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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

寄せ場で労組大会の成功かちとられる(東京・山谷日雇労働組合、福岡・築港日雇労働組合、沖縄・首里日雇労働組合)
(1165号11面)

 東京・山谷日雇労働組合第17回定期大会〈12月5日〉

 東京・山谷日雇労働組合は、12月5日、午後1時から、台東区清川区民館において第17回定期大会を開催した。

 「組合大会の成功をかちとるぞ」「金町一家を解体するぞ」「『反戦・仕事よこせ』を闘うぞ」「越年・越冬闘争に勝利するぞ」。結集した組合員が第17回定期大会の勝利にむけたシュプレヒコールを上げた後、議長が選出され、定期大会に駆け付けた支援のなかまの連帯あいさつと連帯メッセージの紹介が行なわれる。東京都地域連合労働組合が連帯あいさつを行ない、神奈川県地域連合労働組合、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」、福岡・築港日雇労働組合、沖縄・首里日雇労働組合の連帯メッセージが紹介された。

 執行部から議案の提起が行なわれる。

 〈総括〉では、東京・山日労の「城北労働・福祉センター」(センター)前での労働相談―机出しを起点にした組合活動の重要性が明らかにされ、労働相談を受けて玉姫職安に「求職受付票」(通称「ダンボール手帳」)を発行させる活動を継続し、さらにセンターによる仕事紹介や応急援護からの締め出し―「利用者カード」発行拒否を追及する交渉を継続していること、とりわけ、センターによる「利用者カード」の発行拒否は、寄せ場=山谷の解体も見据えた労働行政の縮小―解体の動きの中で行なわれていること、これと対決する闘いの重要性が強調された。その他に、「仕事よこせの闘い」では、全国寄せ場交流会として3月30日、「対厚生労働省団交、対日本経団連・日建連追及―弾劾行動」を闘い、東京都産業労働局との交渉、センターとの「利用者カード」をめぐった交渉を闘っていること、「野垂れ死に攻撃、野宿労働者排撃との対決」では、定例の炊き出しを開始し、追い出し攻撃が強まる浅草地区での人民パトロールを強化してきたこと、「金町一家解体の闘い」では、1月11日、「佐藤さん虐殺30ヵ年、山岡さん虐殺29ヵ年弾劾! 金町一家解体!日雇い労働者全国総決起集会」を呼びかけ、全国寄せ場交流会の先頭で闘い、毎週の対金町金曜朝行動を貫徹してきたこと、「反戦闘争、政府打倒闘争」では、安倍極右政府の「安保法制関連法」=「戦争法」制定阻止の連続的な対国会闘争を「反革命翼賛国会粉砕」の基調のもとで闘いぬき、6・12―6・14安保粉砕・政府打倒全国統一行動、10・18―10・21反帝―国際連帯全国統一行動を全国寄せ場交流会の一員として呼びかけ、その最先頭で闘ったこと、「闘う労働者と連帯した闘い」では、フィリピントヨタ労組と連帯したトヨタ東京本社前行動、「日の丸・君が代」の強制―処分攻撃と対決して闘う教育労働者と連帯した闘いを貫徹してきたこと、「差別との闘い」では、狭山―部落解放闘争、「障害者」解放闘争、日朝連帯闘争を闘ってきたこと、「反原発の闘い」では、大間原発建設阻止の現地闘争に決起してきたことも提起された。

 〈情勢〉に続いて〈方針〉が提起される。方針は、「寄せ場労働者の使い捨てを許さず、机出し―労働相談を起点に反撃しよう」「野宿労働者への排撃を許さない闘いを前進させよう」「天皇主義右翼ファシスト・金町一家への報復・解体戦を切り拓こう」「反戦闘争に起ち、大増税と本格的戦争に突撃する安倍極右政府を打ち倒そう」「首切り・リストラ攻撃と対決する労働者、『日の丸』『君が代』強制と闘う労働者、組合潰しと闘う労働者との連帯を強化しよう」「部落差別、『障害者』差別、民族差別を許さない闘いを前進させよう」「労働者の団結を破壊し、組合を潰すための弾圧を粉砕しよう」。

