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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

普天間基地へのオスプレイ追加配備阻止!
全国で連続決起 
(1073号1〜5面)

 7・29 オスプレイ追加配備阻止! 対首相官邸行動が闘われる〈東京〉

「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」が首相官邸前抗議行動

 7月29日午後6時半、闘う労働者人民が続々と首相官邸前に結集する。「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」を軸に作られた「オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」主催による、対首相官邸抗議行動が闘われた。これまで一日行動として記者会見と首相官邸への署名提出行動が行なわれており、この日は、その総仕上げとして集会が開催された。制服警官どもが大挙動員され、集会への規制を強めて圧力をかけてきたが、厳戒態勢をものともせず、オスプレイ追加配備阻止へ向けて闘いぬかれた。

 冒頭、全体で、首相官邸へのシュプレヒコールをあげる。「オスプレイ追加配備を阻止するぞ」「オスプレイ低空飛行訓練を粉砕するぞ」「オスプレイ撤去をかちとるぞ」「沖縄の闘いと結びついて闘うぞ」。

 次に、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」から、今日の集会の位置づけが提起される。追加配備されるオスプレイ12機が翌7月30日にも岩国基地に到着し、そこから普天間基地に移送されようとしていることに対し、首都・東京で闘いぬくとする決意が表明される。さらに、今年秋、「南海トラフ巨大地震や首都直下地震」を想定した日・米共同の「防災実動訓練」に踏み込み、そのなかで、あろうことかオスプレイの使用を画策していることを暴露した。自衛隊が「防災」と強引に結びつけてまで、オスプレイ運用の「実績」を重ねることで、何としても在沖―在日米軍へのオスプレイ配備を根づかせようというのだ。こんなあからさまな戦時体制形成を狙う安倍極右政府の攻撃と対決し、闘いぬいていく決意が表明された。

 続いて、結集する各団体の決意表明を受ける。普天間爆音訴訟団、「原子力空母の母港化に反対し基地のない神奈川をめざす県央共闘会議」、「横田行動実行委員会」が発言に起ち、翌日の米本土からの到着が予想される岩国現地から、7月28日の現地集会をはじめ、オスプレイを迎撃する闘いを紹介する連帯メッセージがあり、さらに集会参加者として「全石油昭和シェル石油労組」からの発言の後、辺野古と高江それぞれの現地報告がなされる。

反革命革マルの登場を弾劾

 この日の集会では、昨年10月に普天間基地に配備されたオスプレイ12機が「日米合意」など完全に無視を決め込んで、基地周辺での夜間訓練や低空飛行訓練を平然と行なっている実態が明らかにされた。そして、地域住民の当然の抗議の声に対して、防衛省は「知らない」「日米合意は守られていると承知している」なぞと言い放って、米軍のやりたい放題を擁護している姿勢が改めて暴露された。図に乗った在沖―在日米軍は、安倍極右政府の庇護の下、日本「本土」でもさらにオスプレイ低空飛行訓練に踏み込もうとしているのだ。そもそも、日米安保の下、在沖―在日米軍は厚木などで夜間離着陸訓練(NLP)などのやりたい放題を繰り返してきた。地域生活を蹂躙される一方であった労働者人民は、米軍の横暴に対して怒りをたぎらせ、爆音訴訟などの粘り強い闘いをうちぬき、「住民勝訴」の判決をかちとってきた。しかし、朝鮮反革命戦争突撃のなかで、安倍極右政府はNLP強行を今でも放置―容認するばかりか、オスプレイ配備―低空飛行訓練までも推進しようとしているのだ。今こそ、先達たちの闘いの営為と教訓とを引き継ぎ、オスプレイ追加配備阻止、低空飛行訓練強行粉砕の闘いを、沖縄―日本「本土」をつらぬく闘いとして爆発させなければならないことが、参加者全体で確認された。

 そして、集会の締めくくりとして、再度の首相官邸へのシュプレヒコールを行ない、この日の集会を終えていった。「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」は、今日の行動を第一弾と位置づけ、オスプレイ追加配備阻止のさらなる闘いへの決起を、集会参加者全体に訴えた。

