解放トップ
トップに戻る
解放最新号
バックナンバー
論文
定期購読

東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

2014年福岡日雇い団結夏祭りへの参加・協力を呼びかけます (1109号6面)

 
 寄せ場労働者、野宿労働者の闘いに心を寄せるすべての皆さん!

 福岡・築港日雇労働組合は、今年も8月13日から15日の3日間にわたり、市内中央区の須崎公園を会場にして、福岡日雇い団結夏祭りを開催します。すべての皆さんの参加と御協力、支援のカンパを呼びかけます。

 「アベノミクス」という大企業優先の経済政策によって、「景気回復」のムードが煽られていますが、それは、株価の上昇にだけ支えられた泡沫のようなものであり、労働苦、生活苦にあえぐわれわれには、それを実感できるものは、何一つありません。

 この「アベノミクス」は「国家戦略特区の創設」なるものを掲げていますが、その中の「創業特区」に、福岡市が選定されました。福岡市は、「規制改革」によって「国内外から人と企業を呼び込み、起業や新規事業の創出等を促進する」、「今後10年間で50万人の雇用創出を図る」とさかんに宣伝しています。しかし、こんなものに騙されるわけにはいきません。「規制改革」の眼目は「労働規制の緩和」であり、劣悪な労働条件での雇用と都合の良い解雇を可能にすることで、内外の企業を呼び込もうというものでしかありません。「解雇自由化」の国策を、全国に先駆けて推し進めようというのです。労働者には、激しい競争と切り捨て、タダ働きと過労死の押しつけが強められようとしています。膨大な失業者と「非正規雇用」の労働者が生み出され、野宿へと追いやられる労働者がますます増やされようとしています。

 福岡における日雇い・野宿の労働者の状況は、より厳しさを増しています。築港の寄せ場では、朝の5時から立っていても業者が来ない日々が常態化しています。仕事がない日雇い・野宿の労働者の足元を見て、人夫出しの手配師が公園などで、「福島原発事故処理の仕事」などの声をかけてきます。

 こうした状況の中、多くの仲間たちは、アルミ缶を集めてかろうじて命をつないできました。それが、ほとんど唯一と言える現金収入の道だからです。ところが福岡市は今年4月から、アルミ缶を集めることを「資源物持ち去り」と言いなして禁止し、7月1日からは、「犯罪行為」であると決めつけて「罰金」を科して取り締まりに入るとしています。条例制定時に福岡市は、アルミ缶回収で糊口をしのいでいる労働者には、生活保護に「誘導」すると言っていました。ところが今や、生活保護費を削減し、おまけに「生活保護ホットライン」なる「タレコミ・ダイヤル」を設置するなど、生活保護受給者には厳しい締め付けを加えているのが実態です。

 私たちは、5年余りにわたり、毎週のように「仕事よこせ」の対市役所行動を行ない、「生活保護より仕事がほしい」「体が動くうちは働いて生活したい」という労働者たちの声を市に突きつけてきました。公的就労対策事業の創設を求めてきました。こうした要求を無視した福岡市のやり口は、仲間たちに「死ね」と言うに等しい暴挙です。

 このような厳しい状況の強まりとともに、夏祭りの意義はますます重要になっています。例年に劣らぬ規模と内容をもって夏祭りをやりぬき、失業と飢えをはね返し、野垂れ死にから仲間たちの命を守りぬいていかねばなりません。

 私たちが夏祭りをやることの第一の意義は、日雇い・野宿の労働者の夏祭りを、自分たち自身の団結の力で作り上げることにあります。

 日雇い・野宿の仲間の多くは、ふるさとに帰ることができずに、夏祭り自体をも奪い取られています。だからこそ、自分たちで夏祭りを作り上げるのです。しかも、いっしょに様々な作業や催しに参加することを通じて、あるいは同じ釜の飯を食うことによって、普段はなかなか顔を合わせる機会もなく、滅多に話もできない者同士が、お互いの知らなかった面を知り、労働・生活をめぐる様々な困難を相談し合い、励まし合える関係を作っていける場とするのです。このようにして、労働者自身の共同の力を培っていきたいと、私たちは考えています。

 第二の意義は、この取り組み自身が野垂れ死に攻撃との闘いだという点にあります。

 餓死・病死―野垂れ死にの瀬戸際に立たされている仲間をみんなの力で守りぬき、さらに、「仕事よこせ」「ケタオチ業者許さん」「野垂れ死に攻撃粉砕」の闘いと団結を強めていく場として、夏祭りはあるのです。福日労は、2009年以来、今年も年頭から、毎週、市役所に対する「仕事よこせ」の行動をやりぬいてきました。これからも市に対して、県に対して、そして国に対して、「仕事よこせ」の取り組みを強めていきます。こうした闘いとその地平を引き継いで、夏祭りの成功を何としてもかちとっていく決意です。夏祭りの期間中には、国の労働行政をつかさどる厚生労働省の出先機関である福岡労働局などへの要求行動を予定しています。仕事をかちとる闘いをやりぬきましょう。

 第三の意義は、反戦の決意と闘いをいっそう強くしていく場であるということです。

 安倍政府は、「憲法解釈の変更」というごまかしで、「集団的自衛権の行使」を可能にする閣議決定を強行しました。沖縄・名護新基地建設の攻撃にも拍車がかけられています。「拉致問題」「核の脅威」を口実にして、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する戦争を本気で準備しています。中国や北朝鮮との緊張を作り出し、資本家や政府に対する民衆の不満や怒りを、戦争によって外にそらそうとする汚いやり口を、私たちは断じて許すわけにはいきません。「福島原発事故」なぞ何もなかったかのごとく、原発の再稼働と新(増)設にも拍車がかけられています。政府が原発にこだわるのは、すべて核武装のためです。この秋には、再稼働第一号として、川内原発(鹿児島県)の再稼働が狙われています。再稼働阻止の現地闘争に取り組みましょう。安倍政府をのさばらせておいて、私たちに未来はありません。反戦の旗を高々とかかげて、夏祭りの大成功をかちとっていきたいと思います。

 酒が目当てのゴロツキばかり、イジメとタカリで生きている連中ばかりを集め、いまだに労働者から生活保護の金をむしりとることを「組合活動」とするニセ「福日労」=ゴロツキ組合を許さず、この闘いをやりぬきます。夏祭りの成功を力に、福日労と全国寄せ場交流会の強化をかちとり、全国労働組合運動交流会(全労交)のさらなる前進・発展を切り拓いていきたいと思います。

 そのために、多くの仲間の力、多くの物資が必要となります。私たちの福岡日雇い団結夏祭りへの参加とご協力を、よろしくお願いします。


■福岡日雇い団結夏祭り 8月13日(水)、14日(木)、15日(金)
 会場 須崎公園(中央区天神5丁目)

■資金カンパ 西日本シティ銀行・県庁前出張所 普通0179704「福岡・築港日雇労働組 合」まで、よろしくお願いします。

■物資(米、野菜、調味料、夏物衣料、テントなど)の支援をお願いいたします。

福岡・築港日雇労働組合
(連絡先)092―263―8632