 議案への質疑応答、会計報告につづいて新執行部人事案が提起され、議案、会計報告、新執行体制が一括採択され、圧倒的に承認された。

 選出された新執行部が、決意を表明する。最後に、新執行部が音頭をとって、参加者全員の力強い「団結ガンバロー」三唱で定期大会は締めくくられた。



福岡・築港日雇労働組合第17回定期大会〈12月5日〉

 12月5日、福岡市博多区内の会場には、正午の開場前から組合員たちが集まっている。これまで様々な闘いをともに担ってきた多くの組合員の結集で会場が埋められた。まずは、福岡・築港日雇労働組合(福日労)が用意した昼食で腹ごしらえだ。

 12時30分、開会が宣言され、シュプレヒコールで第17回定期大会が開始される。「組合大会の成功をかちとるぞ」、「仕事をかちとるぞ」、「福日労は闘うぞ」という仲間たちの元気な声が、会場全体に響き渡る。

 まずは、連帯のあいさつだ。いつも越冬の支援に来てくれる福岡市内の2人の労働者から発言を受けた。はじめに発言してくれた方からは、「今はとても厳しい時代ですが、そうだからこそ、誰も見捨てることなく、助け合って生きることが重要な意味を持つのだろうと思います。組合大会の成功をかちとり、協力して越冬をがんばりましょう」。もう一人の方からは、「戦争とか雇用の問題も大変で、政府にまかせていたらとんでもないことになりそうです。一人ひとりの声は小さいけれど、みんなの声を合わせれば、大きなものになります。いっしょにがんばりたいと思います」という発言がなされた。つづいて、寄せられたメッセージの代読だ。東京・山谷日雇労働組合、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」、沖縄・首里日雇労働組合からのメッセージが読み上げられた。

 執行部から、議案の提起が行なわれる。

 まずは「我々をとりまく情勢」だ。「資本主義経済は、全世界を巻き込んだ大恐慌のカウントダウンに入っている」中で、「資本主義そのものをなくそうという労働者の闘いが、世界のいたる所で燃えひろがっている」という国際情勢に続いて、国内情勢が提起される。「『アベノミクス』の失敗に居直った上での『一億総活躍』なる『国家総動員』のかけ声の下に、『生活保護者やホームレスを原発で働かせろ』という攻撃が強められている」ことが、「労働者人民に生活苦と労働苦をもたらしている」ことを明らかにした。福岡の日雇い・野宿の労働者をとりまく状況として、「築港に仕事はなく、寄せ場に立つ労働者の数もほんのわずかだ。今や築港に求人に来る業者はほとんどない」「毎朝暗いうちから立っていた労働者もめっきり減り、労働者がまったく立たない日も出てきてしまった」という深刻な状況が提起された。

 「1年間の闘いの総括」では、「われわれは『仕事よこせ』と『反戦』の闘いを軸に、1年間の活動を続けてきた」という全般的な報告の上で、「仕事よこせの闘い」、「労働相談―労働争議」、「野垂れ死に攻撃に反撃する闘い」、「全国の闘う労働者との連帯」、「反戦の闘い」、「反原発の闘い」、「差別との闘い」、「弾圧との闘い」の8項目の総括が提起された。「反原発の闘い」では、「川内原発1・2号機の再稼働を許さない何派にもわたる現地での闘いを闘った」、「弾圧との闘い」では、「『刑訴法』改悪、『共謀罪』新設を許さない闘いを闘った」。

 最後に、「我々の闘いの方針」では、「資本―業者に対する闘いをやりぬこう」、「仕事よこせの闘いを強めよう」、「野垂れ死に攻撃を打ち砕こう」、「反戦の闘いを前進させよう」、「組合つぶしの弾圧と闘おう」、「ニセ『福日労』=ゴロツキ組合をぶっつぶそう」、「越年・越冬闘争を大成功させよう」という7項目にわたる方針が提起された。「仕事よこせの闘いを強めよう」の項目では、「福岡労働局、福岡県、福岡市に対して、『公的就労対策事業』の実施を求め、行動を強めよう。とりわけ、福岡県に対する取り組みを強化しよう」。「反戦の闘いを前進させよう」の項目では、「朝鮮反革命戦争の開戦時には出撃拠点になる九州における闘いが決定的に重要だ。築城、佐世保、日出生台での闘いを強めよう。核武装のための原発の廃止をかちとろう」。

 会計報告、質疑応答と続いて、新執行部人事案が提起され、議案、会計報告、新執行体制が圧倒的に承認された。新執行部を代表して、副委員長に選出された仲間が就任あいさつに起ち、インターナショナルの斉唱とシュプレヒコールに続き、新委員長の音頭で、「団結ガンバロー」が行なわれ、第17回組合大会は大成功裏に幕を閉じた。



