安倍極右政府による凶暴な戦争突撃の攻撃が高まっている。臨時国会では、「国家安全保障会議(日本版NSC)設置法」や「特定秘密保護法」をはじめ、戦時体制形成と搾取・収奪の強化を狙った悪法の成立が、次々と強行されている。しかも「特定秘密保護法」案をめぐる参院審議の最中に、自民党幹事長・石破は「絶叫デモはテロ」と暴言を吐いた。石破は、政府、国家に異を唱える運動をすべて「テロ」だと見なし、労働者人民の闘いを根こそぎ取り締まっていくことを、明け透けに表明しているのだ。
「特定秘密保護法」は、秘匿する情報の対象として、「テロ活動」関連のものまで含んでいる。労働者人民の思想信条や運動に対して、これまで以上に公安警察が介入し、秘密裏に調べ上げ、思想統制と階級闘争撲滅へと突き進もうとしている。まさに、戦前・戦中に猛威をふるった治安維持法の時代が再来しようとしているのだ。
これらの反革命法制を作った首相・安倍は、2014年には、「集団的自衛権の行使」を容認する解釈改憲に進み、さらに天皇元首化・九条破棄・国防軍創設を柱とした明文改憲の道に突き進もうとしている。朝鮮半島で、世界の戦場で日米共同作戦を展開し、その戦争に労働者人民を総動員していく国家体制を作り上げようというのだ。
同時に安倍政府は、「生活保護法」改悪や社会保障制度の「見直し」―水準切り下げによって、労働者人民の生活を根底から破壊しようとしている。すでに生活保護費の大幅削減が始まっているが、これに続いて、年金額の削減、支給年齢の引き上げ、介護・医療などにおける利用者の自己負担増などを狙っている。来年4月には消費税の8パーセントへの税率アップを強行しようとしているが、その増税分の8兆円のうち5兆円は、増税の本来の名目であった社会保障費には充てられず、大企業の法人税軽減や公共事業投資などに使われようとしているのだ。
また安倍は、「世界で一番企業が活躍しやすい国」なるものを掲げている。「労働市場の規制緩和」を、これまで以上に推進しようというのだ。臨時国会では「解雇特区」成立を断念したが、次期通常国会では、「労働契約法」を再改悪して、契約社員など「有期雇用期限の上限5年」を「10年」に延長し、労働者から無期限雇用への転換の権利を事実上完全に奪い取って、超長期にわたる不安定就労を強制しようというのだ。さらに「労働者派遣法」の改悪も狙われている。現在、「30日以内の日雇い派遣は原則禁止」となっているが、この「日雇い派遣」を復活させ、「最長3年の派遣期間」の延長、「派遣対象業種の拡大」など、「使い捨て自由」の労働者を大量に作り出そうとしているのである。まさに労働者の9割を「非正規雇用」に置きかえ、酷使と貧困のどん底へと労働者を突き落とそうとしているのだ。
大手ゼネコンはこの間、自民党の「政権復帰」を追い風に、公共工事の復活で利益を拡大させてきている。しかし、建設・土木の現場では、相変わらず賃金のピンハネが横行しているのだ。例えば、原発事故での「除染事業」や「復興事業」では労働基準法違反の事例が相次いでいる。「除染事業」では、1日1万円の「特殊勤務手当」の未払い問題が発覚したが、その他にも、雇用主負担が原則の健康診断費や、「除染作業」には欠かせない草刈り機の講習代などを労働者に自己負担させていたり、「被曝防止対策」がズサンな現場も多く、防じんマスクすら支給されていなかった、などだ。福島労働局の調査では、「除染業者の68パーセントに法令違反があった」という有様だ。
東北・関東大震災の被災地では、作業員不足、建設資材不足などと言われているが、全国の寄せ場では相変わらず、アブレ地獄が続いている。さらに民間求人が落ち込んだままにもかかわらず、東京・山谷では、東京都の「特別就労事業」が一部で削られるなどしている。
全国寄せ場交流会に結集する日雇い労働者は、この間、寄せ場春闘集中行動をはじめ、各地で業者追及の闘いや、労働局、自治体などに対する「仕事よこせ」の闘いを闘いぬいてきた。2013―14年越年・越冬闘争は、「黙って野垂れ死ぬな! 生きてやり返せ!」を合言葉に、建設資本や行政に対して、日雇い労働者の怒りを叩きつけていかなければならない。
東京・山谷日雇労働組合は、山谷・玉姫公園を拠点にして、12月28日から1月6日までの越年・越冬闘争を闘いぬく。福岡・築港日雇労働組合は、中央区・須崎公園を拠点にして、12月31日から1月2日までの越年・越冬闘争に起ち上がる。また、大阪・釜ヶ崎では「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」が、12月29日から1月3日まで6日間、人民パトロールを中心に越年・越冬闘争を、沖縄・首里日雇労働組合が、12月31日から1月2日の3日間、炊き出しを軸に越冬闘争を闘う。全国寄せ場を貫き、越年・越冬闘争をやりぬこう。
東京・山谷
玉姫公園内(炊き出し、衣料配布、医療相談、夜間人民パトロール等)
2013年12月28日(土)〜2014年1月6日(月)朝
東京・山谷日雇労働組合
TEL/FAX:03−3876−8040
大阪・釜ヶ崎
(夜間人民パトロール:カイロ・おにぎり・衣料など配布)
2013年12月29日(日)〜2014年1月3日(金)
反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会
TEL/FAX:06−6633−0152
福岡・築港
須崎公園内(炊き出し、衣料配布、医療相談等)
2013年12月31日(火)〜2014年1月2日(木)
福岡・築港日雇労働組合
TEL/FAX:092−263−8632
沖縄・首里
(朝・首里、昼・与儀公園、夜・平和通りで炊き出し)
2013年12月31日(火)〜2014年1月2日(木)
沖縄・首里日雇労働組合
TEL/FAX:098−884−2352
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