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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

10・20ヤンマー本社前情宣闘争を闘う (1122号1面)

 2012年3月、ヤンマーは創業100周年となり、2013年1月29日には、新本社ビルの起工式がおこなわれ本体工事に入った。ヤンマーは、「次の100年に向けて創業の地である大阪市北区梅田において新本社ビルの建設」を開始したのだ。地下2階、地上12階のこの新本社ビルはすでに完成し、地下2階から4階までユニクロ系列が入ることもインターネットで公表されている。ところがヤンマーは、起工式までやっておきながら新本社ビルの落成式をいつやるかは一切明らかにしていない。稲森秀司氏(ヤンマー争議当該・びわ湖ユニオン書記長)の闘いを恐れているからである。

 10月20日午後12時、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」のメンバーは稲森氏と合流し、7階から14階にヤンマー本社の入った梅田ゲートタワー前にゼッケンをつけて起つ。稲森氏がハンドマイクで情宣を開始しようとすると公安のポリ公2人があわててかけよってくる。「道路使用許可をとったのか」「正式にとっていなければ道路交通法違反だ」と難癖をつけてきた。

 稲森氏をはじめ釜ヶ崎労働者は、2人を取り囲み弾劾し追及する。「正式にというなら法律に基づいているんだな。だったら身分をあきらかにしろ。警察手帳をしめし写真と氏名をみせろ。お前たちは右翼かヤー公みたいな顔つきでわからん」と言うと、「曽根崎署だ。見ればわかるだろう」とビビッているのか名前すら名乗らない。「前回のヤンマー本社前行動の時はマイク情宣をやったぞ」と言うと、「関係ない。人が集まるから困る」「交通の妨げになるから困る」と自分らの心情をあからさまに暴露してしまう。「どこが歩行者の妨害になっているんだ。妨害になっているという苦情でもあったのか」と言うと、「交通の妨害となる可能性があるからだ」としどろもどろになる。「ヤンマーから金をもらったのか。稲森さんは労働基準法違反のことで来ているんだ」と言うと、「労働基準法違反は関係ない。今は道交法違反のことを言っている」。日頃、にこにこ笑い怒ったところを見せたこともない労働者も「ふざけるな! 邪魔するな! ヤンマーの飼い犬が!」と怒りを大爆発させる。われわれの怒りの弾劾、追及に対して梅田ゲートタワー下にいる十数人の私服の所に2人はすごすごと逃げ帰った。

 稲森氏と釜ヶ崎労働者は、ヤンマーと警察権力にむけて怒りのシュプレヒコールを叩きつける。「ヤンマーはただちに不当労働行為をやめろ!」「稲森氏を職場に戻せ!」「ヤンマーは雇用責任をはたせ!」「権力の妨害を許さんぞ!」「弾圧を許さんぞ!」。ビル街にシュプレヒコールが響き渡った。警察権力の妨害を跳ねのけヤンマー本社前行動を終了した。

 その後、集約の場で稲森氏は「人通りの多い新本社ビル前での情宣をやられるのを嫌いヤンマーは権力を使って圧力をかけてきているのでしょう」「知り合いの弁護士さんも道交法違反ではないと言っています」「権力の圧力に対抗し命がけの闘いをやっていきます。これからもよろしくおねがいします」。

 ヤンマーと警察権力を絶対に許さず闘いぬくこと。稲森氏からヤンマー本社前情宣闘争の要請があったらすぐさま駆けつけて闘うことを確認し、この日の行動を終えた。