沖縄・首里日雇労働組合第1回定期大会〈11月28日〉

 11月28日、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)は、那覇市内において、組合大会を開催した。

 午後1時、参加した組合員全員で、「組合大会の成功をかちとるぞ」、「沖日労は闘うぞ」という熱いシュプレヒコールをあげて、議事を開始する。

 最初は、連帯あいさつ、連帯メッセージの紹介だ。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会(青年実)が登壇し、「これまで沖日労と青年実は、堅い友誼のもと、ともに様々な闘いの現場に起ってきた。ぜひとも組合大会の成功をかちとり、沖日労をさらに強化し発展させ、その力で名護新基地建設阻止を軸とした2016年の闘いにともに向かっていこう。力を合わせてともに闘いぬこう」と熱く訴えた。連帯メッセージは、東京・山谷日雇労働組合(山日労)、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」、福岡・築港日雇労働組合(福日労)から寄せられ、沖日労の仲間が代読した。

 組合規約の確認に続いて、大会の議案が提起される。議案は、「1、われわれをとりまく情勢」、「2、1年間の闘いの総括」、「3、われわれの闘いの方針」の3本立てだ。「情勢」では、内外を貫く戦争情勢の煮つまりに続いて、労働情勢が提起され、「先日、沖縄のハローワークで働く『非正規雇用』労働者が全職員の7割を占めているという報道があった。労働局―政府機関だけの問題ではない。沖縄の各自治体の職場でも、同様の有様だ。『官製ワーキングプア』そのものだ。安倍が進める労働者の『生涯非正規化』、『9割非正規化』の攻撃を、沖縄で率先して進めているのが現知事・翁長だ」、「日雇い労働者については、『日雇い雇用保険制度』がほとんどまったく実施されていない」、「こうした状況を何としても変えていかねばならない」と提起された。

 「総括」は、「野垂れ死にを許さない取り組み」、「仕事よこせの闘い」、「反戦・反基地の闘い」、「全国の闘う労働者との連帯」の4項目で、とりわけ、「仕事よこせの闘いを活動の大きな柱に据えていく必要がある」ことが強調された。

 「方針」では、「『公的就労対策事業』の沖縄での実施を求めて、大衆的な行動を起こそう」、「沖日労の大先輩、同志・高山の遺志を引き継ぎ、『日雇い雇用保険制度』の実施を求めて、沖縄労働局への要求行動に取り組もう」、「越年・越冬闘争に、全力で取り組もう」、「翁長尻押し運動では勝利できない。沖日労こそが、辺野古現地闘争の先頭に起とう。基地関連作業、とりわけ名護新基地建設に関連する一切の作業を拒否しよう。反戦・反基地闘争を闘おう」と提起された。

 会計報告の後は、質疑応答だ。議案で提起された「日雇い雇用保険制度」について、質問が集中する。沖縄では、労働局―ハローワークが「日雇い雇用保険制度」の普及をサボり、土木・建築関連各社への指導すらしていない。したがって「白手帳」を見たことがない労働者がほとんどだ。「この無権利状態は許せない」、「労働局を追及しよう」。参加者から怒りの声が沸き起こる。

 次は、新役員の選出だ。委員長、副委員長、書記長の新執行部、さらに会計監査2人の名が提案される。続いて、議案、会計報告、新役員についての採決が行なわれ、圧倒的な賛成で、すべて採択された。会場は、大きな拍手に包まれる。

 新執行部を代表して、新委員長が発言に起つ。委員長は、「新執行部は、1人の仲間の野垂れ死にも許さず仕事をかちとる闘い、名護新基地建設阻止を軸とする反戦・反基地の闘いを、組合員の先頭で闘いぬく。多くの日雇い労働者の起ち上がりを呼びかけていく。ともにがんばろう」と力強くあいさつした。

 大会の最後に、インターナショナルを斉唱し、書記長の音頭で全員が「団結ガンバロー」を行ない、大会を終えた。大会は、越年闘争から2016年の激闘へと向かう闘いの指針を打ち立てた。これを先頭で担う新執行体制を確立した。組合員の団結をいっそう強固に打ち固めた。沖日労は、この成功を力に、新たな闘いに打って出る決意を固めている。