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4・23辺野古の海を埋め立てるな!新宿デモが闘われる

「安倍政権が参院選後の工事再開を狙っている」

 4月23日午後2時より、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」主催による「辺野古の海を埋め立てるな! 新宿デモ」が約200人の結集で闘われた。

 午後2時、集会の会場である新宿アルタ前の広場では、「日の丸」を掲げた「民族革新会議」などが情宣車を横付けし、大音量で街宣活動をやっている。周囲には多数の私服公安デカが配置されている。安倍の朝鮮反革命戦争突撃を民間の側から推進しようとする輩や国家権力と対峙して闘いは開始された。闘いに結集した東京・山谷日雇労働組合は、組合旗を掲げ、「名護新基地建設阻止!」「大成建設は、基地建設をやめろ!」と書かれたゼッケンを着けて闘いの決意を示し、各団体も思い思いの横断幕やのぼり旗を翻して基地建設阻止をアピールする。

 集会は、「辺野古実」の呼びかけから始まった。「辺野古実」のメンバーは、「新宿デモは、今回で五回目となりました。ご存知のように、辺野古での埋め立て工事、関連工事はすべて止まっています。国が『代執行訴訟』で裁判所が勧告した『和解案』に同意したからです。しかし、国は工事にかかわる『臨時制限区域』やフロート、トンブロック、仮設道路の撤去をやろうとはしていません。安倍政権が参院選後の工事再開を狙っているのは明らかです。安倍は、オバマに『急がば回れだ』と言い、辺野古に新基地を建設する方針に変わりがないことを表明しています。今日の闘いを、基地建設の白紙撤回を迫り、工事を請負っている大成建設に対して『工事から手を引け』と迫る闘いとしてやりぬきましょう」。

「4月に入ってもゲート前行動を続けています」

 辺野古の「キャンプ・シュワブ」ゲート前で工事阻止を闘いぬいている仲間からの報告が行なわれる。「3月4日の『和解』当日も、早朝から工事車両の搬入阻止行動を闘いぬいていました。午後になって『和解』の報道が行なわれると、国道58号線に待機していたダンプカー五台は姿を消しました。3月28日には、トレーラーがパワーショベルなどの工事車両と鉄骨などの工事資材を搬出していきました。この工事車両や工事資材の搬出について平和市民連絡会が問い合わせると、沖縄防衛局は『年度末で終了した工事の関係車両や資材の搬出だ』と、『和解』―工事中断とは一切関係ないと言い張っています。あくまで工事はやるという姿勢です。ゲート前に1500個のブロックを積み上げ、『アート活動だ』と主張して工事車両の進入を阻止する戦術は、連日、機動隊によって強制排除攻撃を受ける中で、考えた末の戦術でした。安倍政府が『和解』勧告に同意せざるを得なかったのは、ゲート前や海上で体を張って工事を阻止する闘いがあったからであり、国会を包囲する行動が回を追うごとに参加者が増え、沖縄の闘いを孤立させない闘いが拡大したからです。安倍政府が基地建設を強行するための法的な措置はいろいろあったのに、なぜ最後の手段である『代執行訴訟』を急いだのか。それは、闘いによって工事が大幅に遅れ、あせっていたからであり、闘いの輪が大きく広がってきたからです。国が工事をできなくなった状況の中で、われわれが次に闘いとらねばならないのは辺野古の原状回復です。フロート、オイルフェンス、トンブロック、作業台船、海上保安庁、民間ガードマン、『臨時制限区域』を撤去・撤廃させなければなりません。4月15日には、嘉手納基地包囲行動を闘い、『本丸』を攻める闘いもやっています。政府の『和解』受け入れの狙いは、反対運動を分断することです。われわれは、気を引き締めて闘わねばなりません。4月に入ってもゲート前行動を続けています。糸満の人は、午前3時に起きて6時からのゲート前行動に結集しています。高江ヘリパッド建設阻止の闘いも強化しなければなりません。共に頑張っていきましょう」。

「琉球弧を自衛隊で埋め尽くす動きを許さない」

 ゲート前で倒れたまよなかしんや氏を激励するために、氏が作った「命の海に杭は打たせない」を参加者全体で歌った後、「辺野古リレー」の仲間は、現地の闘いに弾圧を加える警視庁機動隊や海上保安官への「本土」首都圏での徹底的な抗議行動を闘おうと呼びかけた。「沖縄一坪反戦地主会関東ブロック」は、「1972年5・15『返還』からの四四年間は、基地の過重負担が強まる一方だった。琉球弧を自衛隊で埋め尽くす動きを許さず、辺野古の闘いに勝たねばならない。『臨時制限区域』を撤廃させる闘いを闘おう。与那国島の陸自沿岸監視隊、宮古島・石垣島への自衛隊の地対艦・地対空ミサイル部隊と監視司令部設置の推進、那覇空港の増強を許さず闘おう。普天間基地撤去―名護新基地建設阻止に絶対に勝利し、沖縄からの基地撤去をかちとっていこう」と訴え、5月15日に新宿デモを闘うことを呼びかけた。

 午後3時、集会発言のすべてを終え、参加者全体でシュプレヒコールをあげる。「辺野古に基地を作るな」「米軍基地を撤去しろ」。続いて、靖国通りのデモ出発地点に移動し、新宿一周デモに打って出る。デモ隊は、新宿を行きかう多くの人々の注目と声援を受ける。大成建設本社が入る新宿センタービル前にデモ隊が到着すると、一段と大きな声で「大成建設は、戦争協力をやめろ」「大成建設は、辺野古から手を引け」「大成建設は、米軍基地を作るな」とシュプレヒコールを叩きつけ、拳を突き上げた。
 デモ隊は、大成建設本社前から新宿駅西口ロータリーを回り、甲州街道に入り、新宿駅南口、新宿3丁目界隈、伊勢丹前に至る。行く先々で、デモ隊は労働者人民の注目を集めた。最後に、デモ隊は、出発地点である靖国通りに戻り、花園公園に到着した。こうして、新宿一周デモは、最後まで闘いぬかれた。