福岡では、安保粉砕・政府打倒全国統一行動の一環として、6月13日、福岡市中央区の須崎公園・野外音楽堂における集会と天神デモが闘われた。
須崎公園・野外音楽堂は、福岡・築港日雇労働組合(福日労)が、越冬闘争や夏祭りの会場として使用している場所である。6月2日、この一角で野宿をしていた仲間たち2人のテント二張りが火事によって消失した。何者かによる放火の可能性が高い。福日労は、福岡市の姿勢を糾す声をぶつけた。会場の一角の生々しい焼け跡に、参加者が静かな怒りをたぎらせる。正午の集合時間前から集まっていた50人ほどの参加者は、福日労が用意したカレーライスで腹ごしらえを済ませ、青いヘルメットとゼッケンで集会に臨む。
「日米安保粉砕!」「安倍極右政府を打倒するぞ!」。周囲を圧倒するシュプレヒコールで、集会が開始される。
まずは、寄せられた連帯メッセージの代読だ。司会の仲間が熱を込めて読み上げる。一つひとつのメッセージに「そうだ」、「異議なし」という声が飛び、熱い共感の拍手が沸き起こった。さらに、革命軍のアピールが読み上げられると、盛大な拍手と歓声が沸き上がった。
続いて、連帯あいさつだ。はじめに登壇した元原発労働者・原発労働裁判原告の梅田隆亮氏は、「4年2ヵ月にわたる長い1審の裁判で、皆さんが支えてくれて助かりました。ありがとうございました」と礼を述べた上で、「体内の放射能が8・6ミリシーベルトとされ、国の基準より低いということで敗訴になりました。しかし、通常ではありえないさまざまな放射性物質が、私の体内に入っていることは確かです。作業員が働く際に、放射能が身体にどんな害を及ぼすか知らされていない。知らされれば、みんな現場から逃げていってしまう。だから、そういうことは言わないんだ。60万から100万人と言われている作業員の内、白血病などの人が『福島事故』後の1人を含めて14人労災に認定された。第2審のご支援も、また、よろしくお願いします」とあいさつした。反戦青年委員会の同志は、「『伊勢志摩サミット』に際し、米帝・オバマが広島に乗り込み、『謝罪』どころか核ボタンの入った鞄を持ち込むという暴挙に及んだ。オバマによる被爆者を踏みにじり、さらなる核による反革命戦争に踏み込む宣言を許さない」「反戦青年委員会は、日米共同作戦への突撃に対し、体を張った実力闘争の最先頭に起つ」。全学連中央執行委員会の同志は、「〈戦時下の新たな革命的学生運動〉を作り出すべく、新歓闘争を断固としてうち抜いてきた。学生運動と呼ぶには余りにお粗末な、『自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)』のごとき秩序派に、日本学生運動を明け渡すわけにはいかない。武装し闘う全学連が日本学生運動の主流派として躍り出るために、その前進を命がけで切り拓いていく。安倍極右政府を実力で打倒する」と熱く訴えた。
次に、6・15闘争実行委員会を代表して、福岡で「障害者」解放闘争を闘う仲間からの基調提起だ。全体の圧倒的な拍手で基調を確認し、この日の闘いをやりぬく意志を強固に打ち固めた。
集会の最後は、福日労からの決意表明だ。「福日労は、戦争に突撃する安倍政府を許しません。おれたち労働者に失業を押しつける安倍政府を許しません。大資本の生き残りのために、おれたち労働者に一切の犠牲を押しつけることを許しません」と決意を述べ、「本日の安保粉砕!政府打倒!の闘いを最先頭で闘います。元気よく天神のデモに起ち上がりましょう」と、熱く呼びかけた。
シュプレヒコールで集会が締めくくられると、いよいよデモ出発の時刻だ。横断幕を先頭にデモ隊列が天神の街に躍り出る。「安保粉砕」、「政府打倒」というコールが繁華街にこだまする。沿道の人々が熱い注目を寄せる。6・15闘争実行委員会の青ヘル部隊は、権力の弾圧を寄せつけず、反共ファシストの敵対を許さず、最後まで戦闘的なデモを貫徹した。
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