 なお、この日の集会には、沖縄人民解放闘争―オスプレイ追加配備阻止闘争の攪乱・破壊を唯一の目的に、反革命革マルがエセ「全学連」を名乗ってノンヘル姿で登場し、威圧的に参加者全体の後方に陣取り、集会終了後には、首相官邸に向けているのかどうかも定かではない、いかにもアリバイ的な「シュプレヒコール」をあげてみせていた。集会参加者の間からも「ありゃ革マルだぞ」と顰蹙を買うばかりであった。


7.30 オスプレイの岩国基地搬入阻止に決起〈岩国〉

 7月30日、広島県反戦の青ヘル部隊は、米海兵隊・岩国基地(山口県岩国市)への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの搬入を阻止すべく、岩国現地闘争に決起した。

 昨年10月にオスプレイが沖縄・普天間基地に配備されたが、今回、岩国基地に搬入されたオスプレイ12機はそれに続く第2陣だ。すでに普天間基地に配備されている12機と合わせ、24機体制に増強しようという攻撃だ。

 配備されたオスプレイは、「できる限り学校や病院を含む人口密集地域上空の飛行を避ける」などの「日米合意」を無視して、沖縄の住宅地上空を飛びまわり、昼夜問わずの低空飛行訓練を強行している。日本「本土」では、岩国基地を拠点に、米軍が四国から紀伊半島にかけて設定した「オレンジ・ルート」で、夜間低空飛行訓練を強行しており、今後、岩国基地の他に、キャンプ富士(静岡)、厚木基地(神奈川)などを拠点とした飛行訓練などの訓練拡大も狙っている。

 同時に米帝は、米空軍仕様のCV22オスプレイを、米空軍・嘉手納基地ないし米空軍・横田基地に配備する計画も明らかにしている。オスプレイの配備とその激しい訓練は、朝鮮反革命戦争を遂行するためのものにほかならない。

 安倍極右政府は、米軍へのオスプレイ配備を進めているばかりではない。自衛隊部隊へのオスプレイ導入をも狙っている。オスプレイ導入をテコに、「海兵隊的機能」を備えた「水陸両用部隊」の新設を狙っているのだ。すでにこれに先行して、2月には、陸自部隊を米軍のオスプレイに乗せ、上空から「敵地」に乗り込む訓練や、6月には、海自・護衛艦へのオスプレイの着艦訓練を強行するなど、実際にオスプレイを使用した訓練をくり返している。

 オスプレイ普天間配備を進めるために「安全宣言」を出し、「オスプレイの沖縄配備は、我が国の安全保障上及び地域の平和と安定のため極めて重要」として強引に配備を推進する日帝政府と、わが物顔でオスプレイの飛行訓練を強行する米軍に対し、沖縄労働者人民の怒りはますます燃えあがっている。普天間基地ゲート前で警官隊と対峙しながら、オスプレイ追加配備阻止が闘いぬかれている。この闘いに連帯すべく、オスプレイの岩国搬入阻止闘争は闘われた。

 午前8時、部隊は岩国基地の対岸となる門前川河口の堤防道路に登場する。岩国基地の岸壁には、オスプレイ12機を搭載した輸送船「グリーン・リッジ」が接岸している。「オスプレイの岩国基地への搬入阻止!」「普天間への追加配備を阻止するぞ!」「闘う沖縄労働者人民と連帯して闘うぞ!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」。船体のハッチを開け、オスプレイ搬入を準備している輸送船に対し、怒りのシュプレヒコールを叩きつける。午前9時頃、輸送船からオスプレイが運び出され、駐機場に搬入されていく。部隊はさらにシュプレヒコールを叩きつけた。

 オスプレイの追加配備とHH60ヘリ墜落事故に対し、沖縄労働者人民の怒りは沸点に達している。「戦争のための基地はどこにも要らない」と闘う沖縄労働者人民と連帯し、革命的反戦闘争の爆発を切り拓こう。


