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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

4・20「許すな!『日の丸・君が代』強制 止めよう! 安倍政権の改憲・教育破壊 全国集会」が開催される (1099号2面)

 4月20日、午後1時20分から東京・日比谷図書文化館地下ホールで「許すな!『日の丸・君が代』強制 止めよう! 安倍政権の改憲・教育破壊4・20全国集会」が開催された。この集会は「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」や「『日の丸・君が代』強制反対大阪ネットワーク」などが呼びかけ、40を超える団体の賛同によって実現された。

 教育行政当局による学校現場での「日の丸」「君が代」強制の攻撃に対決して闘ってきた東京・大阪など全国の教育労働者たちが結集した。この集会には東京・山谷日雇労働組合、神奈川県地域連合労働組合の仲間たちも合流した。150人を超える労働者人民が結集し、安倍極右政府の教育政策と闘っていく陣形が整った。

 集会はまず、東京で闘ってきた仲間の司会あいさつで始まる。司会の仲間は、「校長・管理職が、ひどい状況を現場におしつけてきている。安倍政府の準備している法案は、いっそう現場を苦しめることが必至。安倍の改憲・教育破壊の企てを許してはならない」とあいさつした。

 続いて、東京大学大学院教授の高橋哲哉氏が「安倍政権は憲法と教育をどう変えようとしているのか」と題して講演を行なう。高橋氏は、「安倍は改憲を目指している。『人類普遍の原理』でなりたつ国家を、『天皇を戴く』国家に変えようとしている。『日の丸・君が代』の強制は、戦後民主主義の否定であり、天皇国家化の根幹だ。子どもたちが自分の頭で考えることを否定することは、日本の教育を壊すだけでなく、国自体を崩壊させる」と述べ、「なんとしても、この流れを止め変えることが必要。ともに頑張りましょう」と激励のエールを送った。

 全国(宮城、新潟、千葉、神奈川、愛知、兵庫、広島、香川、福岡)からの報告が行なわれた後、東京と大阪における「君が代」強制と処分に反撃している闘いの報告と提起がなされる。東京からは特別支援学校の田中聡史氏が、「『再発防止』の名の下、年10回以上の『研修』を受けさせられた。2013年度卒業式、2014年度入学式でも不起立したので今後もそれに対する処分がでるだろう。それでもこれからも闘っていく」と決意を示した。大阪の辻谷博子氏は、「昨年、2度目の不起立で減給処分を受けた。教育、労働、憲法を争う裁判を始めた。どうしても負けるわけにはいかない」と語った。根津公子氏は、「都教委にファックスやメールで『処分をするな』と意見をどんどん送ってほしい」と要請を行なった。

 会場からの質疑・討論がもたれ、どんどん右傾化する現場で対決していく足場を築く必要性が言及される。

 そして「安倍政権は、教育委員会制度改悪、教科書検定強化、道徳教育の教科化を進めようとしている」「わたしたちはこれら一連の教育関連の法案や制度の改悪に強く反対する」「東京の『10・23通達』及び大阪の諸条例廃止のために闘います」という集会アピールが提案され、全体の拍手で採択される。

 集会の最後に東京の仲間がまとめとして、「全国の運動のネットワーク化、全国の闘いの現場にかけつける、当面の安倍『教育再生』に対する闘いを発展させていくこと」などを提案した。

 安倍極右政府の戦争政策と軌を一にした「教育改革」が、現場の教育労働者への統制と管理強化としていっそう進行しようとしている。「日の丸」「君が代」強制への対決を軸に、闘ってきた教育労働者の運動を全国的に結びつける営みが開始された。教育の国家統制に反撃し、安倍極右政府を打倒していこう。教育現場、地域での右翼ファシストどもとの熾烈な攻防にかちきっていこう。