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3・2 沖縄・名護新基地建設阻止! 対防衛省行動が闘われる〈東京〉 (1135号2面)

 3月2日午後6時半、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」呼びかけの、対防衛省抗議行動が闘われた。辺野古沖では、沖縄防衛局によって仮設桟橋設置工事が進み、コンクリートブロック投入によってサンゴが次々に破壊されている。カヌー隊の海上阻止行動に対する海上保安庁の暴力もさらにエスカレートしている。キャンプ・シュワブゲート前のテントに対する撤去攻撃も強まり、2月22日午前には、当日開催の「県民集会」への事前弾圧として、「沖縄・平和運動センター」議長の山城博治氏ら2人が「刑事特別法違反」で逮捕(1泊2日で釈放)されている。そんな沖縄防衛局との厳しい現場攻防を粘り強く闘いぬく、沖縄現地の闘いと結びつく取り組みとして、この日の取り組みが行なわれた。

 この日も集会開始前から、数人の右翼ファシストどもが防衛省前に居座り、巨大な拡声器を使ってがなりたてていた。集会場の周辺には多数の私服刑事が張りつき、制服警官がうろつくなど、警察権力は露骨に弾圧の機会をうかがっていた。しかし、そんな警察権力と右翼どもの圧力なぞ問題にせず、集会が開始される。司会より、「名護新基地建設の許可をめぐり、沖縄『県』の検討委員会での会合が行なわれており、結論が出るのが6月くらいになる」「『県』もサンゴ礁の破壊を確認している」「現場では、山城氏拘束に対する怒りの抗議行動が闘われた。しかし海上保安庁は、今日もカヌー隊への拘束を続けている」と弾圧の激化で緊迫する現場の状況が伝えられる。

 1ヵ月にわたって現場攻防に参加した仲間からの報告を受ける。「辺野古沖に大型クレーンが導入されて、巨大なコンクリートブロックが投げ入れられた。カヌー隊ができる限り接近して、抗議行動を続けていた。投げ入れられたブロックがサンゴ礁を破壊していることを暴露してきた」「2月22日、山城氏が逮捕された時には、機動隊の圧力も強まり、ゲート前のテントが撤去されるかも知れない、という緊迫したなかにあった」「この間の沖縄の動きは、今の日本のあり方を象徴するものであった。沖縄でも、『東京でもがんばってほしい』と声があがっている。とにかく、日本全国と結合してがんばるしかない」。

 沖縄・辺野古現地から、一坪反戦地主会代表世話人である崎原盛秀氏の、携帯電話越しの発言がなされる。崎原氏は、「海上では、ボーリング調査がいよいよ始まるのではないか、と思われたが、結局今日のところは、カヌー隊の抗議によって、調査は止められた」「10万票の大差で仲井真は敗北したのに、政府は、仲井真の決定の方を有効としている。政府は、翁長知事が工事中止を決めた場合には『裁判に訴える』『裁判所の決定を尊重する』と言いなしている」「サンゴを破壊する工事に、沖縄は明確に反対している。にもかかわらず、政府は沖縄を無視し、知事の面会要請にも応じようとしない」「辺野古の今の姿が、日本の将来の姿かもしれない。私たちの未来を創造する闘いが、今の沖縄の闘いだ」と訴えた。

 結集する諸団体からの決意表明がなされる。沖縄現地闘争に参加した仲間からの報告や、今後の首都圏での取り組みが紹介された。このうち「ストップ! 辺野古埋め立てキャンペーン」は、防衛省と密接に結びつく大手ゼネコン・大成建設が、新たに本体工事を140億円で請け負い、機動隊や海上保安庁の暴力に守られながらさらに工事を進めようとしていることを暴露し、全国での大成建設抗議行動を闘う決意が明らかにした。与那国からの報告では、2月22日の「住民投票」での敗北を受け、「進行する工事の中で、一方的に町道が廃止されようとする動きに対し、差し止め訴訟を準備している」と、自衛隊基地建設阻止をあくまで闘いぬく姿勢が示された。

 そして、防衛省に対する「申し入れ行動」が行なわれる。今回は三多摩地区で活動する市民団体「ピース・サイクル」より、抗議文が、防衛省に突きつけられた。

 主催者の「辺野古実」より集約提起があり、最後に、参加者全体で防衛省に向けて、再度、怒りのシュプレヒコールをあげて、この日の集会は終了した。