解放トップ
トップに戻る
解放最新号
バックナンバー
論文
定期購読

東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

6・14沖日労が先頭に立ち名護市内一周デモを闘いぬく
〈沖縄・名護市ガジュマル緑地〉
(1148号6面)

「ガジュマル緑地」で決起集会

 6月14日、沖縄・首里日雇労働組合が先頭に立ち、安保粉砕・政府打倒全国統一行動が闘われた。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会も決起し、ともに闘いぬいた。

 名護新基地建設阻止を掲げる辺野古の闘いが最大の正念場を迎えている。われわれは、その激烈な攻防のお膝元である名護市の中心部に断固として登場し、辺野古へのさらなる結集と安保粉砕・安倍政府打倒を訴える集会・デモをかちとった。

 正午前、部隊は会場である「ガジュマル緑地」を制圧、集会の準備を行なう。開会前には、通りに向けて集会への結集を呼びかける情宣を行なう。訴えを聞きつけた市民が、集会に参加する。70代と思われる女性は、市民団体とともに辺野古現地に駆けつけており、「辺野古に基地を造らせたら絶対ダメだ」と意思は固い。

 午後1時、集会が始まる。司会に起った沖縄大学社会思想研究会のメンバーは、シュプレヒコールの音頭をとる。周辺一帯に断固たる訴えが響き渡る。

 続いて、司会より、全国各地から寄せられた連帯メッセージが紹介される。辺野古の現場に立ち続ける沖縄・反戦労働者から寄せられたメッセージが読み上げられる。「20年にも及ばんとする辺野古の闘いは、関東・関西を拠点に拡がり、沖縄労働者人民に大きな歓びとなって還って来ている。有難い連帯、継続は力なり、勝利の日まで共にがんばろう」。全体から拍手が沸き起こる。次に、青年実の同志が連帯あいさつを行なう。「5・17『県民大会』には3万5000人が結集し、名護新基地建設反対の圧倒的な『民意』が示された。その『民意』を踏みにじろうとする安倍政府を倒し、基地建設を阻止するため、今日は最後まで闘おう。名護市民に訴えよう」と決意を込める。

 基調提起では、「中東反革命戦争の拡大、朝鮮反革命戦争への突撃を粉砕する革命的反戦闘争を大爆発させること」「『集団的自衛権の行使』を核とする『安保法制関連法』の成立を阻止する闘い、翼賛国会を粉砕する闘いの大爆発を切り拓いていくこと」「沖縄・名護新基地建設阻止決戦の爆発を切り拓いていくこと」「原発再稼働・新(増)設を阻止する闘いの爆発を切り拓いていくこと」と四つの課題が鮮明に示される。

名護市内で戦闘的デモ

 基調提起の後、沖日労の仲間が決意表明に起つ。「沖日労は、辺野古の基地建設を止めるために闘う。一緒に辺野古現地にかけつけよう」「戦争屋・安倍を倒すため、今日のデモを最後までがんばろう」。仲間たちは圧倒的な拍手で応える。

 午後1時50分、いよいよデモ出発だ。梅雨が明けギラつく青空のもと、横断幕を先頭に青ヘルメットと青ゼッケンに身を固めた部隊は、商店街に進撃する。「ボーリング調査をただちにやめろ!」「埋め立て着工を阻止するぞ!」「オスプレイを撤去するぞ!」「高江ヘリパッド建設を阻止するぞ!」「すべての軍事基地を解体するぞ!」「『安保法制関連法』を阻止するぞ!」というデモ隊の訴えに、車内から手を振る者、「反対!」と声をかけていく子供たち、クラクションを鳴らし共感を示すバイクに乗った若者など、多くの市民から熱い声援が送られた。われわれは、約40分の名護市内一周デモを、新基地建設阻止・安倍政府打倒への共感を押し拡げ闘いぬいたのである。

 安倍政府は、埋立着工に向けて海上作業を加速させている。6月2日、沖縄防衛局は、台風の影響で一時中断していたボーリング調査を再開した。ボーリング調査は全24ヵ所とされ、防衛局は昨年8月から9月にかけて12ヵ所の調査を終了させ、今年3月より深場12ヵ所の調査に着手している。調査は、6月中旬までに4ヵ所で終了し、8ヵ所が残っているとされる。沖縄防衛局は、「6月末」を調査終了の期限としているが、頑強な阻止闘争と台風の影響で作業が遅延し、8月頃までかかるとされる。

名護新基地建設阻止闘争に大結集を

 政府―防衛省の作業のやり口は極めて横暴だ。「埋立予定地」の大浦湾は、多くの新種生物の生息が報告されているが、沖縄防衛局は「追加調査はしない」「調査自体が生態に悪影響を与える可能性がある」なぞと居直っている。どんな希少生物であろうと基地建設の前では絶滅して当然だというわけだ。また、「埋立承認申請」に記載のないフロート(浮具)について、翁長「県」政は本体工事の際には「『変更申請』が必要」との見解を示しているが、沖縄防衛局は協議対象外と強弁し、今後も平然と設置し続けると居直っている。フロート設置の違法性については何一つ答えないまま、埋立着工に踏み切ろうとしているのである。

 新基地建設阻止の闘いは、沖縄―日本「本土」を貫いて拡大している。闘いの軸は、辺野古の陸と海を貫く現場の闘いである。辺野古では、沖縄労働者人民が連日100人以上も結集している。陸上では、工事関係車両のキャンプ・シュワブへの進入を阻止するため、早朝の実力攻防が激しく闘われている。機動隊は、阻止メンバーに向かって「犯罪者」と悪罵を吐きかけ、暴力的排除をエスカレートさせている。海上では、海上保安庁による暴力をはね返し、フロートを越えて作業用スパッド台船に迫っている。こうした闘いの高揚を背景として、6月12日には「県」議会与党が、「公有水面埋立事業における埋立用材に係る外来生物の侵入防止に関する条例」案を議会に提出している。「県」外からの土砂について「県」の立ち入り調査や知事の「勧告」などを規定し、やりたい放題の土砂搬入に歯止めをかけることが目的であるが、罰則や強制力もなく決定打とはなりえない。他方、全国各地では本体工事を受注している大成建設への抗議行動が拡がり、埋め立て用土砂採取地からの搬出反対運動も動き始めている。

 今こそ、沖縄―日本「本土」を貫く共同闘争の力を如何なく発揮し、名護新基地建設阻止決戦の大爆発を切り拓いていかねばならない。現地実力攻防を軸とする労働者人民の実力・武装の闘いこそが、新基地建設絶対阻止の道を切り拓く。われわれは、6・14闘争を断固として闘いぬいた地平をもって、現場に決起し、必ずや名護新基地建設を阻止する決意である。基地機能に打撃を強制する実力闘争の爆発をかちとる。