沖縄の闘いと結合した対防衛省行動
11月10日午後6時半、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」呼びかけの、対防衛省抗議行動が闘われた。現在も沖縄現地で粘り強く続けられるボーリング調査阻止闘争と連帯するための、11月の行動だ。この集会には、少なくとも120人以上の参加者が結集した。
この日も集会開始前から、数人の右翼ファシストどもが防衛省前に居座り、巨大な拡声器を使って「自衛隊ガンバレ!」などとがなりたてていた。加えて、この日も集会場の周辺には多数の私服刑事が張りつき、さらに大勢の制服警官どもが集会現場周辺をやたら徘徊するなど、警察権力は露骨に弾圧の機会をうかがっていた。警察権力が、沖縄労働者人民と結びついた首都・東京での反基地闘争の爆発にいかに恐怖しているかが、分かろうというものだ。
しかし、そんな警察権力と右翼どもの圧力なぞ、闘う労働者人民の名護新基地建設阻止の熱気の前には、まったく問題にもならない。司会より集会開始が宣言されると、参加者全体で防衛省に対する怒りのシュプレヒコールをあげる。「ボーリング調査を中止しろ」「仮設桟橋工事を中止しろ」「基地建設を許さないぞ」。
次に、結集する諸団体からの決意表明がなされる。首都圏各地でのとりくみの報告や、沖縄現地に参加した仲間からの報告が次々になされていった。闘う仲間たちより、多くの若者たちが続々と辺野古現地に結集していること、キャンプ・シュワブゲート前での座り込みや辺野古沖での海上阻止行動が粘り強く闘いぬかれていることが報告される。さらに、沖縄防衛局が現地の声を無視して、キャンプ・シュワブ内にあるアスベスト使用の既存建物解体工事を強行しようとすることに対する、沖縄労働者人民の怒りが噴出していることが明らかにされた。仲間たちは、「沖縄の闘いに心を寄せる多くの人々の思いのなかで辺野古の闘いが支えられている」「闘う仲間が結集し、団結し、体を張って闘えば新基地建設を阻止できると確信している」などと、口々に辺野古現地の実力攻防の熱気の高揚ぶりを明らかにしていった。
沖縄からの連帯あいさつがなされる
次に、防衛省への抗議文提出行動がなされる。今回は、まず「日本カトリック正義と平和協議会」による署名提出行動がなされ、その後、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」などが軸となって組織されている「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」と、「労働運動活動者評議会」の2団体が「抗議文」を読み上げ、防衛省に提出した。このうち「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」は、「今年の夏以降、厚木基地、横田基地への飛来が続き、北海道・東北地方へも飛ぶようになった。しかも、厚木、横田は、そこに常駐しながら訓練を行なうという、まさに拠点として使われている」「米軍は『逸脱した』基地使用を行なっているのである」として「オスプレイの運用の中止」「米軍機の飛行状況についての情報収集」「米軍機のフライトプラン、飛行コースの開示」を要求する「抗議文」を、防衛省に対してつきつけた。
その後、沖縄現地からの発言として、キャンプ・シュワブ前の攻防の最先頭で闘い続けている、「沖縄平和運動センター」議長の山城博治氏から、携帯電話越しに「キャンプ・シュワブ前で、力強い攻防を続けております」「全国から多くの仲間に駆けつけていただいております」「集会に結集された皆さん、どうか力を貸してください」「力強く力強く、勝利に向かって、前に向かって突き進みましょう」と、連日の奮闘で声も枯れがちになりながらも、短いながら力のこもった訴えがなされた。
最後に主催者の「辺野古実」より、この日の集約の発言がなされる。「沖縄ではボーリング調査ができない状況が続いている」「埋め立て自体に、さまざまな問題が噴出している。辺野古沖の埋め立て工事自体がズサンな計画であった、その矛盾が明らかになっている。そもそも『環境アセス』自体に問題がありながら、強引に推し進めた結果だ」「もちろん、多くの仲間たちが結集して阻止行動を闘いぬいた成果でもある」「ボーリング調査再開を許さない闘いをやりぬく。そして沖縄からすべての基地をなくしていく闘いへと突き進もう」。参加者全体で再度シュプレヒコールをあげた後、最後に、司会より閉会宣言がなされ、この日の対防衛省行動は終了した。
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