2月2日午後6時半、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」呼びかけの、対防衛省抗議行動が闘われた。辺野古沖では、沖縄防衛局によって仮設桟橋設置工事が開始され、その第一弾としてコンクリートブロック投入が強行されており、またカヌー隊の海上阻止行動に対して海上保安庁が暴力で押さえこみにかかっている。この日の闘いは、そんな沖縄防衛局との現場攻防を粘り強く闘いぬく、沖縄現地の闘いと結びつく取り組みとして行なわれた。
この日も集会開始前から、数人の右翼ファシストどもが防衛省前に居座り、巨大な拡声器を使ってがなりたてていた。集会中には、別の右翼車両一台が登場し、集会に殴り込むポーズを見せていたが、制服警官の存在を前提とした空々しいパフォーマンスであった。そんななか、この日も集会場の周辺には多数の私服刑事が張りつき、制服警官がうろつくなど、警察権力は露骨に弾圧の機会をうかがっていた。しかし、そんな警察権力と右翼どもの圧力なぞ問題にせず、集会が開始された。司会より、「辺野古での攻防は24時間体制で、昼も夜も続いている。東京でも新基地建設反対の声をあげよう」と集会開始が宣言される。
結集する諸団体からの決意表明がなされ、環境保護団体や市民団体から、首都圏各地でのとりくみの呼びかけや、沖縄現地に参加した仲間からの報告が次々になされていった。このうち、「ジュゴン保護キャンペーン」は、15トン〜25トンの大きなコンクリートブロックが沈められた海域では、藻場が傷つけられサンゴが破壊されて、環境が破壊されている実態を紹介し、行政との交渉や「ジュゴン訴訟」の場で厳しく追及していく姿勢を明らかにした。また、「ストップ!
辺野古埋め立てキャンペーン」は、防衛省と密接に結びつく大手ゼネコン・大成建設が、仮設桟橋設置工事を60億円で請け負い、機動隊や海上保安庁の暴力に守られながら工事を進めていることを暴露し、全国5ヵ所での大成建設抗議行動を闘う決意を明らかにした。
集会の途中で、沖縄現地からの携帯電話越しの発言を受ける。今回は、「沖縄・平和運動センター」議長の山城博治氏が、キャンプ・シュワブゲート前から発言に起つ。「海上では、海上保安庁によってカヌー隊の仲間が不当な弾圧を受けているが、見事に跳ねのけて帰ってきている」「東京の仲間と力を合わせて闘う決意を新たにしている。もっと力を貸してください」「辺野古の海を守ろう。私たちも力強く闘う決意です」。連日の激闘で疲れているはずの山城氏からの、短いながらも力のこもったあいさつに、拍手が起こった。
その後、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」は、「安倍は沖縄・翁長知事との面会を拒否し、さらに翁長知事の『調査結果が出るまでは工事を中断してほしい』との要請を無視して、工事を進めている。阻止するために闘いぬく」「与那国では住民投票が2月22日に行なわれる。地元では『実現させる会・実行委員会』を組織し、準備を進めている。与那国への自衛隊基地建設を阻止しよう」と提起した。
防衛省「申し入れ行動」を行なう。今回は、「ウチナンチュの怒りとともに 三多摩市民の会」より、「沖縄差別をやめろ、海上保安庁の暴力をやめさせろ」「沖縄を無視する安倍政権を許さない」「高江ヘリパッド建設をやめろ。住民への不当弾圧をやめろ」とする抗議文が防衛省に突きつけられた。
最後に、参加者全体で防衛省に向けて、怒りのシュプレヒコールをあげる。「辺野古への基地建設を許さないぞ」「辺野古の海を埋め立てるな」「高江ヘリパッド建設反対」「沖縄の人々と連帯して闘うぞ」。熱気のうちに、この日の集会は終了した。
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