6月19日午後2時より、「人間の鎖」で国会を包囲するデモンストレーションとして、「怒りと悲しみの沖縄県民大会に呼応する、いのちと平和のための6・19大行動」が闘いぬかれた。主催は、「止めよう!
辺野古埋立て国会包囲実行委員会」(「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」らで構成)と「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」の共催であった。この日の国会包囲行動は、2015年1月、2015年5月、2015年9月、今年2月21日に続く、第5弾の行動であった。従来からの主催団体である「国会包囲実行委員会」に加えて「総がかり行動実行委員会」が共催する形での国会包囲行動としては、2回目である。今回は、4月28日の「女性暴行・殺害事件」発生を受け、6月19日当日に、沖縄・奥武山公園での6万5000人の労働者人民の結集の下に行なわれた「県民大会」に呼応・連帯するものとして、1万人の闘う労働者人民が結集し、「許さん!
女性殺害」と書かれたプラカードを手に、国会を包囲した。今回の国会包囲行動に、東京・山谷日雇労働組合と明大社会思想研究会の仲間も参加した。東京・山日労は、組合旗をはためかせ、その存在をアピールした。
午後2時、国会前交差点を会場とする決起集会が開始される。集会の模様は、国会周辺のあちこちに設置されたスピーカーを通して、国会包囲行動の参加者全体にも逐一伝えられた。最初に、米軍属(元海兵隊員)に殺害された女性に哀悼の意を捧げるものとして、司会の音頭の下、参加者全体で1分間の黙祷がなされる。そして、開会あいさつとして、「国会包囲実行委員会」から、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」共同代表の外間三枝子氏が「国会の近くには、戦後の沖縄を散々な目に合わせてきた天皇のいる皇居がある」「戦後71年とは何だったのかを問い続けている。かつて、6歳の女の子が米兵に拉致され、殺害されてゴミ捨て場に捨てられた。沖縄の戦後は終わっていない」。「総がかり行動実行委員会」を代表して、菱山南帆子氏がシュプレヒコールをあげるのに先立ち、「20歳の女性が、4月28日の『屈辱の日』に殺害された。この事件は必然であり、基地がある限りなくならない。沖縄差別を打ち砕こう!
沖縄の人々と共に闘おう」と檄を飛ばす。そして、参加者全体で「女性殺害徹底糾弾!」「海兵隊は、今すぐ出ていけ」「地位協定は、抜本改定!」「辺野古新基地建設反対!」「戦争法は、今こそ廃止!」「憲法改悪絶対反対!」とシュプレヒコール。
続いて、沖縄での「県民大会」の主催者である「オール沖縄会議」事務局長の大城悟氏(「沖縄平和運動センター」事務局長)が登壇する。「日・米政府は、米軍の新基地建設を進めている。安倍政権が沖縄の負担を強化し、沖縄は、命と尊厳を抑圧されている。基地のない平和な沖縄を作るため、日・米政府と対峙しなければならない」と訴えた。その後、民進党、日共、社民党からの政党あいさつ、作家の落合恵子氏ら闘う諸人士、市民団体からの発言を次々に受ける。また、集会の途中で、沖縄での「県民大会」であいさつに起った沖縄「県」知事・翁長の発言が実況中継された。翁長は、「不退転の決意」を強調し、最後は、「ワッターウチナーンチュヌ クワウマガ マムティイチャビラ(私たち沖縄の人たちの子や孫を守っていきましょう)」と沖縄言葉で締めるパフォーマンスまで見せた。
集会の最後に、「憲法共同センター」の小田川義和氏(全労連議長)、「解釈で憲法9条を壊すな! 実行委員会」の高田健氏の行動提起を受け、参加者全体で再度シュプレヒコールで国会包囲行動を終えた。 |