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 9・10「君が代」不起立被処分者に対する「再発防止研修」粉砕闘争が闘われる (1118号7面)

 9月10日、東京都教育委員会は2014年度入学式において「君が代」不起立闘争を闘った都立F高校のIYさんに対して、5月13日に続いて2回目となる東京都教職員研修センター(水道橋)での「再発防止研修」を強行した。

 午前9時には都教委による不当な「再発防止研修」に怒る支援の教育労働者、教育労働者OB、市民団体などが研修センター正門前に結集した。当該のIYさんも顔を見せて、横断幕や旗を広げて抗議行動がスタートした。隣接する都立工芸高の生徒たちや通行人にビラをまいて、アピールを行なう。この日の闘いには70人の仲間が駆けつけ、東京・山谷日雇労働組合、東京都地域連合労働組合の仲間も結集して連帯の行動をやりぬいた。

 「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」の共同代表・岩木氏が門前での抗議・支援集会の司会を担当する。まず、近藤徹事務局長が結集した仲間たちにこの日の「再発防止研修」に対する行動のスケジュールを説明。その後、「被処分者の会」が抗議の申入書を読み上げ、都教委の職員に手渡した。また、「君が代」訴訟を担当する平松弁護士も違法な「研修」の強制に対して、抗議する。そして、「がんばれー」「『再発防止研修』を許さんぞー」と激励と抗議のシュプレヒコールであげ、当該のIYさんを送り出す。

 門前での集会が続行され、東京「君が代」第4次訴訟原告の仲間がアピールし、裁判傍聴への支援の参加を呼びかける。次に、支援で結集している東京・山日労の仲間が、2014年山谷夏祭りへのカンパに対するお礼と簡単な夏祭り報告を行ない、そして門前での抗議・支援の集会を一旦閉じ、「研修」終了後の再結集を確認していった。

 「研修」終了後の11時15分、再び門前に結集した仲間たちが、抗議集会を再開する。「都教委包囲・首都圏ネット(包囲ネット)」の仲間は、10月3日の都教委に対する要請行動と集会への結集を呼びかけた。

 午前11時40分、「研修」受講を終えて出てきたIYさんを拍手で出迎え、ねぎらう。IYさんは勤務時間のため、集会での発言はできなかったが、近藤事務局長がこの日のIYさんに対する「研修」の内容を報告した。近藤事務局長は、「きょうも『研修』では、これまでとまったく同じで、違憲の『君が代』強制に抗議した正当な行為を『服務事故』と言いなして、それへの『反省』をしつこく当該の教員に強要するというものだ。IYさんは、『現在公判中でこたえられない』と毅然とはね返して対応した」と報告した。IYさんは、勤務学校でのホームルームを控えているため、研修センターを後にした。仲間たちは、IYさんに再びねぎらいの声をかけ、拍手で見送る。

 「被処分者の会」の仲間が、今後の「君が代」処分関連裁判、「再雇用拒否」裁判などの公判日程を示し、それぞれの傍聴への結集を促す。そして、最後に近藤事務局長が「2014年度入学式の被処分者の最後の一人、I特別支援学校のTNさんに対して、10・17に『再発防止研修』を強制しようとしている。10・17に再び抗議と支援の行動にこの研修センター前に結集しよう」と呼びかけ、シュプレヒコールを都教委にたたきつけてこの日の行動を終えていった。

 都教委は、「君が代」強制の現実を記述した実教出版の高校・日本史教科書を排除するため現場への圧力を強めており、神奈川・横浜へと拡大している。そして一方では、「つくる会」系の愛国心強制の教科書を採択して生徒たちに押しつけようとしている。これらは、安倍の教育制度改悪―改憲の攻撃と一つのものだ。

 都教委の処分を許さず、また「君が代」強制を粉砕していくため教育労働者との共闘をいっそう強化していかなければならない。