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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

9・12「止めよう! 辺野古埋め立て 国会包囲」が闘われる
〈東京〉
(1159号5面)

 9月12日午後2時より、「人間の鎖」で国会を包囲するデモンストレーションとして、実行委員会主催(「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」、「沖縄意見広告」、「ピースボート」で構成)による「止めよう! 辺野古埋め立て 9・12国会包囲」が行なわれた。この日の国会包囲行動は、今年1月の7000人での包囲、5月の1万5000人での包囲に続く、第3弾の行動であった。今回は、沖縄をはじめ全国から2万2000人の闘う労働者人民が結集し、より分厚く国会周辺を包囲した。

 午後2時、国会前交差点を会場とする決起集会が開始される。集会の模様は、国会周辺のあちこちに設置されたスピーカーを通して、国会包囲行動の参加者全体にも逐一伝えられた。まず「ピースボート」からの主催者あいさつに続き、参加者全体でシュプレヒコールがあげられる。「基地をつくるな! 辺野古につくるな!」「埋め立てやめろ! ボーリング調査やめろ!」「機動隊は暴力やめろ!」「沖縄の人々の声を無視するな!」。

 その後、「沖縄からの訴え」として、沖縄現地で闘う諸人士からの発言がなされる。

 「ヘリ基地反対協」共同代表の安次富浩氏は、「今日、沖縄防衛局は、ボーリング調査を再開した。大浦湾にはフロートが設置された。この暴挙に対し、闘う仲間たちは、カヌー隊を出して、海上保安庁の暴行にあいながらも闘っている」「辺野古の思いを潰そうとしても成功するはずがない。主権者は民衆だ」「『辺野古が唯一の解決策』と繰り返す安倍政権の政治姿勢は、構造的な沖縄差別以外の何物でもない」「沖縄の将来は沖縄の私たちが決める」「安倍政権を打倒しよう。すべての闘いに勝利しよう」。

 「島ぐるみ会議」事務局長の玉城義和氏は、「『時間がたてばゲート前も人が減る』と語るが、間違いだ」「作業を再開すれば、闘う労働者人民たちの怒りは大きなうねりとなる」と発言した。

 その後、沖縄選出の国会議員の赤嶺政賢氏(共産党)、照屋寛徳氏(社民党)、糸数慶子氏(社会大衆党)からのあいさつがなされ、主催者からのカンパ要請の後、評論家・鎌田慧氏の発言に続いて、辺野古での座り込みの現場で歌われる「沖縄をかえせ」を参加者全体で合唱した。

 国会包囲行動に結集する諸団体からの決意表明が次々となされ、全国各地での取り組みが紹介された。このうち、「辺野古埋め立て土砂採取反対! 首都圏連絡会」は、「中国、四国、九州から土砂の採取が行なわれようとしている。小豆島、山口県、北九州・門司、五島列島、佐多岬(鹿児島県)、奄美大島、徳之島から大掛かりな採取が計画されている」として、阻止するための「闘いの環を全国に広げたい」とした。また、「横田公害訴訟第九次原告団」は、「沖縄の部隊が新たに横田基地に配備されようとしている。これが『沖縄の負担軽減』であるはずがない」「基地に反対する取り組みを全国に広げていきましょう」と訴えた。

 発言終了後、司会からいよいよ国会包囲行動の開始が宣言される。午後3時すぎから、列をなした大勢の仲間たちが国会を包囲する。前回の1万5000人をはるかに上回る人数が集まったために、包囲網は2列、3列になるほどであった。そして、今日は、主催者の意向により、前回同様に、参加者全員が「辺野古の海」をイメージした青色を身にまとうことになったが、明大社会思想研究会らも青ゼッケンを装着して呼応した。国会周辺に配備された制服警官どもは、今回もあまりの人数の多さに、いやがらせ的な規制なぞすっかりあきらめ、手出しすらできない。こうして、2万2000人の闘う労働者人民の手で、あっという間に国会周辺が埋めつくされる。そして、3時30分に、主催者の合図の下で参加者が手をつないで国会を「人間の鎖」で包囲し、国会に向けてシュプレヒコールをあげる。国会包囲完成が主催者によって宣言されると、参加者全体で大きく歓声をあげた。こうして、この日の国会包囲行動は成功裡にかちとられた。