8・1 沖縄・高江へのヘリパット建設を許さない 防衛省抗議行動が闘われる〈東京〉

オスプレイ追加配備阻止!普天間基地解体!
8・1緊急集会・デモ―8・2対沖縄防衛局闘争を闘いぬく〈沖縄〉

8・1集会に350人が結集

 8月1日、「県民広場」(那覇)において「基地の県内移設に反対する県民会議」が主催する「オスプレイの配備撤回・追加配備阻止緊急集会」が開催された。350人が結集し、怒りに満ちた集会となった。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会と沖縄・首里日雇労働組合も呼びかけに応え結集し、オスプレイ追加配備阻止闘争の緒戦として闘いぬいた。

 午後6時、労働組合や市民団体ののぼり旗が林立する中、集会が開始される。主催者あいさつでは、「7月30日に岩国基地にオスプレイが搬入された。1週間後に普天間に来ると報道されている」「昨年10月に配備された12機は、市街地上空での訓練や夜間訓練を行なっている。『県』が提出した318件のオスプレイ訓練の『安全協定』違反に対し、防衛省は『確認できなかった』としている」「県民の抗議運動を圧殺しようとする野嵩ゲートのフェンス設置に抗議する」と集会趣旨が述べられた。

 連帯あいさつでは、「沖縄平和市民連絡会」のメンバーが、「ヘリ基地反対協」の安次富浩氏が、普天間爆音訴訟団のメンバーが、怒りを表明し、闘う決意を述べた。

 すべての発言の終了後、「オスプレイの撤去と追加配備撤回を求め、普天間基地野嵩ゲート前のフェンスの撤去を要求する決議」が読み上げられた。決議文では、「垂直離着陸輸送機MV―22オスプレイの普天間基地配備を即時撤回し、追加配備を断念すること」「特殊作戦用垂直離着陸輸送機CV―22オスプレイの嘉手納基地配備計画を断念すること」「普天間基地を即時閉鎖し、撤去すること」「辺野古新基地建設を断念すること」「高江ヘリパッド建設を断念すること」「普天間基地野嵩ゲート前のフェンスを即時撤去すること」と6つの要求項目がうち出され、全体の拍手で確認された。

 「団結ガンバロー」で集会は終了し、ただちに国際通りのデモにうって出た。「オスプレイを撤去するぞ!」「普天間基地を撤去するぞ!」「新基地建設のための『埋立申請』を撤回せよ!」「県民の声を聞け!」とシュプレヒコールで訴えた。手を振って応える市民も多く、圧倒的な注目を浴びつつデモ行進を闘いぬいた。

8・2対防衛局闘争に決起

 翌8月2日、沖縄防衛局前の広場において「基地の県内移設に反対する県民会議」が主催する抗議集会が開催された。同集会は、「8・1緊急集会」で確認された決議文を防衛局に突きつけ徹底追及する行動の事前集会である。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会も決起した。

 12時15分、集会が開始される。冒頭で司会から、「明日3日にオスプレイ4機、来週5日に8機が普天間基地に来ると報道されている」と報告されると、全体から怒りの声がわき起こった。参加者は「オスプレイ追加配備を許さないぞ!」「撤去するまで頑張るぞ!」とシュプレヒコールで防衛局に怒りをぶつける。

 「沖縄平和市民連絡会」の城間勝氏は、「普天間爆音訴訟団や『命どぅ宝・さらばんじぬ会』とともにゲート前で闘っている。ゲート前では通勤してくる米兵に『アウト・オブ・オキナワ』と浴びせかけている」「新たなフェンス設置で奪われた野嵩ゲートの広場は、抗議行動の休憩場所だった。政府は休憩させないために、200万円の税金を投入して新たなフェンスを設置した。その結果、往来の見通しが悪くなった。基地との境界ラインも1・5メートルほど前に出て横断歩道にかぶさっている。沖縄県民の命を蔑ろにしてまで抵抗させないということだ」「われわれの行動が防衛省や米軍に突き刺さっているということでもある」「住宅地上空で低空飛行訓練をするところが、世界中のどこにあるのか。やりたい放題をさせている安倍政府を許してはならない」と力強く訴えた。

