2月15日午後6時半、首相官邸前の路上で、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」主催の対首相官邸緊急抗議行動が闘われた。「第四回代執行訴訟 辺野古和解案を蹴っ飛ばせ あくまでも辺野古新基地建設阻止を!」と銘打ったものであり、当日に福岡高裁那覇支部で行なわれた第四回代執行訴訟に合わせての取り組みであった。
参加者全体で、首相官邸に向かってシュプレヒコールをあげる。「辺野古に基地を作るな」「辺野古を埋め立てるな」「機動隊の弾圧を許さないぞ」。
その後、司会が、この日の「第4回代執行訴訟」について、「午後5時前に閉廷した上で、『和解案』について現在も協議が続いている」と報告する。
そして、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」から主催者あいさつが行なわれ、この日、福岡高裁那覇支部では、代執行訴訟の他に、国土交通省による「公有水面埋立承認取消」の「執行停止」に対して沖縄「県」が提訴した「係争委不服訴訟」の公判も開かれたことが紹介された。前回の1月29日の「第3回代執行訴訟」公判後に裁判長・多見谷が提示した「和解勧告案」の内容が、2月2日に判明した。多見谷が提示した「和解勧告案」は、「暫定的な解決案」と「根本的な解決案」の2本立てである。「暫定的な解決案」は、「国は代執行訴訟を取り下げて工事を中止し、県と協議する。折り合わなければ、より強制力の弱い違法確認訴訟で争う」。「根本的な解決案」は、「県が承認取り消しを撤回した上で、国は30年以内に新基地を返還するか軍民共用とするか米軍と交渉する」。その上で「『和解勧告案』に応じられない場合は、判決を4月13日とする」と提示した。こんな「和解勧告案」なぞ、まるで話にならない代物である。沖縄でも、「論外だ」「戦争する米軍基地や美ら海をつぶすことを沖縄の民意は真っ向から否定している」と反発の声が広がっている。そもそも、「代執行訴訟」という形でケンカを売ったのは安倍政府の側であり、本来ならば、まず「代執行訴訟」取り下げが筋であろう。そんな中での2月15日の「第4回代執行訴訟」では、知事・翁長に対する「本人尋問」が行なわれ、翁長は従来からの「辺野古への新基地建設反対」の立場を主張したが、この日、福岡高裁那覇支部を1800人の闘う沖縄労働者人民が包囲し、代執行を狙う安倍政府への怒りが叩きつけられ、辺野古現地では、キャンプ・シュワブゲート前での座り込みが闘いぬかれていることが、報告された。
闘う仲間からの報告や決意表明が次々となされる。特に、沖縄現地からの決意表明として、「沖縄・平和運動センター」議長の山城博治氏からの発言に、参加者全体が大きく沸き立つ。山城氏は、「『代執行訴訟』の間、ゲート前で留守を預かっている。今日も100人がゲート前に結集した」「辺野古では、埋め立て工事は止まっている。座り込みの力で止められている。週3回の大行動で新基地を止める」「闘いは、東京で、全国で、広がっている。何としても新基地建設を断念させる。力強く運動を作り、勝利をかちとる決意だ。勝利に向かって驀進しよう!」と、参加者に向けた檄を飛ばした。
最後の集約発言に起った「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」の仲間は、「現地での工事が止まっている。ボーリング調査はあと1ヵ所となっているが、『護岸工事』も止まり、『文化財調査』も出来ていない。政府は、追いつめられている。確信を持ってがんばろう」とし、日本「本土」での闘いを強化することを訴えた。
最後に、参加者全体で再度シュプレヒコールをあげ、さらに辺野古で歌われる歌・「座り込め ここへ」が歌われ、この日の取り組みは終了した。
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