宮城県地域連合労働組合再建第12回定期大会〈12月6日〉
12月6日、仙台市内において、宮城県地域連合労働組合の再建第12回定期大会をかちとった。
大会は、執行部からの大会開催宣言により開始された。
執行部より、大会議案の提起がなされる。「情勢」については、まず、ギリシャの「債務不履行」(デフォルト)や中国の「人民元」切り下げなどにみられる、資本主義世界経済の危機の深化と、安倍政府の推し進めてきた「アベノミクス」なる経済政策の破綻に示される、日帝経済の危機の実態を暴露する。「『グローバル経済』の下で大資本が利益を貪り『内部留保』を溜め込む一方、労働者からの搾取・収奪がさらに進行している。完全失業率は、3パーセント程度を推移し、安倍政府は、『雇用状況の改善』を強調しているが、実際には、『派遣』、『臨時』、『非常勤』、『パート』といった、いわゆる『非正規雇用』を増大させて『正規雇用』を減らしているのが実態であり、『非正規雇用』労働者の割合は現在、38パーセントに至っている。労働現場では、雇用の不安定、労働条件の悪化と労働ダンピングが拡大している。厚労省の発表でも、子供の相対的貧困率は、16・3パーセントであり、実に子供の6人に1人が貧困に叩き込まれている。そして、年収200万円以下の労働者は、1200万人を超え、現在も増加し続けている」。また、東北・関東大震災以降の『復興支援』の現状について、「東北・関東大震災から4年8ヵ月以上が経過した。現在でも、安倍政府の主導の下、宮城県行政や仙台市行政の旗振りによる『復興支援』が進められている。その結果として、仙台市内の仮設住宅の近辺では、被災者の入居を見込んでマンションが建設されている。しかし、被災者は、『福島第一原発事故』による放射能汚染によって地元に帰ることができず、現在でも定職にもつけない者も多く、生活は不安定なままである。安倍政府が続けてきた『復興支援』の結果、潤っているのは結局、大手ゼネコン等、大資本のみである。大資本の利益を最優先にし、被災者を食いものにする『復興政策』を進める安倍政府に、労働者人民の未来をゆだねることはできない」。原発に関しては、「『福島第1原発事故』から4年8ヵ月以上が経過したが、いまだ『収束』のメドは立たない。にもかかわらず、安倍政府は、全国の原発再稼働を画策している。東北電力・女川原発についても、東北電力が2号機の再稼働を申請しており、再稼働に向けた策動が続いている。また、2012年に再着工した大間原発の建設が、現在も進行している。六ヶ所再処理工場建設についても、まったく完成のメドが立たないにもかかわらず、安倍政府は、いまだに完成をあきらめていない。安倍政府は、プルトニウム確保のための『核燃サイクル』計画を推進しようとしているのだ。安倍政府の原発再稼働・新(増)設を許してはならない」。
次に総括提起に移る。「宮地連は、これまで、東北・関東大震災被災地支援に取り組み、労働相談を行なってきたが、地域の未組織労働者、『非正規雇用』労働者を組織できていないことを総括し、更に闘っていかなければならない」。
最後に方針として、「地域の未組織労働者、『非正規雇用』労働者の組織化を目指し、労働相談と学習会を推し進める中から組織の拡大をかちとり、生活に根ざした賃金―労働条件の改善をかちとろう。『非正規雇用』労働者の権利を奪い返そう」「安倍政府による『労働者派遣法』改悪を弾劾し、『労働基準法』改悪、『労働契約法』改悪など、労働法制改悪を阻止するために闘おう。『労働者派遣法』撤廃―『直接雇用』『無期限雇用』をかちとろう」「大間原発建設阻止、六ヶ所再処理工場の本格操業を阻止し、『核燃サイクル』計画粉砕をかちとろう。女川原発の再稼働を阻止しよう」「在沖米海兵隊の王城寺原演習場での実弾砲撃―『本土』移転演習阻止を闘おう」「闘う沖縄労働者人民との共同の下、沖縄・名護新基地建設阻止を闘おう」「安倍極右政府の戦時国家体制作りに対決し、朝鮮反革命戦争とファシズムへの道を打ち砕こう」。
