7月5日、「ヘリ基地反対協」が主催するキャンプ・シュワブゲート前行動が闘われた。政府―防衛省がボーリング調査強行を宣言した7月に入り状況は一段と緊迫している。そうした中で、辺野古住民や市内の大学生、新基地の滑走路延長線上に位置する宜野座村松田の住民を含む闘う沖縄労働者人民120人以上が第1ゲート前に結集した。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会も呼びかけに応え決起した。
午後9時、結集したメンバーはゲート前に布陣する。基地内からガードマンがフェンス越しにカメラを向けて威圧する。基地内の電柱には新たに監視カメラも設置されている。警察は横断幕を出す位置や車・人の移動などに逐一介入してくる。こうした介入・破壊をはねのけ、参加者は熱気あふれるゲート前行動を開始する。はじめに、「ヘリ基地反対協」の安次富浩氏がマイクを握る。安次富氏は、「7月1日に『集団的自衛権』と『制限水域』拡大の閣議決定が行なわれた。沖縄を戦場にするためだ。辺野古に基地を造らせない闘いをやろう」「今日は沖に船を出して監視行動をしている。ブイ設置が秒読み段階に入っている。ブイ設置を止めていきたい」と決意を語り、「海底ボーリング調査用の資材の搬入は、このゲートから入ることが想定される」「7月1日に始まったシュワブ内の工事は、アスベストが使われている建物の解体作業だ。防衛局は『県』に対して必要な手続きを行なっていない」と現場の状況を詳細に報告する。一坪反戦地主会北部ブロックをはじめ「ヘリ基地反対協」構成団体の発言が行なわれた後、支援団体からの発言を受けていく。「沖縄平和市民連絡会」の伊波義安氏は、「平和市民では話し合って『1人でも多く現場に駆けつけよう』と決定した」「基地建設は二重の殺生だ。海を埋めて生物を殺し、戦争で人を殺す。建設を止めよう」と訴える。
最後に、基地に向かってシュプレヒコールを叩きつけ、1時間にわたるゲート前抗議集会を貫徹した。
7月2日、政府は日米地位協定に基づく「臨時制限水域」の設置と漁船操業制限法の「第1種区域」の拡大を官報で告示した。これによって海岸から約2キロ、「埋立施行区域」を覆う総面積五61・8ヘクタールの違法極まりない「制限水域」が発効した。防衛省は全21ヵ所のボーリング調査に先だって、7月中にも「制限水域」に沿ってブイ(浮標)設置作業を強行しようとしている。防衛省はブイ設置について業者と随意契約を結んでいるが「事業執行に支障を及ぼす可能性がある」として、業者名も契約金額も非公表としている。阻止闘争の爆発が恐くて仕方がないのだ。安倍政府は知事・仲井真の「埋立承認」のみに依拠してボーリング調査など各種の工事を強行し、2014年度内にも埋め立て工事着工に踏み切る構えをみせている。闘う沖縄労働者人民は、海上―陸上を貫く闘いを強化し、ブイ設置、ボーリング調査など埋め立て工事着工に向けた動きに対して全面的に対峙し闘いぬいている。6月14日から毎週土曜の朝9時結集と呼びかけられた「ヘリ基地反対協」主催のシュワブゲート前行動は、7月7日より毎日朝8時結集のゲート前監視・抗議行動に切り替えられた。ブイ設置作業やボーリング調査にかかわる資材の搬入を許さない闘いである。主催は「ヘリ基地反対協」と「基地の県内移設に反対する県民会議」である。初日の7月7日は、100人以上が結集した。闘う沖縄労働者人民は攻勢的に闘いぬいている。われわれは現場に執着し、ボーリング調査阻止―埋め立て工事着工阻止を全力で闘いぬく。安倍政府への怒り、知事への怒りを組織し、名護新基地建設阻止の大衆的実力決起の爆発を実現するため奮闘する決意である。 |