2月11日、全国反戦と全学連は、首都・東京と日本原現地において、「建国記念の日」粉砕闘争に決起する。すべての闘う労働者人民は、天皇主義右翼ファシストの「奉祝」を掲げた登場―街頭制圧を粉砕し、「建国記念の日」粉砕闘争に総決起せよ。
「建国記念の日」とは、朝鮮反革命戦争突撃に向けた国威発揚と、天皇・天皇制のもとへの反革命国民統合のための日に他ならない。こんなものは粉砕あるのみである。天皇主義右翼ファシストが、「奉祝」の街頭制圧に踏み込み、反対運動の抹殺に手をかけることを絶対に許してはならない。すべての労働者人民が、ファシストの制圧を切り裂く街頭実力行動に共に起ち上がることを訴える。
「建国記念の日」を粉砕せよ
「建国記念の日」とは、「建国神話」をもとにつくられた「日本書紀」において、架空の人物にすぎない「初代天皇・神武」が即位した日とされる「紀元前660年2月11日」のことである。つまり、「建国記念の日」とは、100パーセント歴史の捏造による、デッチ上げの産物なのだ。1873年、明治政府が、天皇制を柱とする国家権力を確立するための一つの手段として2月11日を「紀元節」とし、以降、これが「国威発揚」と、天皇制のもとへの反革命国民統合の場として位置づけられてきた。「皇室典範制定」、「帝国憲法発布」、「日露戦争開戦」、「日中・太平洋戦争下の総攻撃」の日が「紀元節」に設定されるなど、ナショナリズムの鼓舞と戦意高揚に「紀元節」が用いられた。中でも、1940年の「紀元2600年祭」は、「日中戦争」の行きづまり打開のための国家的儀式として強行されている。戦後いったんは廃止されたものの、1950年朝鮮戦争開始前後から「紀元節」復活が叫ばれ、「明治百年」を前にした1966年、首相・佐藤によって、「建国をしのび、国を愛する心を養う」ことを趣旨として「建国記念の日」が法制化され、「建国記念の日」として復活した。1978年から「『建国記念の日』奉祝式典」(1985年以降は、首相や閣僚が出席し、財団法人「国民の祝日を祝う会」主催の「『建国記念の日』を祝う国民式典」として開催)が、政府後援行事として強行されてきた。政府は2005年、「建国記念の日は定着し、式典の役割を終えた」と、従来の「国民式典」形式を中止し、渋谷のNHKホールで内閣府後援の「『日本の祝日』祝賀コンサート」を行なったが、2006年以降はそれも中止している。
一方、天皇主義右翼ファシストどもは、全国各地で「天皇陛下万歳」「神武天皇建国万歳」を叫んで「奉祝行事」を強行しており、首都・東京では、「日本会議」や「神社本庁」、「国際勝共連合」などで構成する「日本の建国を祝う会」が、明治神宮会館で「奉祝中央式典」を行なってきた。今年2015年も、「奉祝中央式典」を2月11日午後1時から午後3時まで、明治神宮会館で行なおうとしており、これに先立つ「奉祝パレード」を午前10時から午後0時半まで原宿表参道周辺で強行しようとしている。全国から右翼ファシストが集結し、憎悪に満ちた罵詈雑言で反朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、反中国―反共・排外主義を煽りたてての首都制圧を狙っている。首都をはじめ、全国で街頭を「奉祝」一色に染め上げようとしているのだ。こんなことを断じて許してはならない。ファシストどもを蹴散らし、「建国記念の日」を粉砕するために、街頭実力デモに断固起ち上がろう。
戦争遂行の安倍極右政府打倒へ
2014年、首相・安倍は「『建国記念の日』を迎えるに当たって」と題するメッセージを公表し、「私たちの愛する国、日本を、より美しい、誇りある国にしていく責任を痛感し、決意を新たにしています」と言い放った。さらに、2014年の「奉祝中央式典」に、文科相・下村と自民党の政調会長・高市(当時、現総務相)、自民党総裁特別補佐・萩生田が出席した。下村は「できるだけ早く政府主催で式典を開催し、私も大臣として正々堂々と出席できる日を楽しみにしている」、高市も「政府と調整の上で式典の政府主催化の実現に向けた準備をしたい」とした。萩生田は「政府主催の奉祝式典を実施する、その環境づくりを進めていく、その決意を皆さんに受け止めていただきたい」とまで言い放った。安倍ら自民党は、「建国記念の日」を新たな「紀元節」として再編し、かの15年戦争下における1940年の「紀元2600年祭」のごとく、朝鮮反革命戦争突撃のステップとしてうち固めようとしているのだ。
