反戦・全学連、情宣行動をやりぬく
第15次P―3C哨戒機出撃の前日にあたる2月4日、反戦・全学連は、自衛隊ソマリア沖派兵粉砕・第15次P―3C哨戒機出撃阻止を訴える情宣行動に起ち上った。
午前10時、反戦・全学連の部隊は、JR御茶ノ水駅頭に登場する。ヘルメットを装着し、横断幕を広げ、御茶ノ水一帯に響くシュプレヒコールをあげる。「P―3C哨戒機のソマリア沖出撃を阻止するぞ」「自衛隊ソマリア沖派兵粉砕」「中東労働者人民虐殺を許さないぞ」「戦争遂行の安倍極右政府を打倒するぞ」。その後、反戦・全学連の部隊は、ビラまき情宣を開始する。お茶の水界隈は労働者や学生たちで賑わっており、情宣行動への注目が集まり、小雨の中であったにもかかわらず配布されたビラは次々と受けとられた。警視庁公安刑事は終了間際にドタバタとやって来て遠まきに見ているだけで、手出しもできない。一切の弾圧を許すことなく情宣行動をやりぬいた。最後に、再度シュプレヒコールをあげ、一連の行動を終了した。
1月23日、自衛隊・統合幕僚監部は、海上自衛隊第2航空群(青森・八戸航空基地所属)と陸上自衛隊第二師団(北海道・留萌駐屯地)を基幹とする、P―3C哨戒機2機と要員のソマリア沖への出撃を発表した。現在ソマリア沖で展開しているP―3C派兵部隊の交替部隊を新たに派兵するというものだ。P―3C哨戒機の出撃は今回で15回目となった。2月5日に、青森空港から要員がチャーター機を使って、同日に、八戸航空基地からP―3C哨戒機2機が、ソマリアの隣国である、紅海沿岸のジブチに向けて出撃した。
自衛隊ソマリア沖派兵は、2009年3月に当時の麻生政府が「海上警備行動」を発令して海自護衛艦2隻を出撃させることで開始された。その後、麻生政府は、同年5月に派兵規模をさらに拡大し、P―3C哨戒機と陸自・中央即応連隊、C130輸送機一機をジブチに送り込んだ。陸・海・空三自衛隊が統合しての、ソマリア沖での部隊展開に一挙に踏み込んできたのである。そのうえで、麻生政府は新たに海自護衛艦派兵の根拠法として、「海賊対処法」を成立させた。こうして、陸・海・空三自衛隊によるソマリア沖派兵が積み重ねられてきた。民主党主導の連合政府下でも、ソマリア沖派兵は継続されてきた。
安倍極右政府によるP―3C哨戒機の第15次ソマリア沖派兵強行を断じて許してはならない。
自衛隊ソマリア沖派兵を粉砕しよう
2009年3月からソマリア沖で展開する海自護衛艦2隻は、民間船舶を率い、定期的にソマリア沖のアデン湾を往復している。P―3C哨戒機は、アデン湾上空から監視活動を行ない、海上で展開する艦隊への情報提供を行なっている。自衛隊は、このP―3C哨戒機の展開に約190人の自衛隊員を配置し、労働者人民に銃口を向け続けているのだ。2013年12月までの累計でP―3Cは、1032回、7980時間も飛行してきた。さらに、ソマリア沖で展開する自衛隊は、2011年6月にジブチ国際空港内に拠点を構築している。長期にわたるソマリア沖での展開をみすえた、海外基地そのものである。自衛隊は対外戦争の〝実績〟を積み上げ、自衛隊を〝労働者人民虐殺の軍隊〟として強化しようとしているのだ。安倍政府は、ソマリア沖の自衛隊の活動をさらに拡大させている。「海賊」対処を担う「多国籍任務部隊」へのP―3Cの参加の検討を表明しているのだ。「多国籍任務部隊」は、米帝―帝国主義主導で編成されているのだが、すでに安倍政府は、2013年12月10日以降、護衛艦1隻を「多国籍任務部隊」に参加させ、特定海域を分担して哨戒するゾーンディフェンス方式の監視を始めている。「中東からの石油輸送のためのシーレーン(海上交通路)確保」を口実に、自衛隊海外派兵の拡大を狙い、さらに中東反革命戦争への参画強化を目論んでいるのだ。
ソマリア沖には自衛隊だけでなく、米軍をはじめとした北大西洋条約機構(NATO)の諸国や欧州連合(EU)の諸国、中国軍や韓国軍などの艦隊がひしめくように部隊展開している。軍事展開もエスカレートし、洋上での戦闘―「海賊」の拿捕が頻繁に行なわれている。
ソマリア沖の「海賊」の活動範囲はより拡散している。「海賊」の活動範囲はインド洋北西部にまで及び、スエズ運河に向かう航路だけでなく、アフリカ南端の喜望峰回りのルートも脅かし始めている。外国艦隊の展開は、「海賊」にとって「抑止力」にすらなっていないということだ。ソマリアでは米帝―帝国主義の介入によって内戦が激化し、ソマリア労働者人民の生活再建はなおざりにされており、危険を承知の上で〝一攫千金〟を狙って「海賊」になろうとする者は依然後を絶たない。
戦争遂行の安倍極右政府打倒へ
ソマリア沖における「海賊問題」は、米帝―帝国主義のソマリアへの介入と野放図な収奪が生み出したものである。いわば米帝―帝国主義は、ソマリア労働者人民を「海賊」へと追いやっているのだ。そんな連中に「海賊対策」を語る資格はない。こんな米帝―帝国主義の汚いやり口を跳ね返す闘いを、全世界労働者人民がプロレタリア国際連帯の下でやりぬいていかなければならない。
われわれは、労働者人民虐殺の尖兵として動員されようとしている自衛隊員に、出兵を拒否し、隊内叛乱に決起することを訴える。
自衛隊の「国防軍」への再編を公言する安倍政府は、一挙に戦時体制形成にひた走っている。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への「制裁」を継続し、朝鮮反革命戦争に踏み込もうとしている。そのために、自衛隊海外派兵がさらに強化されようとしている。安倍政府は、昨年の臨時国会で、「在外邦人救出」のための陸上輸送を可能にする「自衛隊法」改悪を強行した。さらなる海外派兵を画策し、本格的な交戦―虐殺へと踏み込もうとしているのだ。
安倍極右政府は、一挙に戦時体制を構築しようとしている。昨年12月の「国家安全保障会議(日本版NSC)設置法」「特定秘密保護法」成立に続き、「集団的自衛権の行使」容認を狙った憲法解釈変更のための「国家安全保障基本法」成立を狙い、「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」の見直しを推し進めている。沖縄・名護新基地建設などの米軍・自衛隊強化が推し進められようとしている。
帝国主義支配に抗する全世界労働者人民の実力決起が爆発している。パレスチナをはじめとする中東―アラブ諸国で、大衆決起が爆発を続けている。中東労働者人民の怒りの矛先は、ソマリア沖派兵を継続し、中東反革命支配に参画する日帝にも向けられていることを、肝に銘じなければならない。
闘う全世界労働者人民と連帯し、日帝足下からの実力決起を爆発させよう。反革命弾圧を粉砕して、地域・職場・学園から革命的反戦闘争の爆発をかちとろう。戦争遂行の安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体に攻めのぼろう。
|