5月19日午後5時より、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」に結集する有志で組織されている「ストップ! 辺野古埋め立てキャンペーン」主催による、大手ゼネコン・大成建設に対する抗議行動が闘われた。この日の取り組みは、東京本社だけでなく、名古屋、大阪、福岡を加えた計4ヵ所で行なわれた。
大成建設は、闘う労働者人民の追及なぞ無視し、コンクリートブロックの投下によるサンゴ礁の破壊だけでは飽き足らず、さらに契約を積み重ね、新基地建設に加担し、利権漁りに奔走しようとしている。
沖縄防衛局は、6月末にボーリング調査を終了させた後、実施設計を終え次第、本体工事の着手を目指す計画を立てている。4月20日、沖縄防衛局は、名護新基地建設で、埋め立て本体工事としては初めてとなる工事契約6件の締結を公表した。沿岸部に護岸をセットするための「中仕切岸壁」や「二重締め切り護岸」の新設などで、契約額は合計415億円である。防衛相・中谷は、「早ければ夏にも埋め立て工事に着手したい」と言いなしており、そのための工事内容が決められた。今回契約した工事では、「傾斜堤護岸」約320メートル、「二重締切護岸」約550メートル、「ケーソン二工区」で計430メートルの計1300メートルを整備する予定とされる。埋め立て区域の外周全体約4900メートルのうち約27パーセントを占める。
この埋め立て本体工事のうち、大成建設を主力とする3社のJVが「中仕切岸壁新設工事」を請け負うことになったが、その受注額は約157億6000万円というとてつもない巨額のものであり、工事契約6件のうちの最大額である。どこまでも恥知らずな大成建設のやり方には、改めて怒りがこみ上げてくる。そんな大成建設への怒りを叩きつけるべく、闘う仲間たちは、大成建設本社のある新宿センタービル前に集合する。
横断幕を掲げて、大成建設に対して、辺野古への新基地建設の中止を要求する行動を開始する。まず、全体でシュプレヒコールをあげる。「大成建設は辺野古の工事をやめろ」「大成建設はサンゴを壊すな」「大成建設は軍事基地を作るな」。
大成建設との面会を追求してきた「辺野古実」の仲間より、大成建設が今回も「抗議文については一切受け取れない」「面会に応じない」と言いなしてきたことが明らかにされる。そして、本体工事に突き進む大成建設の実態を明らかにしていく。その中で「ネットでは、『ALSOKのガードマンを雇っているのは、沖縄防衛局ではなく大成建設だ』との指摘も流布されている。そのことが事実なら、大変なことだ。大成建設はその真偽も明らかにすべきだ」「もっともっと多くの抗議を大成建設に叩きつける。何度でも、くり返し抗議行動を闘っていく」と闘う決意を表明した。
結集する仲間が、大成建設にハンドマイクを向けて、怒りの抗議を次々に突きつけていく。「中東などへの出撃のために作られる軍事基地建設のために、労働者が手を貸していいのか」「沖縄の反対の意思を無視した、軍事基地建設なぞ許すことはできない」「『日米防衛協力のための指針(「ガイドライン」)』が改定され、国会で『安保法制関連法』が成立しようとしている。名護新基地から米軍・自衛隊が出撃する事態を、断じて許してはならない」。最後に、再度シュプレヒコールを叩きつけ、この日の新宿センタービル前での行動を終了した。
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