反戦・全学連、旭川駅前で決起
反戦・全学連は8月28日、北海道・旭川市で情宣闘争を闘った。
在沖米海兵隊の移転演習が8月24日から、道東の矢臼別演習場で開始された。反戦・全学連は、「演習粉砕!」を掲げて反戦の闘いに起ちあがったのだ。
午前11時、部隊は、青ヘルメットとゼッケンで身を固め、横断幕を掲げてJR旭川駅前に登場する。「米軍の移転演習を許さないぞ!」と大音声のシュプレヒコールをあげ、すぐさま駅前交差点に接する買物通り公園に移ると、ビラと署名板を手にした同志たちが、行き交う労働者人民に、「実弾砲撃移転演習を粉砕しよう!」「沖縄労働者人民の闘いと連帯して名護新基地建設を阻止しよう!」「普天間基地を解体しよう!」「中東反革命戦争粉砕!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」と訴えた。
「戦争のための基地は、沖縄にも、どこにもいらない」という沖縄労働者人民の闘いが、名護市辺野古の海を闘いの場として繰り広げられている。その闘いが新聞、テレビの報道を通して、北海道でも浸透している。そのため、沖縄への共感を抱く労働者人民がビラを受け取ると、すぐに署名に応じていく。
安倍政府の「集団的自衛権の行使」容認が自衛隊の基地の町でもある旭川では、危機感をもって受け止められている。気温30度に迫る夏日の下、十代の学生、赤ん坊連れの母親など様々な階層の労働者人民が署名やカンパをしていった。用意したビラと機関紙『解放』はたちまち、渡し尽くして2時間半にわたる情宣をやりきった。
この日の闘いも含め、旭川情宣行動を継続して闘いぬいている成果をテコに、北海道における革命的反戦闘争の組織化をなんとしても実現していかなければならない。
演習事故を居直る海兵隊
在沖米海兵隊による実弾砲撃移転演習が8月24日から9月2日まで強行された。今回の移転演習は、昨年に続き、14回目となる。演習する米兵は一個砲兵大隊(430人)、車両約100両、大砲12門と最大級の規模だ。この演習をめぐっては昨年6月11日、砲弾が演習場外に着弾する重大事故も発生している。しかしその後、海兵隊はこの重大事故について開き直って、たった4日間、演習を中断しただけだった。演習中止を求める地元住民の意思を踏みにじって、訓練再開の「通告」だけで一方的に強行したのだ。
そして事故から半年が経過した昨年末、北海道防衛局が道や地元四町との会合で事故対応策を示した。しかし、その内容は、安全対策の実施状況を公開することもせず、「米側の運用に支障のない範囲で調整に努力する」としただけのしろものだ。このため米軍、北海道防衛局への怒りはますます深まっている。
今年六月の宮城県・王城寺原演習場での実弾砲撃演習では演習初日に、着弾地で火災事故を引き起こしている。演習事故には居直る一方で、今回は兵員輸送にこれまで使用していた飛行機をやめ、はじめて海兵隊員約400人が8月19日、根室・花咲港から民間フェリーで上陸した。このように演習を通した民間の動員もエスカレートさせているのだ。
オスプレイの飛行訓練を粉砕しよう
昨年12月に強行成立した「特定秘密保護法」によって、米軍・自衛隊の基地監視に取り組んできた運動についても規制の網がかけられようとしている。米軍の移転演習に関連する情報も「特定秘密」とされれば、反戦・反基地の闘いそのものが国家権力の弾圧の対象へと拡大・強化されていくのだ。このことを絶対に許してはならない。
そして、2012年に普天間基地に配備にされた垂直離着陸輸送機・MV22オスプレイの「沖縄の負担軽減」というお題目での日本「本土」への飛来が頻発している。オスプレイは、開発段階から墜落事故を起こし、危険きわまりないものだ。そのオスプレイが7月19日、陸上自衛隊丘珠駐屯地(札幌市)に飛来している。そしてその後も、東京・横田、神奈川・厚木基地を経由して静岡・キャンプ富士での演習を繰り返しているのだ。
オスプレイの沖縄配備は、沖縄だけの問題にとどまらない。演習計画によれば、米軍は日本「本土」においてもオスプレイの低空飛行訓練を強行しようとしているのだ。北海道でも、オスプレイの訓練移転先として、北海道大演習場(千歳、恵庭、北広島、札幌)が候補地としてあがっている。北海道大演習場は約9600ヘクタールと陸自の演習場の中でも矢臼別演習場に次ぐ広さで、米海兵隊との日米合同訓練も実施されているところだ。労働者人民の生活を脅かす低空飛行訓練に北海道の空も大地も使わせてはならない。
矢臼別での演習の固定化と恒常化につながる在沖米海兵隊の矢臼別移転演習を阻止せよ! 陸上自衛隊・矢臼別演習場を解体せよ! 北海道に巣食う反革命革マルのエセ「反戦闘争」を粉砕し、革命的反戦闘争の火柱を断固として打ち立てていかなければならない! 名護・辺野古での沖縄労働者人民の実力闘争と結びつき、闘いぬいていかなければならない!
