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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

9・5「沖縄県総合防災訓練」粉砕闘争に決起〈沖縄〉
(1158号9面)

 9月5日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は「沖縄県総合防災訓練」粉砕闘争に決起した。呼びかけに応えた沖縄・首里日雇労働組合もともに闘いぬいた。

 午前10時半、パレット久茂地前(那覇)に登場した部隊は、ただちに青ゼッケンを身につけ、ビラまきとアジテーションを開始する。「本日午後1時半より、北中城村の『中城湾熱田地区』『熱田漁港』と『消防学校』をメイン会場として『沖縄県総合防災訓練』が実施されようとしている。『防災』の名を借りた自衛隊の治安出動訓練だ。断固反対の声をあげよう」「明らかに自衛隊主導の軍事訓練だ」「来賓として『第3海兵隊遠征軍司令官』が訓練の模様を視察する。将来的に在沖米軍の参加をも見据えた軍事訓練であるのは明らかだ。日・米の軍事一体化の一環であるこの『沖縄県総合防災訓練』を粉砕しよう」「安倍政府は、『安保法制関連法』案を今月中旬にも参院で採決し、可決・成立させようとしている」「自衛隊を本格的に戦争のできる軍隊へと強化しようとしている」「南西諸島防衛を口実に在沖自衛隊をますます強化しようとしている」「『沖縄県総合防災訓練』を通して、自衛隊は、沖縄戦時に沖縄労働者人民に『集団強制死』を命令した旧日本軍と自衛隊は違うんだという印象を植え付けようとしている」という訴えかけに労働者や学生は、耳を傾け、ビラを自ら受け取っていく。沖縄労働者人民にとっては、自衛隊も旧日本軍も同じにしか映らないのは明らかである。1972年の「沖縄返還」と同時に沖縄にやって来た自衛隊は、在沖米軍同様、「演習事故」や「女性への暴行事件」、その他「事件・事故」を引き起こし続けているのだ。「防災」の名目で訓練し、いざ「災害」が起きた時は救助の手を差し伸べるなどとほざいても、沖縄労働者人民の反自衛隊感情がなくなるはずもない。「在沖自衛隊・在沖米軍基地を解体しよう」「帝国主義軍隊を解体しよう」「『安保法制関連法』案を粉砕しよう」という訴えかけに、足をとめて耳を傾ける人たちが、あちらこちらで見受けられる。「あらゆる沖縄での軍事訓練に反対し、第2の沖縄戦の再来を阻止しよう」という訴えかけには、「そうだ、そうだ」と呼応する中年の男性もいる。圧倒的な共感を感じる。そして、「名護新基地建設を実力で阻止しよう」「『県』知事・翁長への幻想を突破し闘おう」と、この日、午後2時に開かれる、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前での「辺野古新基地建設断念! 戦争法案廃案! 安倍政権退陣! 工事再開を許さない県民集会」への参加も同時に呼びかけた。

 「沖縄県総合防災訓練」は、午後1時半より、北中城村の「中城湾熱田地区」「熱田漁港」と「消防学校」をメイン会場に実施された。沖縄本島東方沖と周辺離島に大地震が発生し、津波が襲来するという想定だ。「訓練」は、陸・海・空3自衛隊のもとに警察、海上保安庁、消防、自治体をはじめ病院、輸送業者、電話局、漁協等82団体を組織した大掛かりな訓練だ。エアクッション型揚陸艇「LCAC」を使用して上陸訓練をおこない、陸自大型輸送ヘリ、ヘリ着艦型の護衛艦などを使用して事実上の陸・海・空一体型の攻撃訓練をおこなっている。陸自第15旅団、海自第5航空群、海自沖縄基地隊、空自南西航空混成団の自衛隊員を含む総勢約2500人が参加した。自衛隊は、「防災」の名のもとに沖縄労働者人民に浸透をはかり、将来的には沖縄で在沖米軍と本格的な共同軍事訓練をおこなおうとしている。その目論見を粉砕していかなければならない。

 われわれは、権力やファシストの敵対・破壊策動封殺し、約1時間の情宣闘争を闘いぬいた。「総合防災訓練」粉砕闘争を闘いぬいた地平をおし拡げ、沖縄の地において反自衛隊闘争の強化をかちとり反戦・反基地闘争の飛躍を切り拓くため奮闘していく決意である。