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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

 3・17 ヘリパッド建設阻止!高江現地集会が開催される〈沖縄〉
(1176号4面)

390人の結集で集会かちとる

 3月17日午後1時から、「ヘリパッドいらない高江住民の会(高江住民の会)」、「高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会(高江連絡会)」など三団体の主催で、「高江N1、Gヘリパッド二年間完全阻止 オスプレイパッド建設を断念せよ 高江集会」が、N1ゲート前(国頭村安波)で開催された。

 工事を2年間にわたって阻止し続けてきた地平を確認し、さらなる闘いの継続で米軍・北部訓練場の全面返還を実現していく決意を共有すること。加えて、この間、沖縄防衛局が、「県」道70号沿いで工事車両の出入り口を封鎖している車両やテントの撤去策動を強め、反対運動潰し・工事強行の姿勢を強めていることに反撃すること。これが集会の目的だ。

 降りしきる激しい雨を衝いて、集会には地元住民をはじめ、沖縄各地から390人が参加した。道路の両側に人が溢れる。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)の労働者たちとともに、これに結集した。

 集会で、「高江住民の会」は、「皆さんの協力で、工事を2年間阻止している」と、闘いの成果を確認するとともに、沖縄本島の森林地帯のうち、環境省が「国立公園」化―「世界自然遺産」登録を目指す地域から北部訓練場を除外したことに触れて、「われわれが残したいのは豊かな自然だ。ヘリパッドではない」と、安倍政府の姿勢を強く批判し、工事阻止への決意を語った。「高江連絡会」は、「辺野古の工事が止まる一方で、高江では防衛局が激しく動き出した。警戒を怠ることなく監視を続け、座り込みを続ける。24時間体制で工事を止める」と表明した。

 その後、「ヘリ基地反対協議会」、「沖縄平和運動センター」、「沖縄平和市民連絡会」などが発言に起ち、「辺野古の現場では作業は止まったが、海上にはフロートやオイルフェンスが置かれたまま、ゲート前には警視庁機動隊が居座ったままだ。闘いを続けよう」、「国立公園も世界自然遺産も要らない。ヘリパッドも要らない。防衛局が来るなら、われわれもここに座り込む」、「このやんばるから沖縄の中・南部に飲料水が供給されている。ここは『沖縄の水瓶』だ。その蹂躙、破壊を許さない」、「現場の闘いこそが工事を止める力だ。現場に集中しよう」、「ヘリパッドはオスプレイパッドだ。ウソと偽り、詭弁とペテンの安倍一派を打倒し、日米安保の破棄まで闘おう」など、次々に熱い決意を表明した。荒天にも関わらず、熱気と闘志がみなぎる集会となった。

工事再開を絶対阻止しよう

 ヘリパッド建設は、米軍・普天間基地(宜野湾市)の返還を盛り込んだ1996年の「沖縄に関する日米特別行動委員会」(SACO)の「最終報告」に基づくもので、北部訓練場の約7500ヘクタールのうち約4000ヘクタールを返還する代わりに、返還地にあるヘリパッドを訓練場内の別の場所6ヵ所に移すとした日米合意を受けたものだ。それが、名護新基地建設と完全に一体のものであり、もっぱらオスプレイの訓練施設として措定されたものであることは歴然だ。防衛局は、「2007年7月の着手、2009年度の完了」を宣言していたが、高江住民を先頭とする沖縄労働者人民の頑強な抵抗闘争によって、これまでに6ヵ所のうち2ヵ所しかできていない。

 焦った防衛局は、3月14日、「訓練場の出入り口の県道に車両、テントなどを違法に設置し、工事車両が出入りできない」、「占用許可を道路管理者の県から得ていない」と言いなして、座り込みを続ける労働者人民に対し、それらを撤去するようしつこく「警告」してきた。3月15日には、N4地区に向かう入り口に、監視カメラが設置されたことも判明している。米軍が設置したものと見られる。

 さらに、現地集会が行なわれた3月17日には、防衛局が車両やテントの撤去を求める「申出書」を、「県」道管理者の沖縄「県」に提出している。「行政手続法」36条3に基づく手続きであるという。防衛局は、昨年5月以降、計8回にわたって同様の申し入れを行なっているが、法的な手続きは初めてのことだ。「申出書」は、防衛局長と外務省沖縄担当大使の連名で、「完成した2ヵ所のヘリパッドがあるN4地区の出入り口に車4台と周りを囲む鉄パイプ、未着手のN1地区の出入り口に車3台と住民らが座り込むテントが長期間、設置されている」として、「所有者に撤去させるか、所有者が覚知できなければ自ら除去する」よう「県」に求める内容で、4月18日までに対応結果を文書で回答するよう要求しているという。名護新基地建設をめぐる「和解」「協議」の一方で、知事・翁長に対して、執拗かつ強力に揺さぶりをかけているのだ。

 焦りにかられた安倍政府―沖縄防衛局の攻撃が強まっている。本格的な工事再開が迫っている。現地集中―現地実力闘争の爆発で、ヘリパッド建設策動を粉微塵に打ち砕こう。