8・17 海兵隊出撃阻止を闘う〈沖縄〉
8月17日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習を阻止するため海兵隊出撃阻止闘争に決起した。呼びかけに応えた沖縄・首里日雇労働組合も結集し、ともに闘いぬいた。
正午、三越前に集まった部隊は、ただちにビラ撒きを開始する。「軍事演習に反対しよう」「暴走する安倍政府を打倒しよう」と呼びかけ、丁寧にビラを渡していく。アジテーションも開始される。「砲兵部隊を戦場に送り込むための実弾砲撃演習を粉砕しよう」「矢臼別での演習の際には、演習場外への着弾事故や射撃演習による火災事故も発生している。演習に反対をする住民らの闘いと連帯し、沖縄から海兵隊出撃阻止の声をあげよう」「『負担軽減』は、まったくのペテンだ。沖縄でも移転先でも訓練は激化している」「辺野古闘争に総力決起しよう。埋め立て工事を止めよう」「『アベノミクス』の破産でますます凶暴化する安倍政府を打倒しよう」。あいにくの雨模様で歩行者天国の国際通りを歩く市民の姿はまばらであったが、それでも高校生の一団や買い物にやってきた家族連れがビラを受け取っていく。断固たる訴えに共感を示し、部隊のメンバーに「がんばって」と声をかけていく人も一人や二人ではない。
辺野古現地における闘いが本格的に開始された7月以降、沖縄全体の空気が一変している。11月知事選に向けて3期目の出馬を表明する仲井真に改めて怒りが沸きあがっている。辺野古現地の闘いの様子が連日マスコミ報道される中で、家族連れで現場にかけつける市民が目立ちはじめている。沖縄労働者人民の中に「沖縄はこれでいいのか」「このままでいいのか」といった自問が広範に吹き出しているのである。そうした中で、米軍の軍事訓練は日々強行されている。オスプレイは沖縄全域を飛び回り、夜10時過ぎの違法な飛行訓練が頻繁に行なわれている。このかん全国各地にオスプレイが出撃し訓練を行なっているが、それが決して「沖縄の負担軽減」のためでないことは訓練実態から明らかである。政治焦点化するキャンプ・シュワブにおいても激しい軍事訓練が繰り広げられている。政府―防衛省が埋め立て工事着工に向けて凶暴に作業を進める間も、水陸両用訓練は強行されている。7月中旬にはフェンスで囲い込まれた辺野古の浜において、水陸両用戦車十数台を並べた大規模な野営訓練が実施されているのだ。また、キャンプ・ハンセンとシュワブ(米軍は2つ合わせて「中部訓練場」と呼ぶ)の上空に設定されている民間航空機の飛行制限区域を拡大することが計画されている。これは民間機を一帯から締め出し、攻撃ヘリなどを使用した実弾射撃訓練を好き放題やるためである。シュワブゲート前に座り込むメンバーは、新兵による軍用車両の運転練習が一般道で行なわれていることを突きとめ、怒りを叩きつけている。練習用の車両が交通事故を起こせば、日米地位協定の壁が沖縄労働者人民の前に立ちはだかるのである。なぜ一般道を使う必要があるのか。まさしくいっさいが軍事優先のやりたい放題である。沖縄は、今なお陸も海も空も米軍に占領されたままなのである。「われわれの手で沖縄の未来を切り拓こう」と主張する際に、基地との共存なぞありえない。すべての軍事基地を解体し、帝国主義軍隊を解体すること、そのことを労働者人民の団結と闘いで実現すること、それによってわれわれは展望を切り拓くことができるのである。
部隊は闘いへの共感をおし拡げ、きっちり一時間の情宣闘争を闘いぬいた。われわれは辺野古現地の闘いに決起し、反戦・反基地闘争の飛躍をかちとる決意である。
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