6月2日、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」は、ヤンマー争議当該・稲森修司氏を先頭にヤンマー本社前情宣闘争を闘いぬいた。
「釜ヶ崎労働者の会」のメンバー7人は、大阪市北区鶴野町にあるヤンマー本社前で稲森氏と合流し、正午よりハンドマイクでの情宣を開始する。情宣開始と同時にヤンマーの社員とガードマンが「敷地内での街宣活動・勧誘等の迷惑行為は固く禁止致します」と書いた看板とバリケードを設置し、われわれを一歩も敷地には入れさせないという構えであった。中労委でも争議責任を一切認めようとせず、かたくなな態度をとり続けるヤンマーに対する怒りがあらためて掻き立てられる。
稲森氏がハンドマイクを手に訴える。「私がヤンマーびわ工場で働いていたとき、切り子でわずかに指を切ったという場合でも『正社員』であれば、きちんと労災が適用されていた。私の労災の場合は、設備の不備が原因だったにもかかわらず、労災を適用しようとしなかった。労働組合に加入し労働基準監督署に申告することで、自身の労災隠しを阻止したという、ごく当たり前のことを行なったことへの報復として、同一ライン内で私のみ指名解雇した。労働者の権利を踏みにじっているのがヤンマーという会社だ」と、稲森氏は徹底的に暴露する。稲森氏はさらに、「労災隠しの問題は私だけに限った問題ではない。大津地裁にも、ヤンマーびわ工場での日系人労働者の労災についての裁判が起こされている。ヤンマーは、この裁判を引き延ばしに引き延ばして、争議当該の生活が困窮して、訴えを取り下げるのを画策していた。労災隠しという犯罪行為を行なっておきながら、訴えた当該の生活が立ち行かなくなるまで徹底的に痛めつける、それがヤンマーという会社だ」とヤンマーを弾劾した。稲森氏は、「ヤンマーは数々の不法行為の責任を認め、謝罪せよ。私を直ちに職場に戻せ」と争議勝利に向けた決意を明らかにする。
「釜ヶ崎労働者の会」の仲間も「釜ヶ崎をはじめ、全国の寄せ場は今仕事がなく、厳しいアブレ地獄になっている。公的就労対策の拡大が必要だが、行政は予算を増やして仕事を増やそうとしていない。アブレの押し付けと対決して闘う」「稲森さんと連帯し、ヤンマー闘争勝利までともに闘う。安倍政府は、『残業代ゼロ法』案や『解雇ルール自由化』など、資本家のやりたい放題の労働法制大改悪をやろうとしている。これを許さず闘おう。『労働者派遣法』の撤廃かちとり、直接雇用・無期限雇用をかちとろう」と連帯発言を行なう。
12時半近くになって、のこのこやってきた曽根崎署のデカが情宣闘争破壊の反革命弾圧を策すが、稲森氏を先頭にこれを一蹴し、最後までヤンマー本社前での情宣闘争を貫徹した。12時40分、最後に稲森氏の音頭でヤンマー本社に向けたシュプレヒコールを行ない、ヤンマー本社前行動を終えていった。
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