2月29日午後六時半、首相官邸前の路上で、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」主催の対首相官邸緊急抗議行動が行なわれた。当日に福岡高裁那覇支部で行なわれ、結審となった「代執行訴訟」の「第五回口頭弁論」に合わせての取り組みであった。寒風の吹き付ける中ではあったが、闘う仲間の結集で、首相官邸前は大きく沸き立った。
まず、司会が、「代執行訴訟」の今日までの経緯について紹介し、「当初、早期打ち切りが狙われていたが、5回にわたって貫徹することができた」と評価した。その上で、裁判長・多見谷が提示した「和解勧告案」の内容が公然と示されたことを受け、「県が承認取り消しを撤回した上で、国は30年以内に新基地を返還するか軍民共用とするか米軍と交渉する」なる「根本的な解決案」については「とんでもない」と一蹴する一方、「国は代執行訴訟を取り下げて工事を中止し、県と協議する。折り合わなければ、より強制力の弱い違法確認訴訟で争う」とする「暫定的な解決案」について、知事・翁長が「前向きに検討」としていることを報告した。
次に、主催者あいさつに起った「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の仲間より、この日の現地での取り組みについて、1000人以上の参加で福岡高裁那覇支部を包囲したことが報告される。そして、そもそも、安倍政府の仕掛けた代執行訴訟について「知事の権限剥奪が狙いにある」とし、その上で、辺野古現地での闘いとして、1週間に3回の大行動を展開することでキャンプ・シュワブゲートを封鎖し、資材搬入を阻止する闘いがうちぬかれていることを紹介して「辺野古現地に行き、一緒に闘おう」と訴えた。
結集する諸団体からの闘争報告の後、沖縄現地からの携帯電話越しの発言を受ける。「沖縄・平和運動センター」議長の山城博治氏は、「連日の東京での行動は、沖縄にも届いている。2月21日の2万8000人の国会包囲行動に感激している」と、東京での取り組みに敬意を表した。そして、「『和解案』が出ているが、『根本的な解決案』の『30年後』なぞ、とても呑めない。排除すべきだ」「『暫定的な解決案』は、『県が前向き』と言われるが、政府の出方からして『和解』にならないだろう」「裁判所は逃げるんじゃない!判決を出したがらない姿勢に、怒りがこみ上げてくる。裁判で堂々と闘うと同時に、全国の闘いと連携する闘いを作っていこう」「今後、『県』が行動する度に、裁判になるだろう。国がすべて勝訴とは限らない。10の裁判のうち一つでも勝てば、工事は止まったようなものだ。勇気を持って闘おう」と裁判闘争への意気込みを表明した。最後に、「辺野古現地での大行動として、水曜、木曜の次に、火曜の行動を決定した。県庁前発の早朝バスを用意している。全国に広く結集を呼びかける。辺野古の闘いに勝利しよう。力を貸してください」と辺野古現地への結集を訴えた。山城氏の力強い檄に、参加者全体が奮いたった。
集会参加者からの発言、首相官邸へのシュプレヒコールと続いた後、「代執行訴訟」に取り組んだ加藤裕弁護士からの、携帯電話越しの発言を受ける。加藤弁護士は、「5回目の口頭弁論で、稲嶺名護市長への本人尋問があった。稲嶺市長は、『名護市民は、基地被害を受ける。辺野古新基地による負担をなくしてほしい』『普天間基地をなくしてほしい』と訴えた」「代執行訴訟の判決が4月13日に決まった」とした。「和解案勧告」については、「国がどこまで『和解』に乗るのか分からない」「『県』が受け入れ可能なら、協議に応じる可能性がある」とした。この日の時点から、安倍政府と沖縄「県」との「和解」成立の可能性を匂わせていたということになる。最後に、「県が闘いの旗を下げることはない」「辺野古をどうやって止めるのか検討している」と発言を結んだ。
集会の最後に、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」が集約発言を行なう。「辺野古新基地建設は、手詰まり状態にある。ボーリング調査も進められず、フロートを撤去できない。安倍政権の側が追いつめられている」とし「現地の闘いに参加しよう」と訴えるとともに、東京での闘いもあわせて提起した。こうして、この日の取り組みは終了した。
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