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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

10・16 オスプレイ訓練粉砕 饗庭野現地闘争を闘う
(1078号8面)

オスプレイによる「ヘリボーン訓練」粉砕に決起

 10月16日、反戦青年委員会と全学連は、陸上自衛隊饗庭野演習場(滋賀県高島市)でのオスプレイ飛行訓練粉砕の現地闘争に決起した。

 10月8日から饗庭野演習場において、陸上自衛隊第3師団第37普通科連隊150人と米海兵隊第3海兵師団第3海兵連隊80人が共同訓練を行なっており、この日16日には沖縄・普天間基地所属のMV22オスプレイ2機を使った「ヘリボーン訓練」が強行されようとしているのだ。「ヘリボーン訓練」とは、兵士を最前線に降ろす輸送訓練のことだ。米海兵隊は陸から海から空から敵地に真っ先に乗り込み制圧し、労働者人民を殺戮することを任務とする殴り込み部隊だ。陸・海・空3自衛隊は今年6月、米カリフォルニア州サンディエゴでの米軍・カナダ軍・ニュージーランド軍の合同演習「ドーン・ブリッツ(夜明けの電撃戦)」に参加したが、この演習では、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦(ヘリ空母)「ひゅうが」(排水量19000トン)に米海兵隊のオスプレイを着艦させる訓練が行なわれている。日帝・自衛隊は2015年度にオスプレイを導入しようとしており、饗庭野演習場での米軍・自衛隊が共同しての「ヘリボーン訓練」は日本版海兵隊づくりをにらんだ実戦演習であることは明らかだ。しかも、10月25日には高知県においてオスプレイが参加しての日米共同防災訓練が強行されようとしているのだ。

 台風26号による影響で、饗庭野演習場のある滋賀県の湖東地方は強風が吹き荒れていた。沖縄・普天間基地から10月15日午前10時15分すぎ、鈍い重低音を響かせながらオスプレイ2機が高島市上空に現れる。青ヘルメットの反戦青年委員会と全学連の部隊は、饗庭野演習場ゲートに向けて進撃する。我が部隊の登場に身構え、ゲート前で警備していた滋賀県警は「代表者は名前を言え」と反革命弾圧を策すがこれを一蹴し、直ちに演習場に向けてシュプレヒコールを開始する。「オスプレイ飛行訓練を粉砕するぞ」「日米共同訓練を粉砕するぞ」「饗庭野演習場を解体するぞ」「米軍・自衛隊を解体するぞ」「朝鮮反革命戦争を粉砕するぞ」と怒りのシュプレヒコールを叩きつける。

 オスプレイは10時45分に饗庭野演習場に着陸し、機体から小銃で武装した自衛隊と米海兵隊を降ろして直ちに飛び立つという演習場内での移動展開訓練を強行した。午後1時15分に饗庭野演習場を飛び立ったオスプレイ2機は岩国基地に帰還後、午後2時50分に岩国基地を飛び立って、四国で飛行訓練を行なった。愛媛県松山市や高知市での目撃情報が報道されている。オスプレイは沖縄のみならず、日本「本土」をわがもの顔で低空飛行し、飛行訓練を行なっているのだ。

 反戦青年委員会と全学連の闘う部隊は、この日10月16日強行されたオスプレイの訓練参加を弾劾しつくし、饗庭野現地闘争を貫徹した。

オスプレイ訓練弾劾

 日帝・安倍政府は、今回の陸自・饗庭野演習場での日米共同訓練へのオスプレイの参加は「本土への訓練移転」であり、「負担軽減策の一環だ」とブルジョアマスコミを総動員しながらさかんに宣伝している。10月3日に行なわれた日・米両政府の「外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)」ではオスプレイの日本「本土」での運用を増やす方針が合意された。だが、こんなものは「沖縄の負担軽減」でもなんでもない。在沖米海兵隊の「県」道104号越え155ミリ榴弾砲の「本土」移転演習のように、今後全国各地でオスプレイの訓練を常態化させていくということだ。危険極まりないオスプレイが沖縄の市街地上空をわがもの顔で飛び回るのみならず、日本「本土」の市街地上空も労働者人民殺戮の訓練のために飛び回るということだ。実際、10月16日当日も、オスプレイが滋賀県高島市市役所付近の上空をヘリモードで飛行しているのだ。こんなことを許してはならない。

 10月15日、沖縄・普天間基地から出撃したオスプレイ二機は岩国基地で待機し、翌16日朝、饗庭野演習場に向けて飛び立った。日帝・自衛隊は、台風が接近しているなかでオスプレイ参加訓練を予定通り行なうかどうか、ぎりぎりまで見極めを続けるとしていた。16日当日は滋賀県湖東地方は台風の影響で暴風警報が出され、JR湖西線の堅田―近江塩津間は運転見合わせになるなど、公共交通機関に影響が出るほどの悪天候であったが、結局「ヘリボーン訓練」を強行した。いかなる悪天候であってもオスプレイは「安全」に飛行できるというわけだ。ブルジョアマスコミを饗庭野演習場内に引き入れ、オスプレイの「安全性」を最大限アピールしても、こんなペテンは労働者人民には一切通用しない。9月28日には、沖縄・普天間基地に帰着した際に降着装置のトラブルで着陸できず、約1時間にわたって基地内でホバリングを続け、墜落に備えて数台の緊急車両まで駆けつけるという、危うく大事故になるという事態になっているのだ。労働者人民の最大の関心事は、「オスプレイの事故原因究明」だの「オスプレイが無事安全に飛行し、訓練ができるのか」ということではない。日帝足下労働者人民の責務は、「戦争のための基地は、沖縄にも、どこにもいらない」とオスプレイそのものの配備撤回を要求し、「普天間基地の閉鎖・撤去」、「名護新基地建設阻止」、「高江ヘリパッド建設阻止」を掲げて闘う沖縄労働者人民のように、米軍・自衛隊を解体し、日米軍事基地を解体する反戦・反基地闘争を爆発させていくことだ。

