11・1新宿デモを闘う
11月1日午後2時より、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」主催による新宿デモが闘いぬかれた。
10月13日に、沖縄「県」知事・翁長が、辺野古沖の「公有水面埋立承認」を取り消した。この翁長の決定により、沖縄防衛局の一切の作業は法的根拠を失ったはずなのだが、防衛省・沖縄防衛局は、国土交通省に対し、「行政不服審査請求」と「承認取消の効力一時停止」の申し立てを行なった。本来、行政機関である沖縄防衛局が同じく行政機関である国土交通省に申し立てる資格はなく、全くの茶番でしかない。安倍政府の全体重をかけた沖縄・名護新基地建設が、沖縄労働者人民と全面対決する新たな段階に入ったのである。辺野古現地では、沖縄防衛局の暴挙への怒りが沸騰し、実力攻防が連日闘いぬかれている。そんな辺野古現地と連帯するための首都圏の取り組みとして、この日の新宿デモが急遽設定された。この日のデモには、緊急の呼びかけであったにもかかわらず、約700人が結集した。
結集する諸団体からの簡単なあいさつの後、午後2時に新宿アルタ前から、約700人の仲間たちが、靖国通りに移動してデモに出発する。デモは、新宿駅周辺を一周するものであった。休日の歩行者天国で混雑する新宿繁華街の街頭をシュプレヒコールをあげながら進んでいく。「辺野古の新基地建設を許さないぞ」「政府は、埋め立てを直ちにやめろ」。途中、新宿デモが、新宿センタービル前にさしかかる。新宿センタービルにある大成建設本社をめがけ、参加者たちが一層大きな声を張り上げ、シュプレヒコールを叩きつける。「大成建設は基地建設をやめろ」「埋め立て工事をやめろ」。
こうした新宿デモは、道行く人々の熱い注目を集め、「がんばれよ」などの声援がさかんに飛んだ。安倍政府のやりたい放題の戦争突撃に対する、労働者人民の怒りが蓄積しているのだ。こうした声援を背に、最後まで新宿デモをやりきっていった。
11・2対防衛省行動が闘われる
11月2日午後6時半、「辺野古実」呼びかけの、対防衛省抗議行動が闘われた。この日の月例抗議行動にも、100人を優に超える闘う仲間たちが結集した。この日も、集会開始前から、数人の右翼ファシストどもが、防衛省前に居座り、巨大な拡声器を使ってがなりたてていた。集会場の周辺には多数の私服刑事が張りつき、露骨に弾圧の機会をうかがっていたが、警察権力と右翼どもの圧力なぞ問題にせず、集会が開始される。
集会の冒頭に、参加者全体で防衛省に対するシュプレヒコールをあげる。「辺野古の海を埋め立てるな」「辺野古に基地を作るな」「普天間基地を撤去しろ」。続いて、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の仲間から、「戦争の被害を受けるだけではなく、加害者にもなりたくないという思いがある。かつてのベトナム戦争などで、沖縄から米軍が多数出撃していった」「報道では『埋め立て工事開始』が報じられているが、現場ではまだ工事は始まっていない。仲間たちは阻止行動を闘っている」との発言を受ける。
結集する仲間たちからの発言を次々に受ける。沖縄現地で闘ってきた仲間からは、「本体工事にはまったく手をつけられていない。解体したガレキを土管に埋めているだけ。それを、あたかも『埋め立て工事』であるかのように描きだしている」「カヌー隊が多数集まると、かなりのことができる。先週も、フロートを陸からおろす作業に抗議し、阻止している」「カヌー隊の人数がまだ少ない。人数が増えれば、工事を阻止できる」と、現地への結集を訴えた。
沖縄現地から、「ヘリ基地反対協」共同代表の安次富浩氏からの携帯電話越しの発言を受ける。「この間、政府は、沖縄の闘いに対する問答無用の攻撃を仕掛けている。今週中にも、警視庁機動隊が辺野古に登場する。かつての『琉球処分』を思い返す」「政府は、『辺野古以外に解決策なし』をうちだしており、来週にも工事着工が狙われている。沖縄差別を強める流れが作られようとしている。米軍交付金から『補助金』を辺野古周辺の地区に出すことで、地方自治を潰しにかかっている」「主権者は、私たちだ。反対する地元住民との共同を強めながら、闘っていく。今こそ、起ち上がる時、あきらめずに闘いぬこう」と、熱い檄が飛ばされた。
この後、参加者からの発言が続く。このうち、沖縄現地で闘う韓国人の人士からは、「9月2日に、辺野古で韓国人の仲間が不当逮捕された。仲間を支援するために、沖縄で通訳をして闘っている。弾圧をし、不当逮捕する政府は信用できない」「辺野古の問題は、東アジア全体の問題だ。アメリカの政策に巻き込まれる流れにある。米軍は、韓国の済州基地に駆逐艦を配備し、南北の緊張関係を強めている」「東アジアの仲間と一緒に生きていきたい。あきらめなければ、必ず勝ちます!」。
午後7時すぎ、防衛省に対する「申し入れ行動」が行なわれた。申し入れに起った市民団体「ピースサイクル」の仲間は、「『承認取消の効力一時停止』『代執行』を取り消せ」「普天間基地の無条件返還、米軍基地を引き上げろ」と「抗議文」を読み上げ、怒りを叩きつけた。
最後に、「辺野古実」と「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」より集約的な発言がなされる。「全国での運動を展開し、辺野古に結集しよう」「地域・職場での闘いを」と提起する。そして、再度、参加者全体で、防衛省に対するシュプレヒコールがあげられ、その後、辺野古で歌われる歌・「座り込め ここへ」が全体で歌われ、この日の取り組みは終了した。
|