午後1時から、「東京都人権プラザ」で第38回全国反戦集会が開催された。午前中に戦闘的デモを打ち抜いた熱気は、高まったままだ。
司会が、集会に先だちシュプレヒコールを行なう。
「『安保法制関連法』粉砕!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」「安倍政府打倒!」。
シュプレヒコールが会場全体に響き渡る。
革命軍アピールと革労協からの連帯あいさつ
まずは、革命軍からのアピールが紹介される。
「革命軍は、昨年10・20沖縄・名護新基地建設業者である『中央開発』に対する迫撃弾攻撃、本年4・28在日米軍基地・キャンプ座間に対する迫撃弾戦闘を炸裂させ、『安保法制関連法』成立をもって『日米反革命階級同盟の強化』を図ろうとする日米帝国主義支配者に対する鉄の回答を叩きつけた。革命軍は、間断なきゲリラ戦の爆発で本格的権力闘争への飛躍をなしきる」「戦後70年の階級闘争の命運を賭けた闘いとして『安保法制関連法』=『戦争法』爆砕決戦を闘おう。1ヵ月の『工事中断』『話し合い』の欺瞞で圧倒的な『反対世論』を懐柔し、『粛々』と工事を強行する企みを絶体に許さず沖縄・名護新基地建設を実力闘争・武装闘争で阻止しよう。8・11川内原発の再稼働を手はじめに、ほとんどの原発と核施設を稼動させて核武装と電力会社・原発メーカーの目先の利益のために核政策を強行することを許さず闘いぬこう」「安倍の『70年談話』において、日帝のアジア侵略と植民地支配の歴史に対する責任と謝罪の否定、『従軍慰安婦』強制をはじめとする『戦争犯罪』の居直りと抹殺を許さず、天皇制ファシズムの下に制圧され敗北した日本階級闘争の〈負の歴史〉の歴史的階級的自己批判に賭けて天皇主義右翼ファシスト撃滅戦闘に勝利しよう」「『ネオ・ファシズム支配』『反ファシズム統一戦線』でブルジョア社会の防衛を叫び、階級闘争の暴力的発展に武装敵対する黒田革マルを革命的テロルで打倒せよ。黒田革マルもろとも松崎革マルを総せん滅しJR総連反革命労働運動を打倒せよ」「『黒田イデオロギー』に屈服した『一つの革マル』分析で革マル批判の放棄―『イデ闘』への逃げ込みで革マル投降集団化し、『組織内差別事件』自己批判の居直りと内部対立で深まる組織的破産の危機を『権力への命乞い』と解放派への反革命テロルでのりきろうと蠢く外園ら反革命テロリストどもをせん滅せよ」「今秋の決戦的攻防を、安倍極右政府打倒の実力闘争・武装闘争として闘い勝利しよう。革命的反戦闘争を闘いぬこう。全国反戦の旗を全国津々浦々に打ちたてよう。青年労働者の革命軍への大胆な結集を訴える。ともに闘わん」。
続いて、革命的労働者協会からの連帯あいさつを受ける。
「『憲法違反』の『戦争法』案が通るなら、『集団的自衛権行使』を名目にして、自衛隊が海外で本格的な戦争をやることになる。朝鮮半島で、そして、世界各地のいたるところで、殺戮と破壊に手を染めることになる。8月11日には、川内原発の再稼働が強行されました。1年11ヵ月に渡る『原発ゼロ』状態に力づくで幕を引くという攻撃だ。全国の原発のドミノ倒しのような再稼働を行なって核武装のための原子力政策を、なにがなんでも安倍は維持するつもりだ。名護新基地建設の強行も狙われている。本体工事の着工が秋にも迫る」「今、文化人や知識人ばかりではなく、『安保法制関連法』をめぐって大学生や高校生までが長い沈黙、沈滞を打ち破って動きだしています。それ自身としては青年の大衆的な決起の時代の幕開けを告げるものであり、予感させるという意味においておおいに歓迎することではあるけれども、しかしながら一部にヘルメットや角材を揶揄し否定する。そういうことで影響力の拡大を狙おうという動きもある。しかし、実力武装の闘いを否定し、どうして時代を変えることができるのか。どうして歴史を変えることができるのか。現状は、残念ながら60年安保闘争、70年安保闘争の地平には遠く及んでいないと言わざるをえません。それは、数はもとより闘いの質、水準においてもそう言わざるをえません。今必要なのは、60年安保闘争の『壮大なゼロ』といわれた敗北を越える闘い。かつて、60年安保に対しては、十数万人が国会を取り囲み、全国で数百万人が起ち上がった。それでも、労働者階級は、何を得ることもなく負けていった。すなわち、それは、議会内野党の合唱隊に終わらずに労働者階級として階級的に独立し、国家権力を打倒し、労働者政府を樹立すること。これが、60年安保闘争の総括だ。議会内の攻防に期待せず、翼賛議会そのものを粉砕して、国家権力と実力武装の闘いをやりぬいていくこと。これこそが、60年安保の教訓だ。今必要なのは、政府権力を揺るがす実力武装の闘いだということをはっきりと確認していこうではありませんか」「9月に大きな闘争をやりぬくということが大いにありうる。その心構えをして、反戦青年委員会の声が一声かかれば、全国から結集して『安保法制関連法』を葬りさるような大きな闘いを担いぬく心の準備をしておいてください。共に闘いましょう」。
基調提起と分科会
第38回全国反戦集会の基調提起を全国反戦中央事務局から受ける。
