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10・1普天間基地解体・名護新基地建設阻止!「県民集会」に結集〈沖縄〉 (1077号5面)

抗議集会に400人が結集

 10月1日、「基地の県内移設に反対する県民会議」が主催する「県民無視の強行配備を許さない! 日米両政府糾弾! オスプレイを撤去させよう! 10・1県民集会」が開催された。普天間基地へのオスプレイ強行配備から1年を期して開催された集会に、400人が結集した。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会と沖縄・首里日雇労働組合も呼びかけに応え結集した。

 午後6時より、会場である「県民広場」において集会が開始される。はじめに司会が、「昨年のオスプレイ配備から1年が経った。日・米両政府は、今年8月から9月にかけてオスプレイ12機を追加配備し全24機の配備を完了させたが、オスプレイ撤去、普天間基地返還で連続した取り組みを」と呼びかけた。シュプレヒコールに続いて、「県民会議」構成団体より発言を受けていく。「沖縄平和運動センター」は、「オスプレイは必ず大きな惨事を生む。命と暮らしを守るためにオスプレイを撤去させるまで全国の仲間とともに闘おう」と力強く訴える。「沖縄平和市民連絡会」のメンバーは、「オスプレイを見るたびに戦争を思い出すという人がいる」「『本土』上陸の時間を稼ぐために沖縄戦が強いられた。その後『本土』には『平和憲法』が施行され、沖縄は米軍占領下におかれた。私たちは、68年間闘ってきた。しかし、いまだに74パーセントの米軍基地が押しつけられたままだ。24機のオスプレイが縦横無尽に訓練をしている。命を一顧だにしないのは沖縄戦と同じだ」「あらゆる手段を使って解決したい。日本政府に猛烈に抗議をしていこう」と訴えた。「ヘリ基地反対協」の安次富浩氏は、辺野古周辺で強まる軍事演習の実態を明らかにし「昨日、オスプレイ2機が午後4時半に国立高専の裏にあるヘリパッドでタッチアンドゴーをおこなった」と怒りとともに暴露した。

 すべての発言が終了し、団結ガンバローで集会を閉じた後、国際通りのデモにうって出る。「オスプレイを撤去せよ!」「普天間基地を返還せよ!」「名護新基地建設を許さないぞ!」「知事は埋立申請を拒否せよ!」「高江ヘリパッド建設を許さないぞ!」「県民は団結して頑張ろう!」という訴えに多くの市民の注目が集まった。

 10月3日、日・米両政府は軍事・外交担当閣僚による「日米安全保障協議委員会(2プラス2)」を開催し、共同文書「より力強い同盟とより大きな責任の共有に向けて」を発表した。今回の「2プラス2」は、朝鮮反革命戦争に向けた戦争計画である「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)の再改定を内外にうち出すことを主眼とするものである。

普天間基地解体・名護新基地建設阻止へ

 共同文書「より力強い同盟とより大きな責任の共有に向けて」の中で日・米両政府は、名護新基地建設について「普天間飛行場の代替施設(FRF)をキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に建設することが、運用上、政治上、財政上及び戦略上の懸念に対処し、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策」と強調した。まさしく沖縄労働者人民に唾を吐きかけるものであり、徹底弾劾しなければならない。何より許しがたいことは、露骨な「取引材料」として「負担軽減策」をうち出したことだ。例えば、4月に発表した「沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画」に基づいて土地返還が「予定より早く進んでいる」と大々的に売り込んでみせた。だがそれらは、何十年も返還されずにあった土地を軍事上支障のないレベルで細切れ返還しているにすぎない。また、沖縄本島東部に拡がる「ホテル・ホテル訓練区域の一部における使用制限の一部解除」や、「返還を予定している米軍の施設及び区域への立入り」をちらつかせ幻想を煽っている。オスプレイについては、「沖縄における駐留及び訓練の時間を削減する」とした。これについて、米国防長官・ヘーゲルは「現時点で半分以上を県外で訓練している」と語ったが、何のことはない、そのもとで深夜の飛行訓練は激増し伊江島をはじめ各地で激しい訓練が繰り返されているのである。普天間基地をオスプレイの出撃拠点としてうち固めたうえで、日本「本土」やアジア各地で実施される実戦的な軍事演習に積極的に参加することを謳っているにすぎないのだ。

 日・米両政府は、沖縄ブルジョアジーに「負担軽減策」をつきつけて、名護新基地建設容認へ転換するよう迫っている。安倍政府は、地元誘致派をカネで抱き込み、あたかも「地元は容認派が多い」かのようにデマをまき散らしつつ、知事・仲井真に「負担軽減策」と「振興策」をつきつけて辺野古「埋立申請」を「承認」するよう迫っているのである。知事は、「埋立申請」の可否判断の時期を「12月以降」としている。そもそも基地容認・安保容認の推進派である知事は、普天間基地の「県外移設」要求を掲げているものの、「承認」のタイミングを図っていることに変わりはない。闘う沖縄労働者人民は、いかなる脅しにも弾圧にも屈することなく、オスプレイ撤去・普天間基地解体・名護新基地建設阻止を攻勢的に闘いぬいている。われわれは、実力闘争を確信とする反戦・反基地闘争の飛躍をかけて奮闘する。沖縄―日本「本土」貫く団結を強化し、安保粉砕・政府打倒闘争の爆発をかちとろう。