3月31日午後6時半、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」呼びかけの、対防衛省抗議行動が闘われた。沖縄「県」知事・翁長が、3月23日に、沖縄防衛局に対してボーリング調査などの海上作業の3月30日までの「停止」を指示したことに対し、安倍極右政府はより高飛車な反撃に出た。3月24日、沖縄防衛局は、本来は行政の横暴に対する地域住民の「異議申立」の手段であるはずの「行政不服審査法」を持ち出して、「県漁業調整規則」を所管する農水省に審査請求し、翁長の「指示」の執行停止を申し立てた。3月30日、農相・林は、この「申立」を認める決定を下したが、その理由として「日米両国間の信頼関係への悪影響による外交・防衛上の損害」を挙げた。とにかく日米安保を再編・強化し、朝鮮反革命戦争遂行を見すえて基地建設を強行しようと居丈高に振舞う傲慢極まる安倍政府の暴挙に、沖縄労働者人民の怒りが爆発している。辺野古現地では、当日、キャンプ・シュワブゲート前で、新たに1人の闘う労働者が「公務執行妨害」で不当逮捕されたことに対し、闘う沖縄労働者人民は反撃の闘いとして名護署抗議行動を展開している。沖縄防衛局との厳しい現場攻防を粘り強く闘いぬく沖縄現地の闘いと結びつく取り組みとして、この日の取り組みが行なわれた。この日の集会には、170人以上の労働者人民が結集した。
「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の仲間より集会開始が宣言され、当日までの一連の動きが紹介される。前日の3月30日に翁長の「指示」の執行停止を決定した農相・林の暴挙への怒りを表明するとともに、安倍内閣内での内々の審査と決定をヌケヌケと「中立・公正な判断」なぞと言いぬけ、「普天間移設が遅れる」なぞと誰も信用しないウソを平然と言ってのける安倍政府の姿勢を「猿芝居」と喝破し、「追いつめられるのは日本政府だ」と強調した。
結集する諸団体からの決意表明がなされる。沸々と沸き起こる安倍政府への怒りが表明されるとともに、今後の首都圏での取り組みが紹介された。その後、司会より、沖縄現地の当日の様子が伝えられ、「現在、1人の仲間の不当逮捕に対する名護署抗議行動の真っ最中である」として、この日の沖縄現地からの発言が行なわれないことが明らかにされた。
そして、防衛省に対する「申し入れ行動」が行なわれる。今回は、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」と、「辺野古新基地建設に反対する東京南部の会」の2団体が起ち、防衛省に対して抗議文を読み上げる。抗議文では「沖縄の民意を踏みにじる、独裁政権的やり方だ」として、暴挙を重ねる安倍政府への怒りが表明され、防衛省に突きつけられた。
主催者の「辺野古実」より集約提起で、辺野古現地での実力攻防の結果、ボーリング調査が遅れていることを明らかにされる。沖縄防衛局は、今年1月の作業再開時に「3月末までの終了」を掲げていたが、結局3月31日に至るまで、終了には程遠い状態である。だから3月31日当日に防衛相・中谷が、「6月末までの延長」をうちださざるをえなかったのである。
集会の最後に、社会派アイドルグループである「制服向上委員会」が「おおスザンナ」の替え歌で安倍政府を揶揄する「おおズサンな」を披露すると、会場が大きく沸いた。参加者全体で防衛省に向けて、怒りのシュプレヒコールをあげて、この日の集会は終了した。
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