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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

全国寄せ場貫き
2014−2015年越年・越冬闘争を闘いぬこう
(1126号10面)

 安倍極右政府は、7月1日、「集団的自衛権行使」の閣議決定を強行し、日本を戦時国家へと作り変える段階を画した攻撃に踏み込んだ。戦争は労働者階級の協力―動員なしには不可能だ。そのため戦前―戦時下では、資本と国家に対する労働者人民の闘いを根こそぎたたきつぶした上で、労働が強制され、生活の一切が戦争遂行のために犠牲にされていった。その役割を担ったのが「産業報国会」だ。

 今、安倍が強行する「労働規制緩和」―労働法制改悪は、「産業報国会」作りを見すえた攻撃に他ならない。

 日帝経済は、安倍が「アベノミクス効果」を強調するのとは裏腹に実質経済成長率が対前年度比で7・1パーセントも低下し、生活保護受給世帯は増加の一途だ。この「アベノミクス」の下で賃金は上昇するどころか、昨年7月から今年9月まで15ヵ月連続でマイナスになっている。また安倍は、「雇用が増えた」といっているが、2012年7―9月期と2014年同期を比較すると「正規雇用」労働者は22万人減り、「非正規雇用」労働者は123万人も増えている。安倍が言う「増えた100万人の雇用」は「非正規雇用」だ。さらに、年収200万円以下の「ワーキング・プア」は2012年の1090万人から2013年には1120万人へと30万人も増え、労働者の4人に1人が「ワーキング・プア」という状況だ。一方で、財務省の2014年7―9月期の法人企業統計によると、企業が上げた利益から株主配当や税金などを支払った後に社内にためておく「内部留保(利益剰余金)」は324兆7000億円で、安倍政府発足時よりも約50兆円も増えている。このように「アベノミクスの2年間」では日帝ブルジョアジーは円安・株高でますます肥え太りながら、年収も低下し雇用の不安定な労働者が大量に生み出され、すさまじい勢いで労働者人民の窮乏化が進められてきた。

 安倍は、年末の総選挙で与党の過半数を確保した上で、年明けから「武器輸出」「原発輸出」を中心にすえた「成長戦略」をさらに推し進めようとしている。次期通常国会では、安保「ガイドライン」改定を力とした「集団的自衛権行使」のための戦争法の成立をねらい、労働者を「生涯派遣」に縛り付ける「労働者派遣法」改悪、「残業代ゼロ化」のための「労働基準法」改悪など日本労働運動を再び「産業報国会」へと転落させる労働法制の全面改悪攻撃に踏み切ろうとしている。「成長戦略」の名の下に安倍が繰り出す「労働規制緩和」は大資本が延命するための「九割非正規化」と「タダ働き」の強制攻撃だ。

 大手ゼネコンはこの間、自民党の「政権復帰」による公共工事の復活を追い風に利益を拡大させている。しかし、建設・土木の現場では、相変わらず賃金のピンハネが横行している。作業員不足、建設資材不足などといわれているが、全国の寄せ場では、アブレ地獄が続いている。少ない民間求人のデズラは「アベノミクス」以前のケタオチのままで、さらに建設現場では「労働力不足」によってずさんな安全対策のために死亡事故など重大な労災事故が昨年より倍増しているのだ。

 全国寄せ場交流会に結集する日雇い労働者は、この間、寄せ場春闘集中行動をはじめ各地での職安行政、自治体に対する「仕事よこせ」の闘いを闘いぬいてきた。2014―2015年越年・越冬闘争では、「黙って野垂れ死ぬな!」「 生きてやり返せ!」を合言葉に建設資本や行政に対して日雇い労働者の怒りをたたきつけていかなければならない。またこの時期、パート・アルバイトなど臨時や「派遣」の仲間たちも資本によって「メシ」と「ネドコ」を奪われてきている。こうした「非正規雇用」労働者も日雇い労働者の闘いと団結の中に迎え入れながら、全国寄せ場を貫く越年・越冬闘争に決起しよう。

 東京・山谷日雇労働組合は、山谷・玉姫公園を拠点にして12月27日から1月5日までの越年・越冬闘争を闘いぬく。福岡・築港日雇労働組合は、中央区須崎公園を拠点にして12月31日から1月2日までの越年・越冬闘争に起ち上がる。また、大阪・釜ヶ崎では「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」が、12月28日から1月3日まで七日間、人民パトロールを中心に越年・越冬闘争を、沖縄・首里日雇労働組合が、12月31日から1月2日の3日間、炊き出し・人民パトロールを軸に越冬闘争を闘う。革命的労働運動への飛躍をかけ、全国各寄せ場の闘いに集中しよう。



東京・山谷
玉姫公園内
(炊き出し、衣料配布、医療相談、夜間人民パトロール等)
2014年12月27日(土)〜2015年1月5日(月)朝
               東京・山谷日雇労働組合
               TEL/FAX:03−3876−8040


大阪・釜ヶ崎
(夜間人民パトロール:カイロ・おにぎり・衣料など配布)
2014年12月28日(日)〜2015年1月3日(土)
  ■物資カンパ送付先 大阪市西成区萩の茶屋3−6−6−201
                反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会
                TEL/FAX:06−6633−0152


福岡・築港
須崎公園内
(炊き出し、衣料配布、医療相談等)
2014年12月31日(水)〜2015年1月2日(金)
                福岡・築港日雇労働組合
                TEL/FAX:092−263−8632


沖縄・首里
(朝・首里、昼・与儀公園、夜・平和通りで炊き出し)
2014年12月31日(水)〜2015年1月2日(金)
                沖縄・首里日雇労働組合
                TEL/FAX:098−884−2352