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9・15「首相官邸に抗議を! 〜辺野古埋め立ての承認は取り消された! 工事再開はさせない!〜」対首相官邸抗議行動が闘われる 〈東京〉 (1159号6面)

「辺野古が新たな戦争の一大拠点になろうとしている」

 9月15日午後6時半から、「首相官邸に抗議を! 〜辺野古埋め立ての承認は取り消された! 工事再開はさせない!〜」と対首相官邸抗議行動が闘われた。沖縄防衛局が9月12日にボーリング調査を再開したことに抗議する闘いであり、9月14日に沖縄「県」知事・翁長が「公有水面埋立承認」の「取り消し」を発表したことを受けての取り組みであった。

 司会あいさつの後、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の下地厚氏が書き上げたメッセージが代読される。「国は、ことあるごとに『沖縄の声に耳を傾ける』と言ってきたが、翁長知事の主張にも一切耳を傾けてこなかった」「官房長官・菅は、沖縄の団結を破壊するために動いてきた」「菅は、『集中協議』の最後の会談の時に『戦後、日本全国で苦労してきた。沖縄だけが苦労してきたのではない』と言った。実際には、1960年の安保条約改定時、沖縄は決定に参加できず、その後ベトナム戦争などに沖縄の米軍基地が使われた。『復帰』後も、沖縄の米軍基地が維持されたのだ」「沖縄では、辺野古への新基地建設を止め、高江のヘリパッド建設を止め、『戦争法』案を廃案にするために、多くの人たちが体を張って頑張っている。共に頑張りたい」とするメッセージに対し、参加者全体が拍手で応えた。

 集会は、沖縄選出の糸数慶子参院議員(社会大衆党)からの発言に続き、集会に参加する沖縄出身者たちが次々に発言をする。「沖縄に対する差別政策を許さない。沖縄は、もう後戻りはしない。辺野古埋め立て阻止!」「沖縄を2度と戦場にはしない。辺野古に基地を作らせない」「辺野古が新たな戦争の一大拠点になろうとしている。知事の『承認取り消し』は新たな反対運動の始まりであり、新しい闘いをやりぬいていく」。さらに、首相官邸へのシュプレヒコールも行なわれる。「政府は、新基地建設を断念しろ」「政府は、沖縄の声を聞け」。

「辺野古現地では、『刑事特別法』を行使した弾圧が強まっている」

 沖縄現地から、「島ぐるみ会議」事務局長の玉城義和氏の携帯電話越しの発言を受ける。玉城氏は、「『取り消し決定』を受け、これから法廷闘争などの困難が予想される。しかし、闘う人々が、これまで以上に参集して闘っている。沖縄の思いが広がっている」「『県民運動』として、微動だにしない態勢を作る。内外と連帯しながら闘う。できるだけのことをする覚悟を決めている」と、闘う決意を表明した。

 集会は、沖縄出身者の歌・「固き土を破りて」の斉唱が披露され、その後も沖縄出身者や、結集する諸団体からの発言が続いた。

 主催者の「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」から、事前に行なわれた首相官邸への抗議行動の報告がなされる。「政府は、『公有水面埋立承認』について『瑕疵はなかった』と言い放っている。前知事・仲井真の『埋め立て承認』時に言われていたものが『環境保全』であり『5年以内の普天間基地を撤去』であったが、埋め立てで『環境保全』なぞできるはずもなく、『5年以内の撤去』も単なる口約束でしかない。これを、『瑕疵』と言わずして何と言うのか」「私たちは、油断することはできません。辺野古では今日も朝9時から200人が座り込みをしている。これからも頑張りましょう」。「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」の仲間からは、「沖縄防衛局のボーリング調査再開、本体工事着工を進めることを許してはならない」「政府による『行政不服審査法』に基づく『不服申請』なるものの行使自体、恥知らずなものだ」「これから知事の決断に対し、政府の沖縄への圧力が強まることが予想される。辺野古現地では、『刑事特別法』を行使した弾圧が強まっている。厳しい闘いになるが、沖縄の闘いに学び、私たちもあくまで東京の地で闘いぬく」。

 その後、参加者全体で首相官邸に向かってシュプレヒコールをあげる。「辺野古に基地を作るな」「埋め立てをするな」「オスプレイ配備を撤回しろ」「日本政府は、沖縄の声を聞け」「安倍政権は、基地建設を断念しろ」「安倍政権は、今すぐやめろ」。最後に、辺野古現地で歌われる歌・「座り込め」を参加者全体で歌い上げ、この日の対首相官邸抗議行動を終了した。