議案をめぐる質疑・応答が行なわれた後、会計報告と今後の組合活動を担う新役員の選出が行なわれ、議案とともに採択・承認されて、大会は成功裡にかちとられた。
東京都地域連合労働組合第14回定期大会〈12月6日〉
12月6日、午後2時から台東区生涯学習センターにおいて、東京都地域連合労働組合第14回定期大会が開催された。
最初に、開会宣言がなされる。議長が選出され、大会に寄せられたメッセージが紹介される。宮城県地域連合労働組合からの「政治的・経済的危機にのたうつ政府や資本家どもの戦争政策や暴虐を許さず、解雇攻撃と劣悪な労働条件を強いられている未組織労働者、「非正規雇用」労働者を組織し、共に闘いましょう。大間原発建設阻止、女川原発再稼働阻止、全ての原発廃止にむけ、闘います。そして、宮城の地で、被災労働者人民の闘いの前進のために闘っていく決意です」というメッセージが紹介され、拍手で確認される。
続いて、大会に駆けつけてくれた仲間の連帯あいさつだ。最初に、神奈川県地域連合労働組合は、「東京都地域連合労働組合とは結成時からともに歩んできた。この間の『労働者派遣法』改悪阻止の闘い、『安保法制関連法』制定阻止の闘いをともに闘ってきた。安倍政府は、『労働基準法』の改悪も準備している。『労基法』改悪を阻止しよう。労働者の戦争動員が強められている。また、昨日、沖縄のキャンプ・シュワブの辺野古新基地建設阻止の闘いで3人が逮捕された。力ずくで闘いをつぶそうとする権力に屈してはならない。11月9日、わが組合員であった増田満氏がすい臓癌のため亡くなられた。神奈川県地域連合労働組合に様々な助言と、協力を惜しまなかった労働運動の先達であった。組織化が厳しい状況にあるが、決してあきらめることなく、赤旗を守り抜き、闘いぬいていきたい。ともにがんばろう」。東京・山谷日雇労働組合は、「山谷では、2020年オリンピック開催を利用した再開発=『日雇い労働者の町』・山谷を解体しようとする連中の側に立った「城北労働・福祉センター」(センター)の「利用者カード」発行拒否をもっての「野垂れ死ね」という攻撃を許さぬ闘いを闘い、2015―2016年越年・越冬闘争の準備に入っている。2016年もともに固くスクラムを組み、安倍極右政府の戦争突撃を粉砕し、労働者階級の解放にむけて闘いぬこう」。二つの連帯あいさつを拍手で確認していった。
次は、いよいよ議案の提起だ。執行部から議案提起がおこなわれる。「『安保法制関連法』を強行成立させ、中東反革命戦争への本格参戦と朝鮮反革命戦争への突入に一気に突き進まんとしている。そして、これと一体のものとして『産業報国会』型労働運動を完成させようとしている。この1年間の総括とこれからの方針を共有し、闘う労働組合運動を推し進めよう。全国労働組合運動交流会と結びつき闘おう」「都内の未組織労働者の組織化を目指し、組織の拡大をかちとり、生活に根ざした賃金―労働条件の改善をかちとろう」「『産業報国会』型労働運動粉砕し、『残業代ゼロ化』に向けた『労働基準法』改悪など、労働法制の改悪を阻止するために闘おう。改悪『労働者派遣法』撤廃―『直接雇用』『無期限雇用』をかちとろう」「東京・山谷日雇労働組合の呼びかけに応え、2015―2016年山谷越年・越冬闘争の成功をかちとろう」「『日の丸』『君が代』強制攻撃、処分攻撃と対決して不屈に闘う教育労働者と連帯し闘おう」「『在特会』など右翼ファシストの台頭を許さず、差別主義・排外主義攻撃を打ち破ろう」「安倍極右政府の『安保法制関連法』強行成立をもっての本格的戦争への突撃に対決し、沖縄・辺野古で闘う沖縄労働者人民、全世界の労働者人民と連帯し、反戦闘争を闘おう」。
