反革命国会での「原子力協定」承認を弾劾する
2013年5月に日帝・安倍政府とトルコとアラブ首長国連邦(UAE)の各政府との間で締結された「トルコ・アラブ首長国連邦(UAE)原子力協定」が、4月4日には衆院本会議で、4月18日には参院本会議で、自民・公明・民主の賛成により可決―承認された。安倍政府は、「アベノミクス」の下での「成長戦略」の中心に「原発輸出」を据えつけているのだ。反革命国会における「トルコ・UAE原子力協定」の承認を徹底弾劾する。
「トルコ・UAE原子力協定」は、日帝からトルコ・UAE両国に対して原発関連資材に加え、原子力技術を輸出できるようにする「協定」である。特にトルコとの「協定」では、日帝が書面で同意すれば、輸出した核物質について、核兵器への転用にもつながる再処理を認める規定が盛り込まれている。「核物質などの利用を平和目的に限ること」や、「国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れること」などを「条件」にしているが、何の歯止めにもならない。
既にトルコでは、原発建設を三菱重工業などの企業連合が受注することが決定している。またUAEでは、すでに4機の原発建設が進行し、1号機は2017年5月に稼働開始予定とされる。
こうした一連の原発輸出こそ、日帝独自の核戦略そのものである。元々原子力技術は、核爆弾製造のために開発されたものであり、原発もその延長線上に発明された代物である。かつて1953年に、米帝・アイゼンハワーがソ連スターリン主義の核戦略に対抗するために、核兵器製造の技術を帝国主義諸国に拡散させる戦略=「平和のための原子力」が提唱された。日帝はこの戦略に乗っかり、当時の読売グループ総帥・正力松太郎や元首相・中曽根らが旗振り役となり、米帝からの原発導入を強行した。こうして、日帝はいつでも核武装のできる原子力技術を手中に収め、日本全土に原発を建設していったのだ。
全世界労働者人民と連帯し日帝の核戦略を粉砕しよう
このように、各国における原発導入は、常に核武装推進と一体のものである。安倍政府は、自国労働者人民が「福島第一原発事故」の被害に苦しむのを尻目に、独自の核戦略に基づく原発輸出を強行しようというのだ。断じて許すことはできない。
トルコ・エルドアン政権は、トルコ北部の黒海南岸シノプ地区に、軽水炉を建設しようとしており、2023年の1号機稼働を目論んでいる。もし完成すれば、トルコにとって2ヵ所目の原発となる。エルドアン政権は、与党・公正発展党(AKP)が圧倒的多数を占める議会において、2014年1月9日に「原子力協定」をまともに議論することもなく承認させている。労働者人民の実力決起を弾圧して強権支配を強め、米帝―帝国主義との結託を強めてシリア内戦に最先頭で介入するエルドアン政権に、核技術をみすみす供与することなぞ、あってはならない。そもそもトルコは、1986年の旧ソ連(現・ウクライナ)で起きた「チェルノブイリ原発事故」の放射能被害を受けており、さらに「地震国」であることから、広範な労働者人民がエルドアン政権の原発推進政策への怒りを持っているのだ。闘うトルコ労働者人民との連帯を強めていかなければならない。
UAEは、米帝―帝国主義との結託を強めるアラブ反動諸国の典型であり、そもそも石油利権をごく一部の富裕層が独占する一方、労働者人民の諸権利すらまともに認めようとしない「非民主国家」である。安倍政府がアラブ反動諸国との結託を強め、中東反革命支配への参画を強化し、パレスチナをはじめとする闘う中東―アラブ諸国労働者人民の実力決起を圧殺することを、断じて許してはならない。
安倍極右政府による、「成長戦略」の名の下の原発輸出強行を、実力・武装の闘いで阻止しよう。日帝の核武装を阻止し、戦争遂行の安倍極右政府を打倒しよう。
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