「核燃料サイクル」計画の中核である青森六ヶ所再処理工場は、原発から出た使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す施設だ。これが本格操業すれば、年間4トン前後のプルトニウムの製造が可能になる。安倍政府は、日帝が米帝同様の「戦争国家」として世界にうってでるために、核武装を至上命題としているのだ。日帝の核武装を阻止しよう。大間原発の建設を阻止し、六ヶ所再処理工場の操業を阻止しよう。

革命的反戦闘争の爆発をかちとろう

 米帝は、「核の脅威」を叫びたててイランと朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への攻撃を狙っている。米帝は、世界で唯一実際に原爆を使用し、「核兵器の先制使用も辞さない」と公言しながら戦争を繰り返してきた。日帝は、米帝と「同盟」を結び、「核の傘」に入ってアジアに覇を唱え、虎視眈々と自前の核兵器開発―核武装を狙ってきた。このような米帝や日帝に、イランや北朝鮮の「核の脅威」を云々する資格はない。全世界労働者人民にとって、真の脅威は、米帝―帝国主義の核兵器であり、日帝の核武装化だ。

 安倍極右政府は、9月19日、「安保法制関連法」を強行成立させた。解釈改憲で「集団的自衛権の行使」を合憲とし、ウソとペテンに満ちた国会答弁で「安保法制関連法」を成立させた安倍は、今度は、この「戦争法」を盾にして日帝軍=自衛隊の実戦軍化に拍車をかけ、解釈改憲につづく「本丸」の本格的改憲に突き進むのは火を見るより明らかだ。安倍は、早々と南スーダン「国連平和維持活動」(PKO)に派兵している陸自部隊の「武器使用基準」を緩和し、「駆けつけ警護」の新たな任務を追加する検討に入っている。日帝軍=自衛隊が海外の労働者人民に銃口を向け、虐殺に手を染める事態が急速に接近している。安倍政府がその気になれば、自衛隊が米軍をはじめとした「多国籍軍」に入り、世界各地で軍事行動を行なうことが可能になるのだ。この「戦争法」成立の次は、「天皇元首化」―「国防軍創設」を軸とした憲法改悪だ。安倍政府の言いたい放題、やりたい放題を放っておけば、朝鮮反革命戦争とファシズムの暗黒の時代が待つだけだ。反革命翼賛国会を粉砕し、「安保法制関連法」の撤廃をかちとり、「戦争のための基地はどこにもいらない」と闘う沖縄労働者人民と連帯し、名護新基地建設阻止を闘おう。安倍極右政府を打倒しよう。

 安倍極右政府による反北朝鮮、反中国―反共・排外主義煽動が吹き荒れるなか、反共ファシストが八月六日、広島の地で反戦闘争への敵対行動を狙っている。「日本会議」は、ファシスト・櫻井よし子を講師に「世界漂流、日本の針路は?~反核平和の無力、広島は現実平和に舵を切れ~」と称した講演会を行なうとしている。「在日特権を許さない市民の会(在特会)」など反共ファシストどもの敵対を粉砕し、撃滅・一掃しよう。闘う全世界の労働者人民と連帯し、革命的反戦闘争の大爆発をかちとろう。8・6広島―8・9長崎反戦闘争に決起せよ。


8・6広島反戦闘争

▶「記念式典」粉砕闘争
午前8時 原爆ドーム前

▶広島反戦集会

午前10時 西区民文化センター
大会議室C(横川駅下車)
主催 8・6広島反戦集会実行委員会


8・9長崎反戦闘争

▶「祈念式典」粉砕闘争
午前10時 天主公園
(長崎電気軌道・松山町電停下車)


▶長崎反戦集会
正午 長崎県教育文化会館
(JR長崎駅・長崎電鉄長崎駅前から徒歩5分)
主催 8・9長崎反戦集会実行委員会