5月15日午後六時半より、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」主催による「沖縄・辺野古新基地建設阻止! 『日本復帰』43ヵ年を問う5・15行動」と銘打った、新宿一周デモが闘いぬかれた。この取り組みには、東京・山谷日雇労働組合と明大社会思想研究会も、ゼッケンをつけて参加した。
200人以上の仲間たちが、デモ出発地である新宿・アルタ前広場に結集する。デモ出発に先立つ集会では、まず主催者あいさつとして「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」からの発言を受ける。「かつて1972年に、当時の沖縄の屋良主席が、沖縄の基地固定化に抗議して、沖縄の意見をまとめた『建議書』を手に東京に出向き、羽田空港に降り立った時に、日本の国会で『沖縄返還』を強行採決し強引に『復帰』を決定した」「沖縄の基地は減るどころか、今また、安倍政府によって辺野古に新基地が作られようとしている」「南西諸島への自衛隊配備も進められ、沖縄全体が軍事要塞化しようとしている」「安倍政府が憲法を改悪してまで、沖縄を軍事拠点にすることを阻止しなければならない」「43年目の〈5・15〉を、辺野古に基地を作らせない闘いとしてやりぬこう」と参加者への呼びかけがなされる。
そして、新宿デモに結集した、2人の在日本「本土」沖縄労働者人民からの発言を受ける。「『コザ暴動』のような闘いを経て、『日本国憲法の下へ』をスローガンにして、1972年の『復帰』を迎えた。しかしそれから43年、何が変わっているのか」「沖縄は、長い間、日米安保と闘っている。何十年も反基地闘争を闘いぬくことで、ヤマトでも憲法9条も踏ん張ってこれたと思う。『戦後70年』の歴史を確認しながら、ヤマトからも声をあげよう」「沖縄の傷口に塩を塗り込むように、『銃剣とブルドーザー』で米軍基地を作り、日本にあった海兵隊を沖縄に移した。そして辺野古に新基地を作ろうとしている」「日本政府のあり方を問い、沖縄を植民地のように扱うことを糾弾しよう。辺野古新基地建設を阻止しよう」と、粘り強い沖縄の反基地闘争の地平を踏まえ、安倍政府打倒を闘いぬく決意が表明された。
さらに、辺野古現地での闘いに起った仲間からの報告を受ける。仲間たちは、「現地での体を張った攻防のような闘いを、東京でもやるべき」と呼びかける。
そして、集会の最後に、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」の仲間が、海上保安庁の度重なる暴力行為がエスカレートし、海上阻止行動を闘う仲間が海に放りだされる事態まで起きていることへの怒りを表明した上で、海上保安庁に対する闘いをやりぬくことを提起した。
参加者全体で、「辺野古への新基地建設をやめろ!」「普天間基地を即時撤去しろ!」「与那国島・宮古島への自衛隊配備をやめろ!」とシュプレヒコールを行ない、新宿一周デモに出発する。宣伝カーを先頭にした、賑やかなドラムの音を響かせての夜の新宿中心街を席捲するデモは、道行く労働者人民の注目を集めた。その中でも、色とりどりの横断幕の中に混じりながらも、東京・山谷日雇労働組合の掲げる赤旗がひときわ目を引いた。デモ参加者は、「埋め立てやめろ!」「米軍基地いらない!」「オスプレイ撤去!」と、怒りのシュプレヒコールをくり返し叩きつけた。大挙してデモに張りつく制服警官どもの執拗な妨害を跳ね返しながら、新宿デモは最後まで貫徹された。最後に、デモ参加者全体で、名護新基地建設阻止へのさらなる闘いが呼びかけられ、この日の取り組みは終了した。
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