解放トップ
トップに戻る
解放最新号
バックナンバー
論文
定期購読

東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

7・26海自護衛艦ソマリア沖派兵阻止
大湊現地闘争に決起
(1072号5面)

 反戦・全学連、大湊現地に決起

 7月26日、反戦・全学連は自衛隊のソマリア沖派兵を阻止すべく、青森・大湊現地闘争に決起した。第16次となる今回の派兵は、海上自衛隊大湊基地から護衛艦「せとぎり」、そして海上自衛隊佐世保基地から護衛艦「ありあけ」が出撃し、司令部約30人、護衛艦の乗員約370人、海上保安官8人の総勢約400人の水上部隊となる。

 陸奥湾においては7月18日から30日まで、海上自衛隊掃海艇26隻、P―3C8機と、米海軍掃海艇1隻、P―3C2機による日米共同の機雷戦訓練と掃海特別訓練が、大湊基地を拠点に強行されている。海上自衛隊は、陸奥湾における掃海特別訓練を例年この時期に行なっている。大湊基地からの護衛艦ソマリア沖派兵も常態化している。こんなことを許しておいてはならない。全世界の闘う労働者人民と結びつき、帝国主義軍隊の反革命戦争への出撃を阻止しなければならない。反戦・全学連は自衛隊のソマリア沖派兵を断固阻止すべく大湊に決起した。

 大湊現地での派兵阻止闘争を頑強に闘いぬく反戦・全学連の闘いが拡大していくことを恐れる国家権力・青森県警は、この日の闘争の破壊を狙ってきた。闘う部隊が布陣する岸壁に隣接した駐車場で私服どもが待ち構え、部隊の登場に合わせて機動隊の指揮官車とバス、そして護送車まで配備して弾圧態勢をとってきた。しかし、こんなことにひるむ反戦・全学連ではない。月極駐車場を占拠して弾圧態勢をとる権力に対峙し、闘う決意を固めた部隊は断固としたシュプレヒコールを開始する。「『せとぎり』の出撃を許さないぞ!」「ソマリア沖派兵阻止!」「日米共同掃海訓練粉砕!」「大湊基地解体!」とシュプレヒコールをたたきつける。権力は完全武装の機動隊を整列させたものの、闘う部隊の気迫に押されまったく手を出すことができない。車から出てきた私服どもも、ひとかたまりになって遠巻きに見ているだけだ。午前9時55分、護衛艦「せとぎり」が黒煙を上げながら出撃する。部隊はさらに声を張り上げ、「中東反革命戦争粉砕!」「自衛官は出兵を拒否せよ!」「労働者人民虐殺の銃を取るな!」と怒りのシュプレヒコールを叩きつけた。

自衛隊のソマリア沖派兵を粉砕せよ

 安倍極右政府は7月9日の閣議で、ソマリア沖での海上自衛隊による「海賊対処活動」の1年延長と、12月から海自護衛艦1隻を米軍などが主導する「多国籍軍」に参加させることを決定している。海自護衛艦はこれまで2隻が一組になって船団を「護衛」する「エスコート方式」をとり、表向きは「多国籍軍」に参加せずに展開してきた。しかし、「集団的自衛権」の行使を目論む安倍は「多国籍軍」に自衛艦を参加させ、「多国籍軍」の指揮の下に攻撃的な「エリアディフェンス」を担わせ、警戒活動や「不審船舶」への「臨検」活動などの戦闘行為を行なわせようとしている。自衛隊に海外での労働者人民殺戮を実行させ、米軍と並ぶ軍隊として強化し、中東反革命戦争への参画を拡大しようとしているのだ。

 ソマリア沖における「海賊問題」は、米帝―帝国主義のソマリアへの介入と野放図な収奪が生み出したものである。米帝―帝国主義はソマリア労働者人民の日々の生活を困窮に追い込み、「海賊」へと追いやり、「海賊対策」と称して虐殺している。6月19日、イスラム武装勢力「アルシャバーブ」がソマリアの首都モガディシオで国連施設を襲撃し、1時間半以上の戦闘を敢行した。「アルシャバーブ」は「国連は、これまで貧困や依存、不信感を拡大させる以外、何もしてこなかった」と米帝―帝国主義の汚いやり口を弾劾している。イスラム的集約を突破して反帝闘争を闘う中東労働者人民と連帯し、自衛隊のソマリア沖派兵を粉砕せよ。

戦争遂行の安倍極右政府打倒へ

 改憲と核武装に突き進む安倍極右政府は、中東反革命戦争への参画を強め、朝鮮反革命戦争に突撃している。安倍は、「集団的自衛権」の行使に向け、「国際法上保有しているが、憲法上は行使できない」とする憲法解釈を変更するため、内閣法制局の長官に解釈見直し派の駐仏大使・小松一郎を充てるとしている。安倍極右政府は、「安保法制懇」を再開し、秋の臨時国会での答弁で「集団的自衛権」の行使容認を表明しようとしている。「集団的自衛権」の行使の先にあるのは、「国防軍」創設をはじめとする9条改悪と「天皇元首化」のための一条改悪を軸とする改憲だ。そして安倍は、核武装のための原子力政策をゴリ押しし、原発の再稼働へと突き進んでいる。

 防衛省が7月26日に公表した「防衛計画の大綱」見直しの中間報告では、「弾道ミサイル攻撃への総合的な対応能力を充実させる必要がある」と明記し、「敵基地攻撃能力」の保有を検討する方針を打ち出している。「離島防衛」の強化に向けた「海兵隊的機能」の整備もぶちあげている。

 6月に強行された米軍と自衛隊の共同訓練「ドーン・ブリッツ」においては、オスプレイが海上自衛隊の輸送艦「しもきた」やヘリ空母「ひゅうが」に着艦、オスプレイを投入した海兵隊との「離島奪還訓練」も強行されている。そのオスプレイの普天間基地への追加配備が8月3日に強行された。これに対して、沖縄労働者人民は昨年の普天間基地封鎖闘争を引きつぐ実力闘争で、オスプレイ配備阻止―普天間基地解体の闘いを爆発させている。

 帝国主義の支配に抗する全世界労働者人民の実力決起も爆発している。パレスチナをはじめ、不屈に闘う中東―アラブ諸国労働者人民と連帯し、自衛隊のソマリア沖派兵を粉砕しよう。自衛隊解体、帝国主義軍隊解体、革命的反戦闘争を闘おう。改憲と核武装に突き進む安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体に攻めのぼろう。