安倍極右政府は、今年が1945年の日帝敗戦から数えて「戦後70年」になるのを機に、8月15日にも新たな「談話」を発表しようとしている。かつて日帝として「『植民地支配と侵略』を認めた」とされる「村山談話」を踏みしだき、15年戦争の責任居直りをさらに強めようとしているのだ。元々安倍は、「村山談話」への憎悪を持っているとされる。そもそも安倍自身、2度目の首相就任直後の2013年12月26日に靖国神社参拝を強行し、中国・韓国をはじめアジア労働者人民の怒りを呼び起こしてきたが、傲然と居直り続けてきた。そして安倍は、今年1月5日には「戦後70年」の「首相談話」で、「先の大戦への反省、戦後の平和国家としての歩み、今後アジア太平洋地域や世界にどのような貢献を果たすか、英知を結集して考え、新たな談話に書き込んでいく」「この70年間、日本は先の大戦の深い反省と共に自由で民主的な国家を作り上げ、アジアや世界の平和と発展にできる限りの貢献を行なってきた」「積極的平和主義の下、世界の平和と安定に一層貢献する明確な意思を世界に発信したい」としている。「戦後70年」を機に、安倍極右政府として新たな朝鮮反革命戦争に突撃する意思を鮮明にしようというのだ。そのために、かつての日帝の対外侵略と植民地支配を居直り通そうとしている。
安倍極右政府が、ファシスト団体「日本会議」との一体性を強めていることを注視しなければならない。「日本会議」は「神社本庁」とも密接な関係を持ち、大ブルジョアジーや文化人らが役員として名を連ね、「改憲」「天皇制強化」「首相の靖国神社参拝」などを主張している。また、「日本の建国を祝う会」の主要構成団体である。その「日本会議」を支える「日本会議国会議員懇談会(日本会議議連)」には、国会議員約250人が参加しているが、安倍政府の閣僚は、首相・安倍も含めてこぞって「日本会議議連」の構成員である。安倍極右政府の戦争政策のバックボーンを作り、ファシズム運動を組織して「世論工作」を進め、安倍政府を右から支えているのである。
「日本会議」らファシスト勢力と露骨に結びつく安倍極右政府を、いつまでものさばらせるわけにはいかない。「戦後70年」をステップとする日帝の戦争責任の居直りを許さず、戦争遂行の安倍極右政府打倒へ進撃しよう。
天皇・天皇制を打倒せよ
日帝は、2014年12月23日に満81歳となり、心臓病を患っている天皇・アキヒトの天皇Xデー(=アキヒトの死)が間近に迫っていることを見すえ、天皇・天皇制の全面賛美と強化に突き進もうとしている。「日帝国家のために戦え」「天皇のために死ね」とする、朝鮮反革命戦争発動を見すえた労働者の戦争動員・戦争協力が強いられようとしているのだ。
安倍政府は、戦時体制形成のために天皇・天皇制を最大限活用している。2013年4月28日、政府主催の「主権回復の日」記念式典に天皇アキヒトを招きいれ、参加者全体で「天皇万歳」を唱和した。以降、安倍政府は、沖縄・名護新基地建設に遮二無二突撃している。闘う沖縄労働者人民はこの一連の暴挙に「沖縄差別だ」と怒りを爆発させている。そもそもアキヒト自身、沖縄統合支配にはなみなみならぬ執念を持っているのであり、闘う沖縄労働者人民と結合した反天皇闘争をさらに爆発させなければならない。
日帝・文部科学省は、「愛国心教育」を推進し、天皇支配を賛美し、アジア侵略・植民地支配を正当化する「新しい歴史教科書をつくる会」系の歴史・公民教科書を検定・合格させている。また、教育現場においては「日の丸」「君が代」強制、「愛国心教育」、歴史の改ざんの攻撃が吹き荒れ、拡大している。ファシスト東京都知事・石原(当時)の下での「日の丸」「君が代」強制に対決して不起立・不伴奏などを闘っている教育労働者に対して、都教委が2003年に出した「10・23通達」以降、のべ400人以上の処分が繰り返されている。大阪では、大阪府知事・松井、大阪市長・橋下の下で教育行政の改悪が矢継ぎ早に強行され、様々なファッショ的「条例」を成立させている。「日の丸」「君が代」の強制―処分と対決し、闘う教育労働者と連帯し、「日の丸」「君が代」強制攻撃を打ち砕いていかなければならない。
