福岡では、安保粉砕・政府打倒全国統一行動の先陣を切って、6月12日、福岡市中央区の須崎公園・野外音楽堂における集会とデモが闘われた。
正午から、周囲を圧倒するシュプレヒコールで、集会が開始される。
まずは、寄せられた連帯メッセージの代読だ。福日労の仲間が読み上げる。一つひとつのメッセージに「そうだ」、「異議なし」という声が飛び、熱い共感の拍手が沸き起こった。さらに革命軍のアピールが読み上げられると、盛大な拍手と歓声が沸き上がった。
続いて、連帯あいさつだ。
はじめに登壇した元原発労働者・原発労働裁判原告の梅田隆亮氏は、「私の裁判の第1回目の傍聴者はわずか20人。ところがそれ以降、1回も100人を切ったことはない。これだけ大きな関心を呼んだのは、戦争法案と原発という2つの問題が日本の命運に関わる重大問題であり、多くの皆さんがこれらを何とかしなくてはと起ち上がっているからこそだと思う」「だから私も希望を捨てるわけにはいかない。必ずこの裁判にかちぬいて、無念の思いで亡くなっていった多くの原発労働者たちのために、一矢報いていきたい」とあいさつした。
全学連中央執行委員会の同志は、「安倍は通常国会において、『平和』だの『安全』だのと名前をつけて、戦争法案を通そうと躍起になっている。たったひと夏で戦後70年の歴史を変えてしまおうという、とんでもない攻撃だ。安保強化、戦時国家体制形成の攻撃だ。安保粉砕闘争がますます重要になっている」「東京大学が学長名の文章で、『東京大学が日本の安全保障に責任を持つことは言うまでもない』として、今後は率先して軍事研究を行なっていく、その先頭に起つのだと言い出している。資本のよりよい奴隷になれと学生に競わせ、今度は戦争協力を競わせる。このような中にあって、学生は自分の生き方を問われている。この社会の矛盾に怒り、闘う場を求めている学生を一人残らず全学連の旗のもとに組織し切り、安倍の戦争政策を粉砕していく。ともに闘おう」と訴えた。
全国反戦の同志は、「『集団的自衛権行使』を許さず、『安保法制関連法』の成立を絶対に阻止しよう。強権的に進められる沖縄・名護新基地建設阻止の闘いにともに起ち上がろう。原発再稼働と新(増)設に対決し、日帝の核武装を阻止しよう」「支配階級を震撼せしめたかつての安保闘争の激闘を超えるような巨大な実力・武装の闘いを巻き起こし、朝鮮反革命戦争とファシズムに突き進む安倍極右政府を、われわれの力で必ず打倒しよう」と熱い檄を飛ばした。
次に、6・15闘争実行委員会を代表して、福岡で「障害者」解放闘争を闘う仲間からの基調提起だ。全体の圧倒的な拍手で基調を確認し、この日の闘いをやりぬく意志を強固に打ち固めていった。
集会の最後は、福日労からの決意表明だ。登壇した仲間は、「『集団的自衛権の行使』というのは、要するに日本が攻撃されたわけでもないのに、海外まで出かけて行って戦争をすることだ。それが戦争放棄を規定した憲法九条に違反することは、憲法学者でなくても、俺たちにでも分かることだ。日本を『海外で戦争のできる国』にしては絶対にいけない。戦争法案を阻止しよう」「『全労働者の非正規化』、そして『生涯非正規化』を推し進める『労働者派遣法』の改悪、『残業代ゼロ制度』を導入するための『労働基準法』改悪も狙われている。『解雇自由化』で労働者を片っ端から失業と野宿に追いやり、かろうじて仕事にありついた労働者には、『生涯非正規化』、『残業代ゼロ化』で死ぬまでコキ使う。これが『アベノミクス』の本質だ」「安倍政府をこれ以上のさばらせるわけにはいかない。おれたちはもっともっと怒らなくてはいけない。『仕事よこせ』、『戦争反対』、『安倍政府打倒』の声を強めよう。戦争も失業もない世の中を作るために、福日労は頑張る決意だ。団結して闘おう」と、熱く決意を述べた。
シュプレヒコールで集会が締めくくられると、いよいよデモ出発の時刻だ。午後1時、横断幕を先頭にデモ隊列が天神の街に躍り出る。「安保粉砕」、「政府打倒」というコールが繁華街にこだまする。沿道の人々が熱い注目を寄せる。6・15闘争実行委員会の青ヘル部隊は、権力の弾圧を寄せつけず、反共ファシストの敵対を許さず、最後まで戦闘的なデモを貫徹した。
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