5月31日午前10時から、福岡県警・自動車訓練場跡地(福岡市東区奈多)をメイン会場にして、「福岡県・福岡市合同総合防災訓練」が強行された。解放派の部隊は、福岡・築港日雇労働組合の労働者たちとともに粉砕闘争に決起した。
各都道府県規模で行なわれる「総合防災訓練」は、全国的には、「関東大震災」を反革命的に教訓化して制定された「防災の日」の9月1日を前後して開催されるが、福岡県では、豪雨や台風による「風水害対策」を主な理由に、例年、梅雨入り前の5月下旬から6月上旬の時期に開催されている。しかしそれが、労働者人民の虐殺と闘いの鎮圧のための反革命訓練であることに変わりはない。
すなわちそれは、第1に陸・海・空の3自衛隊による治安出動訓練であり、第2にこの自衛隊が主導し、行政機関を総動員した内乱鎮圧訓練であり、第3にこの訓練に多くの住民を巻き込むことで、「非常事態」下の治安維持作戦に労働者人民を糾合し、動員していくことを狙うものだ。
実際、今回の「総合防災訓練」は、「風水害」、「地震」、「津波」なる3つの想定のもとに、陸・海・空の3自衛隊をはじめ、警察、消防など120機関、人員約1350人、車両約150台、航空機6機、船舶11隻を動員して、大がかりに強行された。しかも、福岡市と合同して行なったことで、かつてない規模のものとなった。「避難訓練」を名目に、強襲上陸作戦用の陸自の水陸両用車までが出動した。
5月31日午前10時を前に、解放派と福日労の青ヘル部隊は、福岡市天神・パルコ前に登場し、この「防災訓練」の反革命性を暴露・弾劾する情宣戦に立ち上がった。「自衛隊は、決して労働者人民を守らない。外に向かっては戦争、内に向かっては内乱鎮圧のためにこそある凶暴な労働者人民殺戮の軍隊だ。自衛隊の治安出動訓練を許すな」、「労働者人民の反戦決起―実力決起の圧殺を狙う内乱鎮圧訓練を粉砕しよう」というアジテーションが、一帯に響き渡る。併せて、「『集団的自衛権関連法』案の成立を許すな。名護新基地建設を阻止しよう。川内原発―全国原発の再稼働を許すな。安倍極右政府打倒をかけて、6・12安保粉砕・政府打倒福岡集会に結集しよう」という呼びかけも行なわれた。
行き交う労働者人民にビラが配布される。用意したビラをすべてまき切った部隊は、労働者人民の熱い注目と共感のなか、最後に全体でシュプレヒコールをあげて、この日の闘いを終えた。
1923年の関東大震災では、「朝鮮人が暴動を起こした」、「井戸に毒を投げ入れた」などのデマが、政府―内務省によって組織的に流布され、戒厳令下で、軍隊・警察主導のもとに在日朝鮮労働者人民の大虐殺が強行された。この歴史を断じてくり返すことはできない。全国で「防災訓練」を粉砕しよう。
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