 朝鮮反革命戦争遂行に向けた戦時国家体制形成のための「国家安全保障会議(日本版NSC)」の創設、新「防衛計画の大綱」の策定、「集団的自衛権の行使」の容認、安保「ガイドライン」の再改定などの強攻撃を強める安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体の革命的反戦闘争の爆発をかちとっていかなければならない。



10・7日米共同訓練粉砕 饗庭野現地闘争を闘う

饗庭野現地闘争に決起

 10月7日、反戦青年委員会と全学連は、翌10月8日からの陸上自衛隊饗庭野演習場(滋賀県高島市)での日米共同訓練粉砕の現地闘争に起ちあがった。

 10月7日から18日まで、陸上自衛隊150人と在沖米海兵隊80人が饗庭野演習場において日米共同訓練を強行しようとしている。しかも、従来の射撃訓練中心の軍事演習に加えて、10月16日には、MV22オスプレイを使用した日本「本土」での初の訓練を強行しようとしているのだ。これを許すまじと午前9時すぎ、部隊は青ヘルメットと青ゼッケンに身を包み、饗庭野演習場ゲートに向けて進撃する。直ちにシュプレヒコールを開始する。「日米共同訓練を粉砕するぞ」「饗庭野演習場を解体するぞ」「米軍、自衛隊を解体するぞ」「オスプレイ飛行訓練を粉砕するぞ」「朝鮮反革命戦争を粉砕するぞ」「革命的反戦闘争を闘うぞ」と怒りのシュプレヒコールを叩きつける。

 ゲート内で警備に立っていた自衛官は、わが青ヘル部隊の突然の登場になすすべもなく立ちつくすのみだ。権力がわが青ヘル部隊の様子をうかがい、反革命弾圧を策すがこれを一切封殺し、饗庭野現地闘争を貫徹した。

饗庭野演習場での日米共同訓練弾劾

 10月8日から18日まで、滋賀県高島市(旧今津町)の陸上自衛隊饗庭野演習場において、陸上自衛隊と在沖米海兵隊の共同訓練が行なわれた。当初の発表では7日からの開始となっていたが、台風の影響による米海兵隊部隊の到着の遅れという理由で、1日遅れの8日からの演習となった。饗庭野演習場での陸上自衛隊と米海兵隊、陸軍との共同演習は日米共同訓練が開始された1986年以降、今回で13回目となるが、2008年度以降は、2011年度を除いて毎年連続して行なわれてきており、演習の頻度はますます増加しているのである。饗庭野演習場には市街戦用の訓練施設があり、「都市ゲリラ掃討」を想定した訓練が強行されている。

 今回の日米共同訓練の参加部隊は、陸上自衛隊中部方面隊第3師団第37普通科連隊150人と、米海兵隊第3海兵師団第3海兵連隊第3海兵大隊80人の計230人であった。当初の発表では海兵隊からは180人の参加とされていたが、80人の参加となった。主要装備は、陸上自衛隊は、89式5・56ミリ小銃、5・56ミリ機関銃MINIMI、81ミリ迫撃砲、120ミリ迫撃砲、UH―1ヘリコプターなど、米海兵隊は、5・56ミリ小銃、7・62ミリ中機関銃、60ミリ迫撃砲、CH―53ヘリコプター及びMV―22オスプレイなどである。16日には、MV―22オスプレイを使用した、兵士を最前線に輸送し下ろすための訓練「ヘリボーン」が行なわれた。

饗庭野演習場解体へ

 10月8日に演習場内で行なわれた訓練開始式では、陸上自衛隊中部方面隊第3師団第37普通科連隊連隊長・吉田壮介は「オスプレイの参加で、日本全体が注目する重要な訓練。最大限の効果を追求してほしい」「高い機動力と輸送力を持つオスプレイを活用し、より実効性のある訓練とすることが必要だ」などと言い、またオスプレイを投入する訓練について日・米双方の指揮官が「相互連携の向上」「戦術の共有」などと今後の日米共同作戦のためのガイドライン「改定」をにらんだ共同演習であることを明け透けにしている。自衛隊が、米軍の後方支援のみにとどまらず、米軍と一体となって前線に乗り込む労働者、人民殺戮の軍事作戦の訓練だということだ。断じて許すことはできない。

 饗庭野演習場での日米共同訓練の期間中の10月9日には、大阪府吹田市の万博記念公園において、航空自衛隊白山分屯基地(三重県津市)所属の約50人と車両約20台が参加しての地対空誘導弾パトリオット・ミサイル(PAC3)の移動展開訓練が行なわれている。東京の新宿御苑と葛西臨海公園での移動展開訓練に続いて自衛隊施設の外での訓練は3回目で、西日本では初めての訓練である。

 現在、京都府京丹後市にある航空自衛隊経ヶ岬分屯基地ではXバンドレーダー基地建設が強行されようとしており、イージス艦「みょうこう」が所属する海上自衛隊舞鶴基地などと一体となった統合運用が目論まれている。朝鮮反革命戦争に向けた日米共同作戦体制形成と対決する革命的反戦闘争の高揚を切り拓いていかなければならない。