今年1月1日、アキヒトは、「戦後70年」を念頭に入れ「この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています」とした。アキヒトは、安倍政府と歩調を合わせ、日帝として生き残るための「今後のあり方を考えよう」と呼びかけているのだ。そしてアキヒトは、今年4月には南太平洋のパラオを訪問しようとしている。「慰霊の旅」を続けることで15年戦争を清算しようとするアキヒトの目論見を、許すことはできない。
天皇制ファシズムに屈服し、排外主義に転落し、朝鮮、中国―アジア労働者人民虐殺に加担していった日本階級闘争の敗北の歴史の根底的突破をかけて、改憲攻撃を粉砕し、ファシズムへの急接近を打ち破らねばならない。日帝の朝鮮反革命戦争突撃をうち砕く革命的反戦闘争の爆発をきりひらかねばならない。1989年、ヒロヒトの死―天皇Xデーを通した天皇攻撃の強化に対して「大喪の礼」粉砕闘争、1990年、「即位の礼」―「大嘗祭」粉砕闘争を実力・武装で闘いぬいた地平を拡大し、これを上回る権力闘争の本格的飛躍で、天皇・天皇制を打倒しよう。
天皇主義右翼ファシストを撃滅せよ
「領土問題」をめぐるナショナリズムの大合唱と、反北朝鮮―反共・排外主義煽動が吹き荒れる中、右翼ファシストは日帝の尻を叩き、北朝鮮への武力行使への道を拓こうと躍起となっている。反中国―反共・排外主義を叫び中国への武力行使を煽っている。「一水会」「幸福実現党」「在日特権を許さない市民の会(在特会)」「頑張れ日本! 全国行動委員会」らのファシスト勢力が、競い合うように跳梁を強めている。
ファシスト勢力が推進軸となっている政治勢力・「次世代の党」は、2014年12月の総選挙で壊滅的敗北を遂げ、「後見人」を気取っていた石原慎太郎はうちひしがれながら政界からの引退を表明した。しかし、活性化を続けるファシスト勢力はさらに形を変えながら、国政議会や地方議会へのさらなる進出を狙ってうごめいている。
右翼ファシストどもは、革命勢力を主敵としながら、白色襲撃、「ヘイト・スピーチ」をはじめとする差別主義・排外主義煽動を繰り返している。最近でも、「在特会」らが、広島反戦闘争や沖縄人民解放闘争など、あらゆる闘争現場に出没しては、「核武装推進」「朝鮮人虐殺」などの敵対・挑発の言辞を口汚く吐き散らしている。反原発運動に対しても、経産省前テント村襲撃などの敵対を働くなど、そのやり口はエスカレートするばかりである。他方、「一水会」は「真の愛国者」を標榜し、「ヘイト・スピーチへの反発」を語りながら反原発運動などに介入し、日本階級闘争の攪乱・破壊に動いている。
激化する右翼ファシストどもの跳梁に対する労働者人民の鉄の回答は、撃滅戦の爆発しかありえない。「一水会」や「統一戦線義勇軍」、「国際勝共連合」などファシストどもと闘ってきた革命的学生運動の地平、国粋会金町一家による佐藤氏、山岡氏虐殺を許さず金町一家解体戦を堅持してきた寄せ場労働者の闘い、そして、1986年檜町公園爆殺未遂テロと対決してきた革命派の闘いを引き継ぎ、対ファシスト戦の攻勢を切りひらいていかなければならない。
戦前天皇制ファシズムのもとへの屈服・敗北の歴史を2度と繰り返してはならない。ファシズムへの突撃を切り裂く実力闘争、武装闘争の爆発をかちとろう。
2・11「建国記念の日」粉砕闘争を首都中枢、日本原現地において闘い抜き、街頭、学園、地域における天皇主義右翼ファシストとの激突戦・制圧戦に勝利しよう。東西貫いた「建国記念の日」粉砕闘争の爆発をかちとろう。
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