質疑・応答のあと人事案提起がなされ議案・人事案一括採決に入り、議案・人事案は、満場一致で採択された。会計報告も承認された。すべての議事が終了し、議長が解任され、新執行部から「全国の闘う労働者と連帯して、革命的労働運動への飛躍を共にかちとろう」という決意が表明された。最後に、「団結ガンバロー」で定期大会が締めくくられた。
神奈川県地域連合労働組合第14回定期大会〈12月6日〉
12月6日、川崎市平和館において、神奈川県地域連合労働組合第14回定期大会が開催された。
午後6時、開会宣言。まず、議事に先立ち、11月9日に、すい臓がんによって68歳で逝去された組合員、増田満さんへの追悼文が読み上げられ、参加者全員で黙祷を捧げる。幾多の指導と尽力をされた増田さんへの感謝と、その遺志を引き継ぎ闘っていくことが確認される。
議長選出後、大会に寄せられた宮城県地域連合労働組合からの連帯メッセージが読み上げられる。「3・11東北・関東大震災被災者は、未だに苦しい生活を強いられている」「政府は福島原発事故を省みることなく、大間原発建設再着工強行、大飯原発、川内原発再稼働を強行している。全国の原発再稼働を全力で阻止し、すべての原発廃止にむけて闘いぬこう」「『産業報国会』型労働運動への転落をねらう安倍極右政府の攻撃を許さず『労働者派遣法』撤廃、『直接雇用』『無期限雇用』実現、闘う『非正規雇用』労働者、日雇い、寄せ場労働者と連帯して闘おう」「資本の暴虐を許さず、劣悪な労働条件を強いられている未組織労働者を組織し、ともに闘おう」
連帯参加した労働組合よりあいさつが行なわれる。東京都地域連合労働組合は、「この間、ともに山谷越年・越冬闘争、夏祭りの支援、『日の丸』『君が代』強制を拒否し闘う教育労働者の支援、フィリピン・トヨタ争議の支援など闘ってきた。ともに『安保法制関連法』制定阻止、『労働者派遣法』改悪阻止の闘いを闘いぬいた」「政府や資本のいいなりになる『連合』や『全労連』とは区別され、少数であろうと、政府・資本と徹底して対決し、『非正規雇用』労働者、最底辺の労働者の命と権利を守るため闘おう」と発言した。東京・山谷日雇労働組合は、「日本の労働者の大きな分かれ道となった『安保法制関連法』に対して、『反革命翼賛国会粉砕』を掲げてともに闘いぬいた」「山谷では2020オリンピック開催利権ともからんだ再開発―『日雇労働者の町である山谷』解体攻撃と『城北労働・福祉センター』縮小攻撃、センターによる『利用者カード発行拒否』攻撃を許さず闘い、越年・越冬闘争準備に入っている」「天皇主義右翼=金町一家解体―佐藤さん、山岡さん虐殺への報復完遂! 安倍極右政府の本格的戦争への突撃を粉砕し、労働者階級の解放にむけともに闘おう!」と檄を飛ばした。
連帯のメッセージと発言に、全体の熱い拍手が湧く。
執行部からの議案提起に入る。「情勢」「総括・方針」が提起され、日帝の戦争政策と労働者人民に対する窮乏化攻撃を前にして「格差解消」「節度ある資本主義」要求運動は無力であること、労働者間の分断を打ち破り組織化を推進しなければならないこと、街頭情宣、労働相談はじめ地域での取り組みを通した、既存の労働組合との二重加盟、未組織労働者・「非正規雇用」労働者の組織化を推進すること、安倍極右政府の本格的戦争への突撃と対決すること、「連合」「全労連」を突破し闘う労働運動の前進が求められていることが提起され、闘う労働組合の結集軸としての全国労働組合運動交流会(全労交)の重要性が確認された。
質疑応答のあと、議案は満場一致で採択された。続いて人事案も満場一致で採択され、会計報告が行なわれ、承認された。議事が終了し、議長が解任され、新執行部から、「闘う労働組合の旗を守りぬき前進をかちとる」という決意が表明される。全員の「団結ガンバロー」の固いこぶしで定期大会は締めくくられた。
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