7月19日午後2時から、東京・千駄ヶ谷区民会館において、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」主催による「辺野古の海を埋め立てるな! 新基地建設を許さない7・19集会&デモ」が行なわれ、在日本「本土」沖縄労働者人民をはじめとした約300人の闘う仲間が結集して闘われた。この「集会&デモ」に、東京・山谷日雇労働組合と明大社会思想研究会の仲間も結集し、共に闘いぬいた。
集会は、主催者あいさつの後、まず辺野古の闘いの歴史と現在をまとめた映像が流された。198年以降の18年に及ぶ辺野古現地での実力攻防、とりわけボーリング調査に対するカヌーを繰り出しての体を張った阻止行動の映像が流される。歴史的に闘いぬかれた地平の上に立ち、昨年12月の知事・仲井真による「公有水面埋立申請」の承認以降激化する、ボーリング調査強行との闘いの重要性が改めて示された。
次に、本日のメイン企画として、名護市選出の沖縄「県」議会議員である玉城義和氏から「沖縄からの報告」と題する講演を受ける。玉城氏は、「いよいよこの夏から秋にかけて闘いの山場を迎える。新たな戦術を駆使して頑張っていきたい」と冒頭闘う決意を明らかにする。そして、「琉球処分」を強制した日帝の沖縄侵略の歴史を紹介し、「日本の沖縄支配の歴史は100年ほどにすぎない」とし、その日本政府の支配の下で現在の在沖米軍・自衛隊基地の集中、「事件・事故」の多発があることを示した。そして、名護新基地建設について、沖縄防衛局が「工事区域」を勝手に設定し、反対派を排除して工事強行を策動する動きと対決し「今年の夏から来年まで、正念場を迎える」「絶対に作らせない」「逮捕も辞さず、体を張って闘う」と強調した。さらに、沖縄の「基地経済」の現状について、現在の基地収入は「県民総所得」のわずか5パーセントにすぎないこと、雇用面や「経済波及効果」についても、基地の返還後に数十倍もの増加を産み出していることを示し、反対に政府が主導する「振興策」が利権バラマキに過ぎず、結局何らの雇用も産み出していない現実を暴露した。玉城氏は、11月の「県」知事選などを控える中、「日米地位協定」下での米軍のやりたい放題を許さず、新たな基地建設を阻止する闘いを創りだしていく決意を表明し、講演をしめくくった。
その後、集会は、稲嶺名護市長からの「日本政府からのいかなる圧力に対しても屈することなく『辺野古の海にも陸にも新たな基地は造らせない』という信念を貫き、不退転の覚悟をもって臨んでいく決意」とするメッセージ、高江からの報告、カンパ要請と続き、さらに連帯発言として「ゆんたく高江」(在日本「本土」の支援団体)、「基地のない沖縄をめざす宗教者の会」、東京全労協、「解釈で憲法九条を壊すな実行委員会」、「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」から各地での取り組みが報告され、7月に工事が再開されてさらに緊迫を深める高江現地での取り組み、沖縄に配備されたオスプレイの米軍・横田基地や厚木基地への飛来に対する抗議行動がそれぞれ明らかにされる。最後に、7月28日の対防衛省行動で防衛省に突きつける、「立ち入り禁止区域の拡大を撤回し、ボーリング調査をやめろ」と題する抗議文が読み上げられ、参加者全体の拍手で確認された。
集会終了後、司会から行動提起がなされ、千駄ヶ谷区民会館前を出発点とし、原宿〜渋谷の繁華街を練り歩く市民デモが闘われた。この日は警視庁私服刑事どもがデモ参加者の周辺に黒山の人だかりのごとく配置され、名護新基地建設阻止闘争に対する弾圧の意思を露骨に示していた。これも、沖縄現地で切迫する名護新基地建設阻止闘争の爆発に恐怖する、安倍極右政府の焦りに他ならない。われわれをはじめとするデモ参加者は、一切の弾圧を許すことなく、またデモの途中からの雨もものともせず、原宿〜渋谷を通過するデモをうちぬいた。週末の、若者たちでゴッタ返す原宿〜渋谷でのデモは、確実に労働者人民の注目を集めた。デモ終了後、主催者より今後も闘いぬくことが明らかにされ、一連の取り組みが終了した。 |