1月4日午後6時半、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」呼びかけの、対防衛省抗議行動が闘われた。2016年の闘いの火蓋を切るこの日の月例抗議行動にも、100人を優に超える、闘う仲間たちが結集した。この日も集会開始前から、数人の右翼ファシストどもが防衛省前に居座り、巨大な拡声器を使ってがなりたてていた。集会場の周辺に多数の私服刑事が張りつくだけでなく、前回の12月の対防衛省行動の際の右翼どもの敵対・挑発に乗じて、制服警官どもが大型ワゴン車を集会場脇に横付けして威圧し、より露骨に弾圧の機会をうかがっていた。しかし、そんな警察権力と右翼どもの圧力なぞ問題にせず、集会が開始される。
集会の冒頭に、沖縄の闘争現場で歌われる「沖縄をかえせ」を参加者全体で斉唱する。
次に、結集する仲間たちからの発言を次々に受ける。沖縄現地からの報告や首都圏各地での取り組みの報告がなされていく。口々に、警視庁機動隊を沖縄現地に送り込んで、キャンプ・シュワブゲート前に座り込む仲間たちの排除に動く安倍政府のやり方に対する怒りを表明し、1月24日に投開票の沖縄・宜野湾市長選をめぐる動きとからめながら、あくまで闘う決意を明らかにしていった。
そして、沖縄現地から、「沖縄・平和運動センター」議長の山城博治氏より、携帯電話越しの発言を受ける。「厳しい年が幕を明けた。辺野古現地では今日から早速阻止行動が始まった」「明日から、北は北海道から南は鹿児島県までの全国の警察による選抜チームがやってくる。明日から激しい攻防になると予想している。只事じゃないと認識している」「いよいよ最後の闘いになる。闘いにうちかって、沖縄の米軍基地の押しつけを無理だと思わせて、断念させたい」「磐石に見える安倍政権の屋台骨を打ち砕いて、私たちの政府を作ろう」「東京の地で闘う仲間たちへの感謝を忘れたことはない。いつかまたお会いしたいと思います。共にがんばりましょう!」。
午後7時すぎ、防衛省に対する「申し入れ行動」が行なわれた。申し入れに起った市民団体・「ジュゴン保護キャンペーンセンター」の仲間は、「日本政府は、辺野古新基地建設反対の世論に押され焦りを見せている。久辺三区に名護市を通さず、それぞれ約1000万円の直接補助金投入を決定した。ディズニーホテルの誘致報道やケネディ駐日大使の『辺野古が最善』との会見など、なりふり構わない対応は枚挙にいとまがない」「日本政府を追いつめる動きは国内外で広がりを見せている。米マサチューセッツ州ケンブリッジ市議会は、バークレイ市に続き『名護市辺野古に新基地を建設する計画に反対し、沖縄の人々と連帯する決議』を可決した」「日本政府は、翁長知事の『埋立承認取消』を認め、ただちに辺野古新基地建設を断念することを強く要請する」と「抗議文」を読み上げ、怒りを叩きつけた。
集会に戻り、「ストップ辺野古埋め立てキャンペーン」の仲間より、大成建設抗議行動開始から1ヵ年が経過した上で「大成建設も気にはしているようだ。これからも続けたい」と闘い続ける決意が表明された。「辺野古実」と「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」より集約的な発言がなされる。「沖縄現地は勝利に向けて熱くなっている。厳しい中でも連帯のためにがんばっていきたい」「1月8日に代執行裁判の第2回公判がある。辺野古を奪われる判決が出されるかもしれない。私たちは怒りの声をあげ続けなければならない」。最後に、カヌー隊に参加した六五歳の女性より「挑戦したら、私でも乗れた。コツさえつかめれば誰でも乗れる。カヌー隊に志願しよう」と、力強い提起がなされた。
すべての発言が終了した後、参加者全体で辺野古で歌われる歌・「座り込め ここへ」が全体で歌われ、さらに防衛省に対するシュプレヒコールがあげられる。「辺野古を埋め立てるな」「辺野古に基地を作るな」「機動隊の弾圧を許さないぞ」「普天間基地を返せ」。こうして、この日の取り組みは終了した。
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