2月4日午後四時半より、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」に結集する有志で組織されている「ストップ! 辺野古埋め立てキャンペーン」主催による、大手ゼネコン・大成建設に対する抗議行動が闘われた。この日の取り組みは、東京本社だけでなく、那覇、福岡、大阪、金沢を加えた計五ヵ所で行なわれた。
仲間たちは、大成建設本社のある新宿センタービル前に集合し、横断幕とピンクのジュゴンバルーンを掲げて、大成建設に対して辺野古での新基地建設工事を中止を要求する行動を開始する。代表2人が新宿センタービルの1階ロビーで、大成建設側の窓口担当―総務部に「要請文」を手渡し、辺野古埋め立て工事を中止するよう要求した。「要請文」では、「辺野古現地では新基地建設のための埋め立てが事実上始まっており、海上ではカヌーと抗議船による、また陸上ではゲート前を封鎖して、新基地建設を阻止するための激しい阻止行動が行なわれています。1月27日にはルール違反の夜中あるいは未明に大型の台船を入れ、1月28日からトンブロックを入れるなどして、県民の意志を無視する形で作業を進めています」「受注金額60億というのは、私たち、普通の市民が納めている税金から拠出されているお金です。私たち納税者は、税金がどの様に使われているのか知る権利があります。貴社には仮設工事という抽象的な受注案件の内容をきちんと市民に対し、説明する義務があります」「翁長知事は、仲井真前知事の埋め立て承認を検証する委員会の結論が出るまで工事を一時中断することを求めています。大成建設はこの要請に応え、まずは工事を中断すべきです」。しかし総務部の回答は、従来の対応と同じく「お答えする立場にない」の一点張りであった。特に、幅25メートル長さ300メートルの仮設桟橋設置を請け負っていること、大浦湾にブロックを沈めてサンゴを壊していること、昨年も大浦湾に124本のアンカーを設置し、台風で流されたまま放置していることなどの所業について「大成建設の掲げる『環境方針』に反しているではないか。説明責任を果たすべきだ」と指摘し、追及した。しかし、仲間の追及に対しても、総務部は「上司に伝える」と答えるのみであった。
要請行動の間、参加者は横断幕を広げ、大成建設社員をはじめとしてセンタービル前を通行する労働者人民に対するビラまきを行ない、ハンドマイクを使って大成建設への抗議を叩きつけていった。
要請行動から戻った仲間より、要請行動の結果が報告され、その後、新宿センタービル前路上でハンドマイクを使っての、参加団体・個人の発言がなされる。発言者は口々に「工事を進める大成建設を厳しく追及したい」「大成建設がサンゴの上にブロックを落としている。大成建設の環境破壊を許すな」と訴えた。その中で、大成建設のホームページで社長・山内が「自然との調和を大切にしながらより豊かな未来を築くこと、それが私たち、社会共通の願いです」とヌケヌケと書きなぐっていることが暴露され、「言ってることとやってることが違う」と大成建設のギマンぶりが明らかにされた。その後、参加者全体でシュプレヒコールをあげる。「大成建設は埋め立てをやめろ」「辺野古工事から手を引け」「暴力的な工事をやめろ」「ブロックをサンゴに落とすな」「環境破壊を今すぐやめろ」。最後に、「辺野古実」より、辺野古現地で闘う仲間たちと連帯し、今後も大成建設抗議行動を継続して闘うことが明らかにされる。さらに、海上でカヌー隊に対する暴力行為をエスカレートさせる海上保安庁への抗議行動もあわせて闘っていくことが提起され、この日の取り組みを終了した。
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