 「ヘリ基地反対協」の安次富浩氏は、「沖縄市のサッカー場の地中に埋められていたドラム缶から枯葉剤が出てきた。防衛局は『枯葉剤かどうか断定できない』という。キャンプ・コートニーの住宅改修工事でのアスベスト使用問題は業者任せ。問題が発覚すれば防衛局は『善処する』だ。我慢のしようがない」「12機のオスプレイ配備も絶対に許さない。沖縄からすべての米軍基地を撤去する闘いをやりぬく」「副総理・麻生は改憲について『ナチスの手法を取り入れるべき』と公然と言っている。こんな連中がのさばっているのが今の日本の政治だ。これを変える闘いを沖縄からつくっていこう」「行動あるのみ。辺野古の闘いは17年目に入るが、基地建設を止めている。県民団結で勝利するまで闘おう」と訴えた。

 休憩をはさんで、決議文を防衛局に突きつけた。追及に対し防衛局側が無責任極まる答えをくり返し、沖縄労働者人民の怒りを増幅させたことは言うまでもない。

オスプレイ追加配備を実力阻止しよう

 沖縄では基地強化・訓練強化が進んでいる。高江では、オスプレイの訓練場であるヘリパッド建設が加速している。伊江島では、オスプレイ訓練用の着陸帯六つが伊江島飛行場に新たに建設されていることが明らかとなっている。市街地上空での訓練や夜間飛行訓練など、やりたい放題の訓練はますます拡大している。何より許しがたいのは、沖縄労働者人民の訴えが一切封殺されていることだ。例えば318件の「日米合意」違反の指摘について、米側は「日本政府が違反はないとしている」と言い、日本政府は「米側が合意に基づき飛行していると繰り返し述べている」と突っぱねる。

 オスプレイの追加配備が迫る中、安倍極右政府は実力阻止闘争の爆発を抑え込み反戦・反基地闘争の飛躍を叩き潰すために、あらゆる卑劣な手段を駆使して弾圧を強めている。その最たるものが野嵩ゲートの新たなフェンス設置である。何より参院選が終了した翌7月22日にフェンス設置工事を強行したことが、日・米両政府の政治的意図を明瞭に示してあまりある。この日は、午後7時まで反対派メンバーが現場にいたが、いなくなった時間帯を見計らって防衛局は現場を急襲した。防衛局は「同日、日米合同委員会の合意があったので工事を実施した」と語っているが、工期は「7月9日から8月8日」とされていた。なぜ「合意」前に工期が決まっているのか。事前に準備していたことは明らかである。工事強行に対し、普天間爆音訴訟団をはじめ多くのメンバーがかけつけ頑強に抵抗した。抗議行動は翌朝におよび、闘う沖縄労働者人民はゲート前を鉄柵で閉じた県警に厳しく迫る闘いをやりきった。

 オスプレイ追加配備阻止の緒戦に決起した沖日労の仲間は、結集に際して沖縄戦の体験に触れている。「沖縄戦の時、小学1年生だった。暗闇を歩いていると柔らかいものを何度も踏んだ。母は『動物だから気にするな』と言っていたが、あれは遺体だったと思う」と語り、「だから戦争につながるオスプレイ配備は絶対ダメだ」と。昨年9月のゲート前実力封鎖―占拠闘争を頂点としたオスプレイ配備阻止闘争の根幹には、沖縄戦の体験とその継承にもとづいた戦争への怒りがある。われわれはそうした怒りを継承し、反戦・反基地闘争の飛躍を切り拓く決意だ。


8・3オスプレイ追加配備阻止!普天間基地解体!
野嵩ゲート前連続闘争に決起〈沖縄〉

 昨年10月の普天間基地へのオスプレイ強行配備に続く第2陣となる追加配備に向けて、7月30日、12機が岩国基地に搬入された。機体点検や試験飛行など行なった後、約1週間で普天間基地に配備される見込みと報じられたが、搬入からわずか3日後の8月2日、沖縄防衛局は「県」や関係市町村に「3日に4機、5日に8機を配備する」と一方的に通達をつきつけた。その段階では試験飛行すら行なっていなかった。日・米両政府は、反戦・反基地闘争を押し潰す意図をもって一気に追加配備の決定に踏み込んだのである。これに対し闘う沖縄労働者人民は、昨年9月のゲート前実力封鎖―占拠闘争の地平とそれを引き継ぐ10ヵ月を超える大山と野嵩でのゲート前抗議行動の力をもって、オスプレイ追加配備阻止のゲート前実力闘争を構えた。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会と沖縄・首里日雇労働組合もゲート前に結集し、断固として闘いぬいた。

