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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

2・21「止めよう! 辺野古埋立て 首都圏アクション 国会大包囲」が取り組まれる (1174号4面)

2万8000人の結集で「国会大包囲」

 2月21日午後2時より、「人間の鎖」で国会を包囲するデモンストレーションとして、「とめよう! 辺野古埋立て 2・21首都圏アクション 国会大包囲」が闘いぬかれた。主催は、「止めよう! 辺野古埋立て国会包囲実行委員会」(「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」らで構成)と「戦争させない・九条壊すな! 総がかり行動実行委員会」の共催であった。この日の国会包囲行動は、2015年1月の7000人での包囲、2015年5月の1万5000人での包囲、2015年9月の2万2000人での包囲に続く、第4弾の行動であった。今回は、第3弾行動直後の9月19日の「安保法制関連法」成立を受け、「辺野古基地建設阻止と『戦争法』廃止とを結びつけよう」という主催者側の意図を反映して、従来からの主催団体である「国会包囲実行委員会」に加え、「総がかり行動実行委員会」が共催する形での国会包囲行動となった。この日、沖縄をはじめ全国からの2万8000もの闘う労働者人民が結集し、より分厚く国会周辺を包囲した。今回の国会包囲行動に、東京・山谷日雇労働組合と明大社会思想研究会の仲間も、青ゼッケンを装着して参加した。東京・山日労は、組合旗をはためかせ、その存在をアピールした。

 午後2時、国会前交差点を会場とする決起集会が開始される。集会の模様は、国会周辺のあちこちに設置されたスピーカーを通して、国会包囲行動の参加者全体にも逐一伝えられた。冒頭、全体でシュプレヒコールをあげる。「辺野古に基地を作るな」「普天間基地を即時閉鎖しろ」「機動隊は暴力やめろ」。主催者あいさつとして「国会包囲実行委員会」と「総がかり行動実行委員会」の発言を受ける。このうち「国会包囲実行委員会」は、「キャンプ・シュワブのゲート前では連日、早朝から座りこみが行われている。これまで水、木に実施していた大行動日を火曜日にも実施できるよう、現在準備が進められている。『沖縄・平和運動センター』議長の山城博治氏は、『大勢集まると工事車両の進入を止めることができ、業者は作業を休まざるをえない。週に1度、2度、3度休めば、10年かかる工事が20年に延びる。業者は出来高払いのため、週に2度3度休めば悲鳴を上げる』と言っている。辺野古での工事を進めさせないため、そして日本全国から送られる機動隊や海上保安庁の暴力を許さないためにも、全国の市民が辺野古の現場に駆けつけるべきだ」と訴えた。

沖縄の諸人士からのあいさつと日本「本土」の側からの決意表明

 沖縄から駆けつけた諸人士からのあいさつを受ける。まず、稲嶺進名護市長からのあいさつだ。「2月29日の『第5回代執行訴訟』で、私が被告席に座らされ、本人尋問される。売られたケンカは、買わねばならない。道理は、われわれにある。政府の不誠実さと法律の乱用について、攻めていきたい。法廷外からの応援を受け、しっかり審議していく」「沖縄は、弾圧を受けてもめげない。『県』外からもたくさんの支援、応援が届いている。一層がんばろうと思える」「辺野古の美ら海を埋め立てるな! 皆さんと共にこれからもがんばる」。次に、「ヘリ基地反対協」共同代表の安次富浩氏からの発言だ。「運動を始めた20年前を省みて、辺野古の基地建設問題がここまで政治課題として浮上していることを思うと、感無量だ。辺野古の闘いは、絶対に負けられない闘いだ」「政府は、『辺野古移設が唯一の解決策』と強弁するが、沖縄の民意は、明らかだ。普天間基地を即時廃止させ、辺野古の美ら海を守る」。沖縄・宜野湾市議の玉城健一郎氏からの発言があり、カンパ要請の後には、沖縄選出国会議員からの発言として赤嶺政賢衆院議員(日共)、照屋寛徳衆院議員(社民)、玉城デニー衆院議員(生活)、仲里利信衆院議員(無所属)、糸数慶子参院議員(沖縄・社会大衆党)からの発言を受けた。その後、2度目のシュプレヒコールに起った若き仲間が、「昨年9月の『安保法制関連法』成立阻止闘争に対し、警視庁機動隊が弾圧し、たくさんの逮捕者がでた。その同じ手で、今、沖縄の辺野古でオジー、オバーたちに殴りかかっている」と、弾圧を続ける警察権力への怒りを表明する。

 集会は、日本「本土」の側からの決意表明に移る。辺野古訴訟で弁護団を支援する専修大学教授の白藤博行氏からの発言、各政党からのあいさつの後、結集する市民団体からの発言を次々に受ける。このうち、「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」の阿部悦子氏は、辺野古埋立用土砂採取計画を阻止する決意を表明する。防衛省が奄美群島、天草、五島列島、瀬戸内海の小豆島など西日本の各地から1700万立方メートルという凄まじい量の土砂を運びだし、辺野古を埋め立てようとしていることに対し、阿部氏は、「私たちのふるさとに、戦争する砂など一粒もない」とした。

 参加者全体で闘争歌・「沖縄を返せ」を斉唱してから、集会の最後に、3度目のシュプレヒコールに呼応した国会包囲行動が行なわれた。国会を二重三重に包囲する2万8000人の「人間の鎖」が完成すると、参加者全体で大きな歓声をあげる。こうして、この日の国会包囲行動が成功裡にかちとられていった。