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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

1・26在沖米海兵隊の実弾砲撃―「本土」移転演習粉砕!
北富士現地闘争を闘いぬく
(1089号5面)

反戦・全学連、北富士現地に決起

 1月26日、反戦・全学連の部隊は、在沖米海兵隊の実弾砲撃移転演習粉砕!北富士現地闘争に決起した。

 結集前、米海兵隊が155ミリ榴弾砲を陸上自衛隊・北富士演習場(富士吉田市、忍野村、山中湖村)搬入に動きまわっていた。港湾・運輸関係などの労働者を動員しながら、さらなる実弾砲撃移転演習への準備を進めていることに、怒りを新たにする。

 正午、反戦・全学連の部隊は、国道138号線沿いの山中湖畔に結集して隊列を整える。そして、実弾砲撃移転演習が行なわれている北富士演習場へのデモ出発に先立ち、全学連の同志が基調的提起を行なう。「米海兵隊は、中東反革命戦争の拡大・激化や朝鮮反革命戦争遂行をみすえた、より激しい実戦訓練を強行しようとしている」「北富士現地闘争の爆発をかちとり、在沖米海兵隊による実弾砲撃移転演習を粉砕しよう」。

 ただちに北富士演習場へのデモにうってでる。旗竿を手にした反戦・全学連の部隊は、国道138号線を北富士演習場方向に進んでいく。デモ隊は道行く労働者人民や地域住民の注目を集め、声援を送る者も現れた。反戦・全学連の部隊は、意気揚々とデモを続け、北富士演習場ゲート前に到着する。この日は、「射撃中」の電光掲示はなく、砲弾の音も聞こえなかったが、米海兵隊が北富士演習場内でうごめいていて、さらなる演習を準備していることはハッキリしている。閉じられたままのゲートの向こう側には私服刑事と自衛隊の警護隊が陣取り、われわれと対峙している。その後方には「訓練中 立ち入り禁止」の看板が掲げられている。反戦・全学連の部隊は、北富士演習場に向けて「米海兵隊の実弾砲撃移転演習を粉砕するぞ」「北富士演習場を解体するぞ」「米軍・自衛隊を解体するぞ」と怒りのシュプレヒコールを叩きつけた。

 こうして反戦・全学連の部隊は、権力の弾圧を一切ゆるさず、北富士現地闘争を最後までやりぬいた。

実弾砲撃移転演習を粉砕せよ

 12月19日、日帝・防衛省は、北富士演習場における実弾砲撃移転演習について、1月18日から2月2日までのうちの10日間の実施を発表した。具体的には、まず1月中旬に在沖米海兵隊の訓練部隊が静岡県御殿場市のキャンプ富士に到着。そして北富士演習場に入り、野営をしながらの訓練を開始。砲撃訓練の後、2月上旬に、訓練部隊がキャンプ富士から撤収して沖縄へ向かう、とするものである。今回の訓練部隊の人員と砲数等は、大隊レベルの約430人、約100両の車両を動員、発射する砲数は12門、としている。演習では155ミリ榴弾砲や小火器等を使用するとうちだした。前回の昨年10月の東富士での演習と比較すると、倍近い規模の演習となった。

 米海兵隊による実弾砲撃移転演習は、沖縄での「県」道104号越え実弾射撃訓練の日本「本土」分散を口実として1997年から開始されたものであるが、北富士演習場で実施されるのは、2012年11月以来であり、2年ぶり12回目である。

 在沖米海兵隊は、アフガニスタンでの軍事展開、さらに策動される対イラン反革命戦争への出撃も見据え、中東労働者人民の虐殺を想定した訓練を、実弾砲撃移転演習においておこなおうとしている。それゆえ、演習規模や内容は、より実戦を想定した激しい訓練となっている。在沖米海兵隊は、実弾砲撃移転演習における白リン弾の使用を公言している。白リン弾は、火災事故を引き起こす元凶であり、人体へのダメージの大きい危険な兵器であり、演習に使用することで環境汚染が進むことも指摘されている。

 実弾砲撃移転演習では、事故も頻発している。労働者人民を事故に巻き込む危険性をかえりみず、労働者人民を動員しての演習が行なわれている。夜間演習や度重なる火災事故が、実弾砲撃移転演習ではもはや当たり前になっている。地元ではどこでも、そんな実弾砲撃移転演習に対する怒りがまきおこっている。
 米海兵隊による実弾砲撃移転演習を粉砕しよう。

戦争遂行の安倍極右政府打倒へ

 米帝はアジア・太平洋地域への配備を強化している。日・米帝国主義は日米安保の再編・強化をつづけ、朝鮮反革命戦争遂行のための臨戦体制構築を進めている。既に全国各地で、沖縄・普天間基地に配備されたオスプレイを使った日米共同演習が行なわれており、北富士演習場に隣接するキャンプ富士を使ったオスプレイ低空飛行訓練も策動されている。朝鮮反革命戦争遂行の拠点の一つとして、北富士演習場がさらに使われようとしているのである。