 8月3日朝7時前より、闘う沖縄労働者人民が野嵩ゲート前に結集しはじめた。閉ざされたゲート前に各メンバーが毅然として座り込みを始める。8時過ぎ、「県」警は「米軍車両が通る」という口実でゲート前の鉄柵を開き、機動隊を大量に動員して座り込み排除を強行した。ケガ人も出るなか、沖縄労働者人民は権力と実力対決し闘いぬいた。この排除の過程で、権力はメンバー1人を逮捕した。馬乗りされ力づくで逮捕された仲間は、連日野嵩ゲート前での抗議行動を闘っていたメンバーであり、ゲート前実力闘争を押し潰すための狙いうちの不当逮捕であったことは明らかだ。

 9時よりゲート前の国道330号線をはさんで、「基地の県内移設に反対する県民会議」の主催する抗議集会が行なわれた。抑えがたい怒りが発言者の口を継いだ。

 その後主催者よりの「午前中の飛来はない」「午後3時以降に飛来する見込みである」との報告で、「午後3時再結集」が全体で確認された。

 再結集後、主催者より、「オスプレイは2時38分に岩国を離陸した。早ければ1時間50分で沖縄にやってくる」と緊迫した状況が報告された。参加者はシュプレヒコールをくり返し、ゲート前では機動隊と対峙し、米兵への怒りを叩きつけた。

 午後4時34分と同39分、相次いで2機のオスプレイが上空に姿を現した。何と危険なヘリモードでわれわれの頭上を飛んでいるではないか。政府―防衛省は、「県」が指摘した318件の「運用ルール」違反に対し、米軍からの情報のみに依拠し「合意違反の確証は得られていない」と回答している。こうしたウソ八百をくり返し、基地を押しつけ、オスプレイ配備を強行しているのが日本政府なのである。

 3日以降も闘う沖縄労働者人民は、ゲート前に結集している。「県民会議」主催の午前9時からのゲート前抗議集会は、3日以降も連日開催されている。闘う沖縄労働者人民は、警察の弾圧に抗し、反共・右翼ファシストの敵対も粉砕し、頑強に闘っているのだ。

 5日夕方の集会では、「不当逮捕された仲間が帰ってきた。3日間ハンストで頑張った」と報告された。普天間爆音訴訟団を先頭に闘う沖縄労働者人民は、連日宜野湾署に押しかけ抗議行動を展開し、仲間を奪還したのである。そして同日午後4時半過ぎ、キャンプ・ハンセンでのヘリ墜落の一報が入ると、参加者の怒りは頂点に達した。闘う沖縄労働者人民は「激しく、激しく闘おう」と檄を飛ばし、警察の弾圧態勢をものともせず歩道上で実力デモを展開した。

 5日夜、米海兵隊は岩国に残る10機のオスプレイの移動を「延期する」と発表した。移動再開について「近い将来」とし、「延期」の理由を「日本政府からの要望を尊重する」とした。しかし米軍は、ヘリ墜落後も怒りに燃えるゲート前を挑発するかのように、普天間基地周辺の市街地上空でヘリの旋回訓練をくり返し強行した。6日夕方、「沖縄平和運動センター」、「沖縄平和市民連絡会」、普天間爆音訴訟団、嘉手納爆音訴訟団、中部地区労はヘリ墜落を弾劾する「緊急抗議集会」を開催している。

 われわれは基地機能停止から基地解体に向けた実力闘争を徹底的に追求し、オスプレイ撤去・普天間基地解体をかちとる。


8・3「オスプレイ普天間への追加配備を糾弾する 配備を直ちにやめよ! 防衛省緊急抗議集会」がかちとられる〈東京〉


8・5 沖縄・名護新基地建設阻止! 対防衛省行動が闘われる〈東京〉



8・6ヘリ墜落弾劾!基地解体!緊急抗議集会に結集〈沖縄〉

 8月5日、嘉手納所属のHH60救難ヘリコプターが、キャンプ・ハンセンで墜落・炎上した。墜落地点は沖縄自動車道から約1キロ、民家から約2キロ離れた場所であり、多くの住民が黒煙を目撃していた。「いつ、どこに墜落してもおかしくない」という沖縄の現実があらためてつきつけられる中で、沖縄労働者人民の怒りが燃え広がっている。

