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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

12・22 全国「障害者」解放運動共闘会議 結成集会へ
(1082号8面)

                    全国「障害者」解放共闘会議結成準備会

呼びかけ

 全国のすべての「障害者」の皆さん! 労働者、学生の皆さん!

 私たちは、全国障害者解放運動連絡会議(全障連)運動の歴史的地平を継承・発展し、「障害者」解放闘争の更なる前進をかちとるべく、きたる12月22日、全国「障害者」解放運動共闘会議(全「障」共)の結成集会を開催します。

 「障害者」の自立と解放をめざし、差別糾弾闘争で闘いぬいてきた全障連のみならず、運動体の少なからぬ部分が、「自立と社会参加」「完全参加と平等」を掲げて、階級性を喪失した体制内運動へと路線転換し、「政府との政策協議」「政策決定への参画」に展望を抱くに至っています。この路線転換は、1981年「国際障害者年」を契機とする「ノーマライゼーションの理念の普及」を受けて始まり、「介護保険制度」(2000年)、「支援費制度」(2003年)を契機とする介護の商品化の流れのなかで決定的となりました。

 「障害者」の自立と解放に向けた要求と介護の商品化とは、まったく相反するものであり、「障害者」の生活が「改善」されるはずもありません。それは共闘・共生の原則を破壊し、「障害者」と介護労働者をしばる資本の鉄鎖を強化するものに他なりません。しかも厚労省は、将来的には「自立支援給付制度」の「介護保険制度」への統合まで狙っています。狙いは、介護のさらなる切り捨てと「障害者」からの収奪強化です。徹底した差別糾弾闘争で粉砕しなければなりません。

 これを批判しえぬ多くの運動体の体制内化が進み、全障連もまた、その生命力を失うに至りました。「障害者総合支援法」の成立とともに「障がい者制度改革推進会議」が廃止されるなど、「政府との政策協議」に期待を寄せた運動の破綻も明白になっています。

 しかし、「障害者」をとりまく現実はますます厳しさを増していると言わねばなりません。今日、全世界的な恐慌と戦争の危機が拡大し、安倍政府もまた、政治的経済的危機を乗りきるために戦争とファシズムへの動きを強めています。社会保障の縮小・切り捨てを進め、労働者人民からの搾取・収奪の攻撃を強めています。「障害者」をめぐっては、「出生前診断」による中絶の横行の事実が示すように、また「精神病者」への保安処分攻撃の強まりが示すように、優生思想、社会防衛思想が強化され、隔離・収容・抹殺の攻撃が強められています。

 今こそ、全障連の歴史的地平を継承・発展させ、「障害者」差別を糾弾し、「障害者」の自立と解放のために闘う新たな全国組織の創出が急務です。分断を突破して、「障害」の「程度」や「種別」を超えた「障害者」の団結を形成し、〈「障害」からの解放ではなく差別からの解放〉をめざして闘うことが必要です。〈共闘・共生〉を強化し、労働者階級との階級的共同闘争を推進し、資本主義社会の変革―普遍的人間解放の実現をとおした「障害者」解放を展望していく組織と運動を確立することが不可欠です。

 全「障」共の結成をともにかちとっていきましょう。「障害者総合支援法」撤廃をかちとり、介護の商品化を粉砕しよう。「心神喪失者等医療観察法」撤廃をかちとり、保安処分施設の建設阻止―解体へ。保安処分新設を阻止しよう。「脳死―臓器移植法」撤廃をかちとろう。「安楽死・尊厳死」法制化を阻止しよう。「着床前診断」「出生前診断」に反対し、「母体保護法」撤廃をかちとろう。優生思想と対決し、優生政策を粉砕しよう。分離・別学教育体制を粉砕しよう。差別糾弾闘争を非合法化する「障害者差別禁止法」制定要求を踏み越えて闘おう。戦争とファシズムに反対し闘おう。

 すべての闘う「障害者」は、全「障」共に結集しよう。結成集会への闘う仲間の圧倒的な参加を呼びかけます。

〈編集部責任転載〉


◇日時   12月22日(日) 午後1時〜
◇場所   東京都人権プラザ 3階ホール(東京都台東区橋場 1―1―6) 
     ※「東武浅草駅」前から「南千住車庫前」行き又は「南千住駅西口」行き 「人権プラザ前」       下車約350メートル
◇記念講演 楠 敏雄 氏(予定)
      テーマ「障害者解放運動の地平と課題」
◇連絡先  大阪市西成区萩の茶屋3―6―6―201
        TEL/FAX 06―6633―0152