 安倍極右政府は改憲につき進み、戦時体制形成を急いでいる。昨年、「国家安全保障会議(日本版NSC)設置法」「特定秘密保護法」成立を強行し、さらに「集団的自衛権行使」のための憲法解釈の改変を狙った「国家安全保障基本法」制定、日米安保の「ガイドライン」の見直しなどを矢継ぎ早に進めようとしている。戦争責任の居直りや「日の丸」「君が代」強制などを通し、天皇制を切り札とした労働者人民の戦争動員と大弾圧を画策している。安倍は、朝鮮反革命戦争のための戦時体制を一挙に形成しようとしているのである。

 沖縄では名護新基地建設や高江ヘリパッド建設、与那国島への自衛隊配備が強行されようとしている。沖縄労働者人民の実力決起が、粘り強く闘いぬかれている。闘う沖縄労働者人民の決起と連帯しなければならない。

 日帝足下労働者人民の責務にかけて、革命的反戦闘争の爆発を何としてもかちとっていかねばならない。地元で粘り強く闘われる反基地闘争との結合を強めていかねばならない。既成勢力への集約を踏み越え、反基地闘争をさらに高揚させ、北富士演習場撤去を実力・武装の闘いでかちとっていこう。闘う沖縄労働者人民との結合を強め、名護新基地建設を阻止し、すべての米軍・自衛隊基地を撤去しよう。日米安保の再編・強化を粉砕しよう。中東反革命戦争を粉砕し、朝鮮反革命戦争突入を阻止しよう。安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体へ進撃しよう。



1・13 海兵隊出撃阻止闘争に決起〈沖縄〉

 1月13日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は、155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習を粉砕するために在沖米海兵隊の出撃阻止闘争に決起した。呼びかけに応えた沖縄・首里日雇労働組合もともに闘った。

 正午過ぎ、国際通りの三越前に登場した部隊は、ただちにビラ撒きを開始する。同志のアジテーションも行なわれる。「海兵隊の出撃を阻止し、実弾砲撃演習を粉砕しよう」「『沖縄の痛みを分かち合う』はペテンだ。沖縄でも移転先でも演習は拡大・激化している」「『埋立承認』した仲井真知事を絶対に許してはならない。『辺野古容認』に転じた自民党の国会議員5人も自民党『県』連も絶対に許してはならない。怒りをぶつけていこう」「名護新基地建設を阻止するには、現地実力阻止闘争の爆発がカギだ。ともに決起しよう」「学生・青年労働者は闘いの最先頭に起とう。沖縄をカネで売った知事を許さず、戦争遂行の安倍政府を打倒する闘いに決起しよう」。同志の訴えに圧倒的な注目が集まる。

 155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習の「本土移転」は、〈基地・沖縄〉の再編・強化と軍事訓練の拡大・強化を目的としたものだ。それは、沖縄の現実を見れば一目瞭然だ。1月3日には、普天間基地のオスプレイやKC130空中給油機、CH53ヘリ、AH1ヘリが住宅地上空で旋回訓練を行なうなど、年明け早々米軍のやりたい放題の訓練が行なわれている。1月14日には、米バージニア州ラングレー基地所属のF22戦闘機12機と兵員300人が、4月中旬までの予定で嘉手納基地に「暫定配備」された。この「暫定配備」は2007年から始まり今回で8回目となるが、実質的な常駐化が画策されている。2013年は、1月から4ヵ月の予定で「暫定配備」されたが、米軍の都合で延長され約9ヵ月も居座り続けた。その間、米韓合同軍事演習「フォール・イーグル」にも投入されるなど、朝鮮反革命戦争突入をみすえて激しい訓練を実施していたのである。普天間基地や嘉手納基地には外来機が次々と飛来している。朝7時台には訓練が始まり、爆音をまき散らしているのが実態だ。1月14日には、伊江島飛行場で実施されたオスプレイからのパラシュート降下訓練で米兵2人が基地フェンスの外側に着地した。着地点は住宅地からわずか170メートルだった。昨年5月にも同様の事態が伊江島で発生している。米海兵隊は「日常の訓練」としているが、住民の生活を危機に陥れることが「日常」なのだ。キャンプ・シュワブにおいても年明け早々から激しい実弾射撃訓練が行なわれている。1月5日は日曜日であったが、朝8時より廃弾処理のような爆発音が辺野古集落に響き渡り空気を震わせた。辺野古の浜では水陸両用車の訓練が頻繁に行なわれている。日・米両政府は、長年にわたって住民に過酷な状況を強制し、抗議すれば「再発防止」で茶を濁し、しかも都合が悪くなれば自ら作ったルールさえ一方的に反故にしてきた。沖縄―日本「本土」貫く団結を強化し、日米軍事基地解体・帝国主義軍隊解体の旗幟を鮮明にうち出して闘うことこそが問われているのだ。

 青ゼッケンをつけた部隊の呼びかけに、多くの市民から「ごくろうさま」「がんばって」という声が寄せられる。とりわけ仲井真の「埋立承認」への怒りが渦巻いていることがはっきりと分かる。「仲井真をやめさせる方法はないのか。目の前にいたら殴ってやりたいくらいだ」と訴える労働者もいる。学生や青年労働者に向けた熱のこもった訴えに、若い世代が鋭く反応する。「実力闘争で闘おう」というゼッケンの文字をみてビラをもらいに来る青年もいた。われわれは権力の介入・破壊策動をはねのけ、約1時間にわたる出撃阻止闘争を闘いぬいた。反戦・反基地闘争の飛躍をかけて奮闘する。