5月15日午後2時より、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の主催による、「沖縄『日本復帰44年』を問う」と銘打った、新宿デモが闘いぬかれた。デモ出発前の新宿アルタ前の集会に、約200人の仲間たちが結集した。闘いに結集した東京・山谷日雇労働組合は、組合旗を掲げ、「名護新基地建設阻止!」「大成建設は、基地建設をやめろ!」と書かれたゼッケンをつけて闘いの決意を示した。
集会前から、思い思いの歌や踊りが次々に披露され、アルタ前は大きく沸きあがった。その熱気を引き継ぎ、午後2時に集会が開始される。主催者を代表して「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の大仲氏が、あいさつに起つ。「沖縄では『平和行進』が闘われているけれども、われわれもヤマトの地において沖縄の基地をなくす運動を進めようということで、毎年この時期に闘いを設定している」「今年は、辺野古が大きな山場を迎えている。3月4日に、『代執行訴訟』が取り下げられ『和解』となった。しかし、政府の側は、次の工事再開に向けて、準備を続けている。6月21日にも、『国地方係争処理委員会』の第1回目の審査結果が出て、訴訟となれば、半年から1年かかると言われている」「辺野古現地では、闘いは続いている。ブイを支えるトンブロックは、辺野古沖に沈められたままであり、『ヘリ基地反対協』は、撤去を要求している」「辺野古現地に足を運んでいただきたい。地元でいろいろな闘いがある。具体的に反撃する。共に頑張っていきたい」。
司会より、「この間、公安警察が私たちをビデオ撮影していることに、私たちは抗議している」として、集会場の周囲で監視する公安警察への警戒が呼びかけられる。
続いて、集会に結集する在日本「本土」沖縄労働者人民からの発言が、次々になされる。「自衛隊が、与那国島や石垣島などへの配備を進める中で、カネで沖縄の分断を図る動きがある」、「この間、国会包囲行動を闘っているが、日本のマスコミは黙殺している。裁判闘争も厳しい。現地での闘いがますます重要になっている」、「自衛隊は、南西諸島の地下に基地を作ろうとしているが、地下水が汚染されるなどの死活問題となっている。住民たちを戦争に巻き込むものであり、反対しなければならない」。
沖縄からの発言として「SEALDs琉球」の玉城愛氏からのあいさつを受けた後、カンパ要請に続いて、再び、在日本「本土」沖縄労働者人民からの発言を受ける。「私たちが沖縄で暮らしていた頃と同じ思いを、今の若者たちも抱えていて、時代は変わっていないと感じた。『復帰』後の闘いとして、沖縄では、毎年、〈4・28―5・15―6・23〉が闘いぬかれているが、基地をなくした記念日の行動をぜひやりたいと思っている」「『本土』では、沖縄ほどの報道はされない。マスコミは絵を取るだけだ。『沖縄の歴史を学んでください』と言いたい。私たちが、どれだけ違和感を感じ、ストレスを抱えて暮らしているのか、考えてほしい」「今の流れは、沖縄だけであがなえるものではない。『本土』は、なかなか変わらない。沖縄現地での闘いも必要だけれども、『本土』での、現状を変えていく闘いもやっていかなければならない」。「辺野古リレー」からの取り組みの紹介の後、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」より、東京での闘いを続けていく方針が示された。
午後3時、参加者全体でシュプレヒコールをあげる。「辺野古に基地を作るな」「米軍基地を撤去しろ」。続いて、靖国通りのデモ出発地点に移動し、新宿一周デモに撃って出る。今回は、歌舞伎町を経由し、新宿駅西口、新宿駅南口を通過して、明治通りを北上し、新宿3丁目から伊勢丹前に至るコースであった。デモ隊は、新宿を行きかう多くの人々の注目と声援を受ける。東京・山日労の組合旗は、ひときわ大きな注目を集めた。デモが始まると参加者の数も増え、新宿一周を終えた時には約250人にまで膨れ上がった。こうして、〈5・15〉の東京での闘いとしての新宿一周デモは、熱気のうちに終了した。
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