「全国反戦は、この一年間、米帝―帝国主義の世界支配に抗する全世界労働者人民の激闘と連帯すべく、米帝―帝国主義が始めた『新たな中東反革命戦争』と対決し、朝鮮反革命戦争突撃を打ち砕く闘いとしての革命的反戦闘争を、日帝足下労働者人民の先頭で牽引して闘いぬいた」、「世界大恐慌爆発情勢は、さらに深化している。7月1日、ギリシャがついに『債務不履行(デフォルト)』に突入した。さらに、『デフォルトの連鎖』が資本主義世界経済を襲おうとしている。帝国主義諸国は、危機の先送りに汲々とする有様であり、より巨大な世界大恐慌の爆発を準備するしかないのである」「『帝国主義最弱の環』=日帝の危機は、より深刻だ。貿易赤字が顕在化するなか、『成長戦略』なる悪あがきを続ける安倍政府は、『アベノミクス』なる金融緩和策と財政投融資の景気刺激策を継続して帝国主義支配の延命を狙っているが、膨大な財政赤字を累積させることで、日帝の債務危機が欧州債務危機と同様に世界大恐慌の爆発の引き金になりつつあるのだ」「世界支配の土台が揺らぐことに恐怖する米帝―帝国主義は、世界支配の攪乱要因となる勢力を一掃するため、そしてプロレタリア革命へと向かう労働者人民決起を未然に鎮圧していくため、ますます残虐な反革命戦争を世界に拡大している。特に、焦点となっているのが、対イラン反革命戦争と朝鮮反革命戦争だ」、「安倍極右政府は、『安保法制関連法』を、7月16日に衆院で採決を強行し、参院に送付した。安倍は、『60日ルール』の適用をも睨みながら9月27日の国会会期末までの成立を狙っている。『安保法制関連法』が成立すれば、自衛隊の野放図な海外派兵と海外での武力行使が可能になり、政府の判断ひとつで自衛隊が米軍をはじめとした『多国籍軍』に入り、世界各地で武力行使をすることが可能になる。安倍政府は、朝鮮反革命戦争や対イラン反革命戦争への参戦のためになんとしても『安保法制関連法』を成立させたいのだ。すでに、国会は、安倍政府が法案を出せば、なんでも通る翼賛国会になり果てている。安倍は、今国会で『刑事訴訟法』改悪と『盗聴法(通信傍受法)』改悪などの治安弾圧法や『労働者派遣法』改悪を今国会で一気に成立させようとしているのだ」「反革命国会粉砕し、『安保法制関連法』成立を絶対に阻止しよう。弾圧諸立法の成立を阻止しよう。『労働者派遣法』改悪を阻止しよう」、「沖縄人民解放闘争の飛躍をかちとれ。安倍政府による名護新基地建設に対して沖縄労働者人民は、米海兵隊のキャンプ・シュワブゲート前の座り込み闘争や、海上での阻止行動を果敢に闘いぬいている。『戦争のための基地は、沖縄にもどこにもいらない』と、闘う沖縄労働者人民と連帯し闘おう。沖縄―日本『本土』を貫く革命的共同の闘いで、安保粉砕、日米軍事基地解体、日帝による沖縄の反革命統合支配を粉砕しよう」、「反核燃闘争の前進をかちとれ。原子力政策推進のために強行される原発再稼働を現地実力闘争で闘おう。日本原電・大間原発(青森県)の建設をはじめとした原発の新(増)設を阻止しよう。六ヶ所再処理工場の操業阻止、高速増殖炉『もんじゅ』の廃止をかちとろう。すべての原発の廃止をかちとろう。日帝の核武装を阻止しよう」、「朝鮮反革命戦争とファシズムの危機を蜂起―革命戦争に転化し、プロレタリア・ソビエト権力を樹立せよ〉の決戦戦略のもと、破防法―組織壊滅型弾圧を打ち破り、革命的反戦闘争の爆発をかちとり、本格的権力闘争の飛躍をもって蜂起の道を切り拓いていかねばならない」「同時に、本格的権力闘争の飛躍にとって死活的な反軍工作を推進する組織体制を準備し確立していかねばならない。自衛官の革命的組織化、隊内反乱の組織化をやりぬくための組織体制を確立しなければならない」、「対革マル戦、対ファシスト戦の組織体制を強化しなければならない。反革命革マルは黒田の悶死・松崎の頓死、JR資本からの最後的使い捨てに直面し、白色テロのみに延命を立てる以外なく、右翼ファシストは『解放派=主敵』として敵対を強めている」「倒すか倒されるかの相互絶滅戦を最先頭で闘う強固な部隊建設をかちとろう」。
休憩後、集会は分科会に移り、全国反戦が闘いぬいてきた課題・戦線別に八つの分科会(分科会基調別掲)がもたれる。狭山―部落解放闘争、「障害者」解放闘争、沖縄人民解放闘争、日朝連帯闘争、パレスチナ解放闘争、反核闘争、反軍―反基地闘争、反弾圧闘争だ。速やかに各会場に分かれ、熱心な討論がくりひろげられた。全体集会を再開し、各分科会の担当者からの報告を受け、それぞれの闘いの到達点や課題を全体で共有していった。
今後1年間の激闘を担う全国事務局員の紹介を行なう。各地区で選出され、届け出のあった全国事務局員が紹介され、圧倒的拍手で確認された。ただちに第一回事務局会議が開催され、新中央事務局体制が発表された。
熱烈な新中央事務局の決意表明をうけ、最後にシュプレヒコール、インターナショナルの斉唱を行ない、拍手が響き渡る中、第38回全国反戦集会は閉会した。
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