 オスプレイ追加配備阻止を闘うメンバーは、ヘリ墜落の第一報を普天間基地野嵩ゲート前で知った。闘う沖縄労働者人民は、ただちに抗議行動を準備した。8月6日、嘉手納基地第1ゲート(北谷町砂辺)において、沖縄平和運動センター、普天間爆音訴訟団、嘉手納爆音訴訟団、「沖縄平和市民連絡会」、中部地区労が主催する「米軍ヘリ墜落事故緊急抗議集会」が開催された。

 午後6時、集会が開始され、はじめに司会より「3日オスプレイ2機が配備され、昨日5日、ヘリが墜落した」「今年5月にも国頭沖でF15戦闘機が墜落し、その後も同機は緊急着陸をくり返してきた」「米軍事故を弾劾し、沖縄から基地をなくすために抗議の声を上げていこう」と集会趣旨が示された。

 シュプレヒコールの後、各主催団体などより発言が行なわれ、沖縄平和運動センター、普天間爆音訴訟団の島田善次氏、「沖縄平和市民連絡会」のメンバーが沖縄の置かれた状況を厳しく問いただした。

 すべての発言が終了し、団結ガンバローで集会を閉じた後、参加者は基地フェンス沿いに並び基地に向かってシュプレヒコールを叩きつけた。

 1972年「返還」以降、軍用機の墜落は45件、そのうちヘリ墜落は17件にのぼる。今回のヘリ墜落は、激しい軍事訓練が縦横無尽に行なわれる中で発生した。5月末のF15戦闘機の墜落から3ヵ月とたたずに起きた重大「事故」である。しかも、オスプレイ追加配備を強行するさなかで発生した事態であるため、政府―防衛省は当初「最悪のタイミング」とざわめいた。ヘリ墜落を契機として沖縄労働者人民の反戦・反基地闘争が大爆発することに心底恐怖したのである。

 そのため日・米両政府は、闘いを封じ込め、オスプレイ追加配備を早急に成し遂げるため事態収拾に動いた。米軍は、ひとまず日本政府の要請を受け入れるかたちでオスプレイ追加配備の「延期」を発表した。もちろん、それは初めから「早期再開」を念頭に置いたものであることはいうまでもない。そのうえで、ヘリ墜落について多くの沖縄労働者人民が不安や恐怖を口にしているにもかかわらず、「軍事機密保持」の観点から立ち入り調査要求を一蹴し、現場上空における民間機の飛行制限を実施し上空からの報道取材を排除した。この飛行制限は、国内法の「航空法」にすら基づかないものであったが、日本政府はこれを追認した。その一方で、基地内での墜落という事実をもって「事故」の矮小化にいそしんだ。政府・自民党内からは「住宅地なら別だが、基地内の墜落。オスプレイを止めたのはやりすぎだ」といった発言が飛び交った。まったく許しがたいが、われわれは2004年8月13日、沖縄国際大学にCH53ヘリコプターが墜落した時、政府内から「操縦士の操縦が上手かった」と声が上がったことを知っている。住宅地に墜落しようとも、例え死者が出ようとも、日本政府がまともな対応をしないだろうと誰もが感じている。

 こうして数々の抗議は一蹴され、嘉手納基地での飛行訓練「自粛」はたったの1日で「解除」された。日・米両政府は翌週8月12日からのオスプレイ追加配備の再開を確認したのである。

 沖縄の反戦・反基地闘争は飛躍の時を迎えている。通り一遍の抗議集会や要請行動にとどまらず、あくまで基地機能停止から基地解体を追求する実力闘争こそが必要だ。昨年9月の普天間基地ゲート実力封鎖―占拠闘争の爆発で、闘う沖縄労働者人民は実力闘争への確信を深めている。