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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

10・26「もう黙ってはいられない!集会〜 安倍『教育再生』と改憲に抗して〜」 が闘われる(1080号5面)

 10月26日、午後1時から「石原・大原都教委の暴走を止めよう!都教委包囲・首都圏ネット(都教委包囲・首都圏ネット)」が主催する「もう黙ってはいられない!10・26集会〜 安倍『教育再生』と改憲に抗して〜」が江東区亀戸文化センターで開催された。この集会には現役・OBの教育労働者をはじめ約60人の労働者人民が結集した。東京・山谷日雇労働組合、神奈川県地域連合労働組合、明治大学学生会中執・学苑会中執の仲間も結集した。

 司会は、「都教委包囲・首都圏ネット」の見城氏が行なった。まず、「都教委包囲・首都圏ネット」の青木氏が主催者あいさつを述べる。青木氏は、「ジュネーブの国連・国際人権規約委員会で『日の丸・君が代』問題についての訴えをして昨日、東京に戻ってきた。すると『特定秘密保護法案』の閣議決定のニュースが飛び込んできた。教育も広い意味で情報であり、情報の管理・統制の、その先に改憲がある。今日の集会も密度の濃い集会にしていこう」とあいさつを行なった。

 次は、大内裕和氏(中京大学教員)の「安倍『教育再生』と改憲の危機」と題する講演だ。大内氏は、2006年の安倍第一次政府による教育基本法改悪阻止闘争を闘ってきたが、その中で安倍の教育改革の真の狙いは改憲にあることを明らかにしてきたとした上で、特に自民党が野党時代の2012年に発表した「日本国憲法改正草案」を基に、その改憲攻撃の意図を丁寧に分析・紹介していった。そして、「安倍内閣は保守でもなく、本質は『極右』だ」と喝破した。また、大学生の学費と奨学金の問題を通して、現代の若年層が「非正規雇用」労働者となって、貧困が拡大している現状を痛切な思いをにじませながら提起した。

 約1時間に亘る大内氏の講演を受け、「現場からの報告」として現役の教育労働者が発言する。卒・入学式での「君が代」不起立の闘いを続けるTN氏、KW氏、実教出版の「日本史教科書」不採択という都教委の決定によってこれまで実教出版教科書を使用してきた現場の反響をON氏が報告した。「都教委包囲・首都圏ネット」の伏見氏は、最高裁判決で一度取消された「減給」処分について、都教委が新たに「減給」に代る処分を策動していることを報告した。

 続いて、都立校で「宿泊防災訓練」の名目で推進されている自衛隊との連携に対する、経過と取り組みの報告を、「都教委包囲・首都圏ネット」の仲間が行ない、都立田無工業高校では今年、生徒を朝霞駐屯地での宿泊訓練に参加させていること、そのことをめぐって田無工業高校の校長に対して抗議の申し入れを行なったことなどを報告する。

 現場の報告の発言に続いて、「米軍・自衛隊参加の防災訓練に反対する実行委員会」の仲間、反東京五輪の運動を担っている仲間から連帯のあいさつと問題提起を受けていった。
 そして、集会の締めくくりとして「都教委包囲・首都圏ネット」の仲間が集会アピールと行動提起を行なった。

 集会アピールでは、「第2次安倍政権による『教育再生』とは改悪教育基本法の実働化で、教育現場では東京や大阪での『日の丸・君が代』の強制、教育委員会の介入によって教科書採択―教科書の国定教科書化が進められ格差教育が徹底されようとしている。さらに自衛隊との『防災訓練』で事実上の軍事教練が強行されようとしている。私達は『教育再生』との闘いと反改憲の闘いを一体のものとして闘っていこう」と提起された。

 当面の行動として、11・7都教委抗議申入れと都庁前抗議集会への参加が呼びかけられた。
 猪瀬都政でも教育労働者への管理・統制が一層強化され、「君が代」強制の攻撃は新たな処分の発動も仕組まれながら推進されようとしている。都教委を労働者人民の闘いで包囲し、闘う教育労働者と連帯し、改悪教育基本法の実働化と改憲の道を打ち砕こう。