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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

4・28 青ヘル部隊が国際通りをデモで進撃 〈沖縄〉
(1181号2面)

与儀公園・野外ステージで決起集会

 沖縄では、4月28日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会(青年実)の呼びかけで、那覇市内において集会とデモが取り組まれた。

 集会場の与儀公園・野外ステージには、開始時刻を前に、続々と闘う労働者たちが結集してくる。沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)に結集する日雇い労働者たちは、沖日労が用意したカレーライスで腹ごしらえだ。

 正午、司会の同志が開会を宣言する。集会は、最初から熱気に包まれる。

 まずは、沖縄集会に寄せられた沖縄反戦労働者からの連帯メッセージ(全文別掲)の紹介だ。参加者から盛大な拍手が沸き起こった。

 続いて、基調の提起だ。登壇した同志は、「今年は、サンフランシスコ講和条約の発効―日本『本土』の独立と引き換えの沖縄売り飛ばしから64年、『沖縄返還』―日帝のもとへの再統合から44年となる。その歳月は、米軍の出撃拠点にされて踏みにじられてきた歴史、日帝の統合支配のもとで差別・抑圧に苦しめられてきた歴史であり、これらに対する激しい抵抗の歴史だ。4・28―5・15を、『怒りと闘いの日』として引き継ぎ、安保粉砕、基地解体、日帝の統合支配粉砕、沖縄解放をかけて闘いぬこう」「3月4日に、名護新基地建設をめぐる『代執行訴訟』で、政府と『県』との間で一時の『和解』が成立した。押さえておくべきことは2つだ。1つは、工事の中断は、辺野古現地を先頭とする闘いがもたらしたものだということだ。2つに、ただし『和解』そのものは、安倍政府の極めて悪辣な攻撃以外の何物でもないということだ。『休戦明け』には、態勢を整え直した安倍政府の『総攻撃』が待つことを覚悟しなければならない。辺野古現地への集中をいっそう強化し、実力・武装の闘いで埋め立て工事の強行を阻止しよう」「安倍政府は、3月29日、『安保法制関連法』の施行に踏み込んだ。『集団的自衛権』を行使して、自衛隊を朝鮮反革命戦争の最前線に送り込むことが、その狙いだ。その一環として、〈基地・沖縄〉の強化の動きが加速している。自衛隊の配備を阻止しよう」「沖縄労働者人民に強制された一切の矛盾の解決は、日米安保を粉砕し、帝国主義軍隊と日米軍事基地を解体することであり、日帝の反革命統合支配=同化・差別攻撃を粉砕することだ。革命的反戦闘争の爆発、沖縄人民解放闘争の前進・飛躍をかちとろう」と熱く提起した。「そうだ」、「異議なし」の声とともに、圧倒的な拍手で基調が確認される。

国際通りを戦闘的にデモ

 集会の最後は、決意表明だ。

 沖日労の仲間が発言に起つ。「おれたちは、基地と戦争に反対する。失業と貧困の押しつけを許さない。だから、反戦・反失業の闘いを組合活動の二本柱にすえて活動してきた。今日の集会にも、多くの日雇い・野宿の仲間たちが結集している」「名護新基地建設を阻止するために、毎週のように、交代で辺野古の座り込みに取り組んできた。もう一方で、沖縄における『日雇雇用保険制度』の適用拡大、『公的就労対策事業』の実施などを求めて、行政に対する要求行動にも取り組んでいる。この与儀公園で、月に2回の炊き出しも始めた。『反戦、仕事寄こせ』の闘いをともに進めよう」「5月1日には、沖日労が主催して、日雇いメーデー討論集会を開催する。基地も戦争も失業もない沖縄を目指して、ともに頑張ろう」と訴えた。

 青年実の同志は、「われわれの先輩たちは、4・28―5・15を『怒りと闘いの日』として、反戦・反基地・反安保の闘い、天皇制と日帝政府への闘いを、今日に至るまで貫いてきた。この歴史を引き継ぎ、青年実は、闘いの先頭に起つ」、「『沖縄の貧困』が言われているが、貧困問題と基地問題とは一つの問題の裏表だ。両方ともに、日帝の統合支配=同化・差別攻撃の結果であり、そのもとでの〈基地・沖縄〉の強制の結果だ。既成政党は、それをまったく問題にできない。失業・貧困にあえぐ労働者人民は置き去りだ。最下層の労働者人民の起ち上がりこそ、安倍政府を倒す真の力だ。名護新基地建設阻止の闘いの帰趨もそこにかかっている。われわれこそが、新基地建設阻止、安倍政府打倒の闘いの先頭に起とう」と発言した。

 午後1時、集会を終えた部隊は、隊列を整え、ひめゆり通りに撃って出る。青ヘルのデモを目の当たりにした沿道の人々から、次々に拍手が送られる。「応援してます」「頑張ってね」という熱い声援が寄せられる。ものすごい反響だ。そのなかを、「安保粉砕」、「基地解体」、「政府打倒」、「沖縄解放」の声高く、部隊は進む。国際通りに入ってからも、拍手と声援は止まない。あちこちでスマホのシャッターが切られる。労働者人民の熱い注目と共感を集めて、部隊は県庁前までのデモをやりぬいた。

 青年実は、4・28闘争の成功を力に、五・一五闘争の大爆発へ、沖縄解放闘争の勝利へと、全力で進撃する決意だ。



沖縄反戦労働者から寄せられたメッセージ

 熊本の大震災に対する対応で、許しがたいことが2つあります。1つは、何の必要もないのに、普天間基地の「オスプレイ」を被災地に飛ばしたことです。被災者の苦難をよそに、震災を利用して「オスプレイ」を認知させてしまおうという日・米両政府の汚い魂胆が見え見えです。2つ目は、震源地に近い川内原発を止めようとしないことです。川内原発を大地震が襲ったらどういう事態になるのかを少しでも考えたら、絶対にできないことです。

 この2つのことは、民衆の命などまったく顧みない安倍政権の姿勢を、露骨に示すものに他なりません。日本の民主主義は危機に瀕しています。こんな安倍政権を許したら、沖縄と全国の民衆に未来はありません。「安保法制」による戦争という、最悪の結末が待つだけです。

 沖縄は長い間、言いたいことを声に出せない、声に出しても聞いてもらえないという抑圧状況を強いられてきました。その状況は、安倍政権のもとで、今や全国に広がりつつあります。新基地建設を阻む辺野古の闘いは、この安倍政権の悪政・暴政を撃つ最前線の闘いです。民衆の手で真の民主主義を獲得するために、絶対に負けることのできない闘いです。

 私は、キャンプ・シュワブのゲート前に座り込むことで闘いの力になることができるのなら、これほど嬉しいことはないと考え、機会を見つけてはゲート前の行動に参加しています。新基地建設阻止、沖縄解放のために、ともに闘いましょう。皆さんの健闘を願っています。